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新型スズキ「ソリオ」試乗 居住性だけでなく走りも優れた大衆実用車

2020-12-29 11:55| post: biteme| view: 136| コメント: 0|著者: 文:伊達軍曹/写真:篠原 晃一

摘要: 先代はまずまず売れたがルーミーに抜かれてしまった 軽自動車では「足りない」が、さりとて5ナンバーサイズのミニバンでは「過剰」であると考える個人やご家庭にとっては、最適に近いコンパクトトールワゴン。何の話 ...

新型スズキ「ソリオ」試乗 居住性だけでなく走りも優れた大衆実用車

先代はまずまず売れたがルーミーに抜かれてしまった

軽自動車では「足りない」が、さりとて5ナンバーサイズのミニバンでは「過剰」であると考える個人やご家庭にとっては、最適に近いコンパクトトールワゴン。何の話かといえば、2020年11月25日に発売となった新型スズキ「ソリオ」のことだ。

1997年に登場した、初代「ワゴンR」の車幅を広げて1.0Lエンジンを積んだスズキ「ワゴンR ワイド」は、その後2回の車名変更を受けた後に「ソリオ」となり、「軽ではない小型トールワゴン」という新ジャンルを開拓してきた。

そして2015年からつい先ごろまで販売されていた先代のソリオは出色の出来で、当初はまずまずの売れ行きを記録。だが、2016年11月にほぼ同カテゴリーといえるトヨタ「ルーミー」が発売されると「お株を奪われた」形に。先発モデルでありながら、トヨタ ルーミー(および姉妹車であるダイハツ「トール」など)の後塵を拝する販売台数となってしまったのだ。

そのため、先発モデルとしての意地をかけて捲土重来を果たすべく開発されたのが、新型ソリオおよびソリオ バンディットである。

筆者は先ほど先代ソリオを「出色の出来」と形容したが、実際のユーザー各位からはやはりいろいろと注文もあったようで、多かったのは「後席をもっと快適に」「荷室をもっと大きく」「安全装備を充実させてほしい」という意見だったらしい。

そのため新型のソリオでは、従来からの取り回しの良さは完璧に維持しつつもボディサイズを微妙に拡大することで、「広い荷室空間」を実現。さらには後席の居住性もアップさせ、そして進化した「スズキ セーフティ サポート」を全グレードに標準装備(※HYBRID MXとGでは「非装着車」を選ぶこともできる)。

そのほか、当然ながら基本性能や快適性、デザイン性なども大幅に向上させることで、ドラマ『水戸黄門』のテーマソングではないが「後から来たのに追い越され状態」を打破せんとしたのである。

4気筒&ISGから感じるそこはかとない上質感

と、そんなバックグラウンドを持つ新型スズキ ソリオは、実際乗るとどうなのか?

まずはシンプル系デザインの標準モデルである「ソリオ」の上級グレード「HYBRID MZ」に試乗した。

先代のソリオも決して悪い外観デザインではなかったと思うが、新型のそれは「悪くない」ではなく「……けっこうイイかも?」という感じ。具体的にはフード先端を従来型より45mm上げてフロントまわりの厚みを増し、同時に流行りの大型グリル(に見える意匠)を採用したことで存在感を増強させたわけだが、その存在感が、俗に言うオラオラ系ではない絶妙な範囲に限定されているため、いわば「上品な存在感」があるのだ。

インテリアも同様。「抜群のセンス」とは言い難いかもしれないが、車両価格を考えれば十分にハイセンスかつ上質であり、センターメーターは、それまでの「ド正面向き」から「微妙にドライバー側向き」へと変更されたため、視認性が向上している。最上級グレードのHYBRID MZのみとはなるが、新採用された「ヘッドアップディスプレイ」も、新型ソリオを安全に運行させるための大きな一助となるだろう。

パワーユニットは、競合のトヨタ ルーミーおよびその姉妹車は直列3気筒の1.0L自然吸気またはターボだが、こちらソリオは直列4気筒の1.2L自然吸気+マイルドハイブリッド(※ベーシックグレードのGだけはマイルドハイブリッド無し)。

