M+Sから純サマータイヤへ昨今、乗用車の大半を占めるといっても過言ではないSUV。SUVの市場におけるシェアが高まれば高まるほど、タイヤメーカーから登場する商品も、SUV向けのものが増えてくる。ミシュランが22年5月に発売する「ミシュラン プライマシーSUV+」はその最新版だ。 プライマシーSUV+は同社の”プレミアムコンフォートSUVタイヤ”というジャンルの製品で、従来の「ミシュラン プレミアLTX」の後継商品となる。プレミアLTXも多くのSUVの標準装着タイヤとして採用されてきたほか、リプレイス用としても人気を博したタイヤだ。 一番の違いは何か。それはプレミアLTXがM+S(マッド&スノー)タイヤに分類されるのに対し、プライマシーSUV+はサマータイヤに位置づけられる。M+Sタイヤとサマータイヤの間には公的機関が定める明確な違いはないが、一般的には、M+Sはその名の通り、よりさまざまな路面状態(未舗装路や積雪路)や温度(特に低温)でも性能を発揮する設計になっており、サマーは通常の路面温度のドライ/ウェット路面での使用に最適化された設計になっている。 なにはともあれ、プレミアLTXとプライマシーSUV+(いずれも純正サイズの225/65R17)が装着されたトヨタ「ハリアー」を交互に試す。はじめにコースの外周路を80~100km/hで周回する。まずプレミアLTXを試し、乗り心地やレーンチェンジ時の安定性などをチェック。何の不満も感じられないのを確認し、次にプライマシーSUV+を試す。同等の性能を確認したうえで、そこはかとない静粛性の高さを感じた。 ウェットブレーキ性能の進化は明らかプライマシーSUV+は、ショルダー部分(接地面外側)のブロック数をプレミアLTXより20個多い80個とすることで、「シャー」という高周波のパターンノイズを27.9%低減させている。この日は時折雨が交じる天気だった。ウェット路面での静粛性としては両者とも十分に満足できるレベルだが、直接乗り比べるとプライマシーSUV+に分があるのがわかった。 続いてウェット路面での制動性能をチェックするため、80km/hからのフルブレーキングを実施。プレミアLTXの1回目が27.2m、2回目が26.9mだったのに対し、プライマシーSUV+は1回目25.2m、2回目23.2mと、こちらはデータでの明確な違いが出た。 この制動距離短縮は、プライマシーSUV+がサマータイヤとして常温時のグリップを優先させるコンパウンド配合としたことと、溝比率(接地面に対する溝面積の比率)を減らして接地面積を増やしたことでグリップ力が上がったのが理由。 SUVがここまで普及すると、セダンやハッチバックと同じような使われ方をするようになってくる。そうなるとタイヤもM+Sよりもサマーのほうが用途に合っているというユーザーの割合が増える。プライマシーSUV+はサマータイヤとして開発することで、極低温時のグリップ力はやや低下するものの、多くのSUVユーザーの最大公約数的なニーズに対応した性能をもつ。つまりSUVユーザーのデイリーユースに最適なプレミアムコンフォートタイヤといえる。プライマシーSUV+は15インチから20インチまでの全28サイズがラインアップされる。 サイズラインアップサイズラインアップ15インチ:1サイズ タイヤ幅:205~285 |
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