パスワード再発行
 立即注册
検索

市販車による世界初の“レベル3自動運転”を実現したホンダ レジェンドで首都高を走るとどうなる? ...

2021-4-2 11:55| post: biteme| view: 550| コメント: 0|著者: 文:塩見 智/写真:篠原 晃一

摘要: レベル2の運転支援によるハンズオフと何が違うのか? なんだかんだ言って、生きているうちに公道で自動運転を体験できたことに感動した。もちろんそれが可能になる条件は複雑多岐であり、いつでもどこでも可能なわけ ...

市販車による世界初の“レベル3自動運転”を実現したホンダ レジェンドで首都高を走るとどうなる?

レベル2の運転支援によるハンズオフと何が違うのか?

なんだかんだ言って、生きているうちに公道で自動運転を体験できたことに感動した。もちろんそれが可能になる条件は複雑多岐であり、いつでもどこでも可能なわけではないが、とにかくこの日、公道を走行するクルマの運転席で手足をだらりとリラックスさせ、車載モニターに映るDVDをじっくり視聴したのだ。日本の自動車史に残る出来事なのは間違いない。そして個人の自動車史としても最大級の体験として忘れないと思う。

2020年11月、ホンダは「レベル3」の自動運転に必要な国土交通省の型式指定を世界で初めて取得した。レベル3とは、国が定める自動運転の定義のうち「一定の条件下でシステムが周辺の交通状況を監視するとともに運転操作を代行します。システムが使用可能な条件から外れる場合は、警報を発して直ちにドライバーに運転交代をすることが求められます」というもの。そして先日、ついにその技術が盛り込まれたレジェンドが発売された。メディア向け試乗会が開かれ、首都高湾岸線で試乗した。

なにはともあれどういう体験だったかをお伝えしたい。首都高を交通の流れに沿って走行中、ACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール)をセットすると、同時に車線維持支援システムも作動し、システムが先行車との間隔を一定に保ってくれるとともに車両が車線中央を維持するようにドライバーのステアリング操作がアシストされる。世に広く普及する「レベル2」の運転支援機能だ。

レジェンドの場合、セットしてしばらくすると「ステアリングから手を離すことができます」という案内が出る(自動車専用道路に限る)。おそるおそる手を離すと、ステアリングに手を添えていた段階と同じように車間が一定に保たれ、車線の中央を維持して走行する(ハンズオフ機能)。この段階で手足は操作から解放され、自動運転のような状態となるが、これはレベル2の運転支援機能が作動している状態。車種によって作動条件は異なるが、「日産 スカイライン」「スバル レヴォーグ」「BMW」の各モデルにも同様の機能が備わる。

手足の操作は自動化されるが、ドライバーの監視義務は残り、前方を注視していなければならない。ドライバーを監視するカメラが前を向いているか、目を閉じていないかを常時チェックし、よそ見をすると機能がキャンセルされる。そして何よりも、事故が発生した場合、責任はドライバーにある。

そしてハンズオフを伴うレベル2の高度な運転支援機能を作動中に、速度が30km/h未満となると、またメーターに案内が出るとともにダッシュボードのLEDランプが青く点灯する。これこそがレベル3の自動運転機能が作動した合図だ。同時に地図を表示していた12.3インチモニターがDVDモードに切り替わり、ホンダがあらかじめセットしていた『野生の王国』(←古い!)的な映像が映し出された。

レベル3の自動運転では、走行中にもかかわらずDVD映像が映し出されたことからわかるように、レベル2の運転支援では必要だったドライバーの監視義務がなくなる。特に見たいわけではなかったが、視線を前方から『野生の王国』的映像を映すモニターへと移動する。レジェンドの動きは変わらず、周囲の流れに沿ってスムーズに走行していく。視線をより下げてモニター下にあるエアコンスイッチなどを凝視して操作するが、安心感のある走行が保たれる。

手足の状態自体はレベル2の運転支援時と変わらないので、いざレベル3の自動運転状態に突入すると、“あ、今がその状態か”と拍子抜けする。だがその状態が続くに連れ、じわじわと感動が押し寄せてくる。さっきまでなにか喋っていた後席の編集スタッフとカメラマンもいつの間にか黙って自動運転状態を味わっている。説明のために助手席に乗ってもらったレジェンドの評価ドライバーだけは、何度も体験していることだからか表情を変えていなかった。

レベル3自動運転中の事故で責任を負うのは誰(どこ)なのか?

法律(自動運転車に関する安全基準)としては、レベル3の自動運転はセカンダリータスクを許容しており、よそ見やスマホの操作を禁じてはいない。ただしホンダは自主的にそれらを推奨せず、車載モニターに映し出されるコンテンツの視聴やセンターパネルのスイッチ操作に限ってOKとしている。そのため、自動運転機能作動中もドライバー監視カメラがドライバーをチェックし、視線が著しくよそを向いていたり、目を閉じていたりすると機能がキャンセルされる。試しに右のドアミラーの方へ首を向けていると「正しい姿勢でメーター周辺に注意を……」(最後聞き取れず)と注意された。逆にモニターや各種スイッチが並ぶセンターパネル付近にスマホをもっていって操作すればじっくり操作することができた。雑誌を読むこともできそうだが、やるべきではないというだけの話だ。

法律が定めているのは、自動運転の条件が外れる前に運転操作引き継ぎの警報を発し、ドライバーに引き継がれるまで安全運行を継続し、引き継がれない場合は安全に停止することだ。実際、レジェンドの自動運転状態は長くは続かない。まず50km/hを超えると、ハンズオフはできるがレベル2の運転支援状態に戻り、モニターは地図画面に切り替わる(ハンズオフの上限速度は125km/h)。ホンダはレベル3の状態を「TJP(トラフィックジャムパイロット)」、ハンズオフのできるレベル2の状態を「TJA(トラフィックジャムアシスト)」と呼んで分類する。