チーフエンジニア氏いわく「力強さと同時に“静粛性”を重視するため、3気筒ではなく4気筒を選んだ」とのこと。たしかにこの直4自然吸気エンジン、必要十分以上のパワー&トルクを体感できるものでありながらけっこう静かで(もちろん4気筒であること以外にも、静粛性確保のためのさまざまな策が講じられているわけだが)、ちょっとした上質感すら感じさせる。

……と言うと「期待させすぎ」になってしまう可能性もあるか。まぁ普通の実用エンジンではあるのだが、「好ましいパワーユニット」ではあることは間違いない。一般的なマナーで運転する限りは一般道でも高速道路でも「……やっぱターボが欲しいな」とは微塵も思わず、ISG(モーター機能付き発電機)のアシストのおかげで、アイドリングストップ状態からのエンジン再始動はきわめてスムーズ。ここも、新型ソリオから「そこはかとない上質感」を感じる理由のひとつだ。

フロントシートの出来と後部座席の乗り心地がいい

スズキ自慢の新骨格「HEARTECT(ハーテクト)」に加えて、構造用接着剤で部品間のわずかなすき間を埋めているせいか、乗り味は基本的にファミリーユース向けの柔らかなタッチであるにもかかわらず、同時に「しっかり感」のようなものがドライバーの両手両足およびお尻と背中にしかと伝わる。

そのため運転中は(よほどぶっ飛ばさない限りは)常に“安心”を感じることができ、この種のファミリーカーにありがちな「雲をつかむようなステアフィール=手応えが希薄すぎて、何がなんだかよくわからない」というアレとは無縁である。

箱型だけに高速道路を巡航中の風切り音は、背の低い車と比べればやや大きめと感じた。だがそれ以外は、100万円台スタートのファミリーカーの走りとしては「文句の付けどころがない」とするしかないのが正直なところである。

「文句の付けどころがない」といえば、新型ソリオは左右フロントシートの座り心地と、リアシートの乗り心地も秀逸だ。

まぁバンディットではなく「ソリオ」のほうのシート表皮の柄はちょっとダサいと思うが(すみません)、フロントシートのタッチはどことなくフランス車のそれを感じさせる「ソフトだがしっかりしてる」といったニュアンスで、後部座席の乗り心地も、主に後席に座っている時間が長かったカメラマン氏いわく「昨日乗った○○(某高級車)より断然イイ!」とのこと。

筆者も後席に移動して確認してみたが、なるほど確かに不快な揺れや突き上げなどがなく、これは快適。○○よりイイかどうかは(乗ってないので)わからないが、少なくとも新型ソリオの後部座席は「長時間座っていても苦にならない後席」であることは間違いない。

苦にならないといえば、後部居住空間の広さもかなりのものだ。

リアシートは165mmの前後スライドと最大56°のリクライニングが可能なのだが、助手席の乗員が普通に安楽なシート位置にセットしたうえでリアシートを一番前までスライドさせても、後席に座る身長175cmの成人男性のヒザもとには6cmほどの余裕がある。そして前後スライドを一番後ろまで下げれば超絶余裕で足が組める。

またその際の荷室スペースもぜんぜん狭くはないため(最小床面長でも55cm)、この後席および荷室は、4人家族であればかなり重宝するはずだ(※ただし全幅1645mmの小型車であるため、後席に大人3名を座らせるのは拷問に近い)。

さらに、このたびの新型から室内天井部に新設された「スリムサーキュレーター」は車内全体の温度の均一化に寄与するため、夏場および冬場(特にクソ暑い真夏の日中)に威力を発揮するだろう。

唯一気になったのは後席背もたれの使い勝手

100万円台スタートのファミリーカーとしてはあまりに素晴らしかったため長くなってしまった。お次に試乗したソリオ バンディット、つまり他社製品では「○○カスタム」という車名になる場合が多い「ちょいワイルド系デザインのほう」は、極力短めにレポートしよう。

