大人しいが機能的なデザイン8月上旬、テストコースにて編集が新型「レヴォーグ」のプロトタイプに試乗できましたので、レポートします。 新型レヴォーグは2019年11月の東京モーターショーで既にプロトタイプがお披露目されていましたが、スバルは新型レヴォーグの開発コンセプトを「継承と超・革新」とし、レガシィからのツーリングワゴン思想を継承しながら、プラットフォームを「SGP」(スバルグローバルプラットフォーム)に刷新、ハンズフリー機能などで進化した予防安全機能「アイサイトX」やドライブモードセレクト、インフォテイメントなどを新たに搭載したモデルです。 グレードと"税抜きの"価格イメージ(配布された図表より読み取った想定値)は以下の構成で、パワートレーンは1.8L水平対向4気筒DOHCターボにCVTの組み合わせのみ。駆動方式は全車4WDとなっています。 デザインは、ヘッドランプやホイールアーチ、テールランプ形状などのディティールはトレンドのシャープでスマートな意匠になっていますが、スバルの基幹車種であり、ワゴンの歴史とファン層を考えた結果、インパクトより機能を優先したキープコンセプトデザインが継承されました。サイズは新旧対比で、全長が+65mm(4755mm)、全幅は+15mm(1795mm)、全高は+0mm(1500mm)で、全幅は駐車場の入庫制限に配慮した1800mm未満となっています。また、ラゲッジは561L(+39L)で、ゴルフバッグを4つ積み込んだ状態でも上部空間に余裕があり、後方視界を確保できます。 エンジンは新開発1.8LガソリンターボのみアイサイトX搭載グレードに乗り込むと、11.6インチのセンターディスプレイと12.3インチの液晶メーターに新らしさを感じます。これまでのモデルでは、エアコンや燃費などのマルチファンクションディスプレイとナビオーディオ画面、メーターディスプレイと画面が3分割されていましたが、シンプルで大きな2画面に集約され、メーターディスプレイにもマップ表示が可能になるなど、使い勝手はよさそうです。Apple CarPlayやAndroid Autoのスマートフォン連携も可能ですが、Google MAPはメーターディスプレイに表示できず、ピンチやスワイプには非対応となっており、開発者も今後改善の余地がある、と話していました。 SGPプラットフォームへの変更による効果は、スバル社内調べによると、静粛性向上(前席で22%減)、乗員の上下振動減(37%~43%減)となっており、試乗でもそれを体感することができました。2ピニオン電動パワステによるクリアなステアフィールや、効率の追求から非等長に戻ったエキゾーストマニホールド、1.8L小型ターボ搭載の新エンジンはパワフルで、レスポンスも低回転からトルクに不足は感じません。ただし、ハイブリッドなどのパワートレーンの電動化に関するトピックが無いのは残念です。新たにダンパーの制御が入ったドライブモードセレクトによるキャラ変は、フラットな路面のテストコースより、市街地やワインディングで真価を発揮しそうです。 機能も価格もアップしたアイサイトXアイサイトXは、安全性を高めるために、新型ステレオカメラ、前側方レーダー、電動ブレーキブースターを新たに搭載し、交差点での右左折時の衝突回避機能が強化されています。また、運転支援機能として、準天頂衛星みちびきを活用した高精度GPSと、3D高精度地図データ双方を利用した、自動車専用道路での渋滞時ハンズオフアシスト(時速50km/h以下)機能が新たに搭載されています。テストコース内の短時間での試乗でしたが、その制御は以前のアイサイトより急なGに遭遇することも無く、スムーズで自然な動きを体感できました。地図データやソフトウェアの更新は、無線ネットワーク(OTA)によるアップデートではなく、ディーラーで4回/年程度の対応(検討中)が可能とのこと。渋滞ハンズオフ機能の50km/h以下という設定は中途半端なイメージを受けてしまいますが、開発者は今後ユーザーの声も聞きながら変更も検討していきたい、と話していました。 新プラットフォームとアイサイトXによって刷新された新型レヴォーグ。ユーザーニーズを取り入れた今後のさらなる進化が楽しみです。 スペック例【 レヴォーグ STI Sport EX 】 |
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