今回の試乗では、道路上を他の高速道路が立体交差する場面で、条件を外れた。GNSS(全球測位衛星システム。GPSはそのアメリカ版の呼称)が自車位置を正確にキャッチできなくなるからだ。TJAおよびTJPを可能とするため、レジェンドには高精度3次元マップが車載されていて(必要に応じてクラウドとも通信して情報を得る)、その地図情報にGNSSで得た正確な自車位置を照合し、どの道路のどの辺り、それこそ側壁から何cm離れているかまで把握しながら走行する。周囲の車両や障害物についてはセンサー類がフル稼働する。レジェンドにはカメラ、ミリ波レーダーはもちろんのこと、計5個のライダー(光線を当ててその反射によって対象物との距離、位置関係、形状を検知するシステム。めちゃくちゃ高額)が備わり、自車の周囲360度を常時センシングして衝突を避ける。

こうした高度なセンサー類が少しでも衝突の危険性を検知すると、TJAおよびTJPの機能をキャンセルし、ドライバーに操作を引き継ぐようになっている。高架下を通る際に加え、激しい荒天時、日射の角度の条件が著しく悪い時などもキャンセルされる、あるいは作動させられないようになっているという。また自動車専用道路上であっても都心環状線など複雑な路線では作動しないようになっている。試乗中も何度かTJPおよびTJAの機能がキャンセルされることがあったが、何が理由でキャンセルされたかがはっきりしないこともあった。言えるのは、レベル2のTJAはともかくレベル3のTJPが作動する条件は非常に厳しく、ありていに言ってしまえば、なかなか作動しないし、すぐに外れる。

もっと積極的にTJPを作動させるだけの性能をもってはいるのだろうが、慎重な設定にしているのはホンダの考えだ。ホンダの青木仁ラージプロジェクトリーダーや本田技術研究所の荒木光浩AD/ADAS研究開発室チーフエンジニアによれば、レベル3の自動運転が徐々に広まって社会的認知度が上がれば、もう少し積極的に作動する設定にすることもありうるという。

新型レジェンドの“売り”はTJPだけではない。レベル2のTJA作動中にウインカー操作をすると、システムが車線変更に伴う加減速やステアリング操作を支援してくれる……のみならず、ステアリングホイールにあるスイッチを押しておくと、設定速度よりも遅い先行車を検知した際に、ドライバーが指示しなくても自動的に車線変更し、先行車を追い越して元の車線に戻る。もちろん、変更先の車線の安全が確認できた場合に限って作動する。

ところで、レベル2(TJA)でもレベル3(TJP)でも手を離してリラックスしているというドライバーの状態はほぼ同じだが、何か起こったときに責任を負うのがドライバーかシステムかというのが大きな違いだ。青木LPLや荒木CEに、万一レベル3の自動運転中に事故が起こったら事故の賠償はだれ(どこ)がどのように行うのかを尋ねると、ケースバイケースという曖昧な答えが返ってくるのみだった。システムが責任を負うことは間違いないが、当然ながらまだ世界で一件も判例がないため、実際に裁判で判決でも出ない限り、具体的なことを答えようがないのだそうだ。実際に自分が買おうとしている立場なら、ここを明確に答えてもらえないと不安になるだろうし、商談の現場でも出る質問だと思うが、どう対応するのだろうか。あらためて取材したい。このやりとりの際に、我々は未体験ゾーンに突入しているのだと感じた。

レベル3の自動運転を可能としたレジェンドの価格は1100万円。従来のレジェンドの価格は724万9000円だから実に375万円余りの上乗せだ。加えて100台限定でのリース販売のみとするなど、広く普及を目指した価格や販売形式ではなく、実験的な販売であることがわかる。ともあれ世界で初めてレベル3を実用化するというホンダのチャレンジは達成された。他社に先に実用化させて様子を見るという経営手法もあるのだろうが、ホンダには似合わない。この先、採用車種を増やして価格を下げ、多くの人がレベル3の自動運転の恩恵を受けられる社会を目指すことは、(二者択一なら)F1をやめてでもやるべきチャレンジだと、体験してみて思った。

【 ホンダ レジェンドのその他の情報 】
ホンダ レジェンドの買取相場

【 レジェンド ハイブリッド EX・ホンダ センシング エリート 】
全長×全幅×全高=5030×1890×1480mm
ホイールベース=2850mm
車両重量=2030kg
駆動方式=4WD
エンジン=3.5L V型6気筒DOHC直噴ガソリン
最高出力=231kW(314ps)/6500rpm
最大トルク=371Nm(37.8kg-m)/4700rpm
トランスミッション=7速AT
モーター最高出力=前35kW/後27kW(1基当り)
モーター最大トルク=前148Nm/73Nm(1基当り)
使用燃料=プレミアムガソリン
WLTCモード燃費=12.4km/L
サスペンション=前:ダブルウィッシュボーン式
        後:ウイッシュボーン式
タイヤサイズ=前後:245/40R19(アルミホイール)
車両本体価格=1100万円(税込、リース専用・100台限定)


さようなら

なるほど

共感した

ありがとう

相关分类

Archiver|携带版|BiteMe バイトミー

GMT+9, 2025-4-30 13:31 , Processed in 0.097665 second(s), 17 queries .

Powered by Discuz! X3.5

© 2001-2025 BiteMe.jp .

返回顶部