ソリオ バンディットのパワーユニットはソリオのマイルドハイブリッド版と同じ、つまり1.2L直4自然吸気エンジン+CVTで、タイヤ&ホイールのサイズも同一。違うのは内外装デザインだけだ。

そしてそのデザインがこれまた秀逸であると、筆者には感じられた。

通常、こういった「○○カスタム」に相当するモデルはデカいグリルにクロームメッキ系パーツを大量にあしらうことで“個性”を出すのが常套手段だが、今回のバンディットは「メッキパーツにはなるべく頼らない手法で“個性”を出すようにした(チーフエンジニア氏談)」とのこと。

その結果、近年のカスタム系にはめずらしい「マイルドヤンキー臭がしない傑作カスタム」が誕生したように、筆者には思える。まぁ好みが分かれがちな部分ではあるが、新型ソリオは、通常モデルよりもバンディットこそが(デザイン的には)本命ではないだろうか。

走りに関しては、先ほど申し上げたとおり標準のソリオとパワートレイン等は同じなため、基本的には差異はない。だが筆者はなぜか知らねど、バンディットの走りのほうが「軽快かつタイトである」と感じられた。

その理由を「デザインの違いがもらたす“気のせい”でしょうか?」と車両運動性能評価グループのマネージャー氏に聞くと、「一概にそうとも言えない」とのこと。

聞けば、フロントシートの基本構造は同じだが、ソリオとバンディットとではシート表皮の素材が異なり、バンディットのそれのほうが「張りが強い」らしい。その張りと、同じ15インチとはいえ微妙に異なるアルミホイールの重量差を我がお尻が感じ取り、「バンディットのほうがタイト!」と感じた可能性もあるとのこと。

まぁそれでも「単なる気のせい(シャープなデザインになんとなく影響されただけ)」という可能性も大であるため、詳しくは各自でご試乗のうえご確認されたい。

結論としては新型のスズキ ソリオおよびソリオ バンディット、大変に素晴らしい大衆実用車である。ここまで繰り返してきたとおり、運転感覚は(この種の車)としてはかなりしっかりしたものであり、室内は荷室も含めて広く、デザインも悪くない。そして書き忘れたが、小回りがとってもよく利く(最小回転半径4.8m)。狭い場所でのUターンが苦にならない車である。

唯一「ここはちょっとアレかな?」と感じたのは、後席をスライドさせたりリクライニングさせたり、あるいは畳んだりする際の使いづらさだ。「かなり使いづらい」というわけではないのだが、若干手間どるというか、「商売上手な他メーカーなら、このあたりはもっと楽ちん操作ができるように作るのに……」と思えるのは否めない。

だが逆を言えば、不満点はそこぐらいのもの。

冒頭で申し上げたことを繰りかえすが、軽自動車ではさまざまな面で「足りない」が、さりとて5ナンバーサイズのミニバンでは「過剰」であると考える個人やご家庭には、そしてその中でも「運転フィールがしっかりしてるファミリーカーが欲しい」と考える人には――ベストかどうかは知らないが、「ベストに近い選択肢」。それが、新型のスズキ ソリオおよびソリオ バンディットである。

スペック

【 スズキ ソリオ HYBRID MZ 】
全長×全幅×全高=3790mm×1645mm×1745mm
ホイールベース=2480mm
駆動方式=FF
車両重量=1000kg
エンジン=1.2L 直列4気筒DOHC
最高出力=67kW(91ps)/6000rpm
最大トルク=118Nm(12.0kg-m)/4400rpm
モーター最高出力=2.3kW(3.1ps)
モーター最大トルク=50Nm(5.1kg-m)
トランスミッション=CVT
サスペンション=前:マクファーソンストラット式
        後:トーションビーム式
タイヤサイズ=165/65R15
WLTCモード燃費=19.6km
使用燃料=レギュラーガソリン
車両本体価格=202万2900円


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