パスワード再発行
 立即注册
検索

どこまで進化した? 低燃費タイヤの最前線

2014-3-22 11:00| post: biteme| view: 829| コメント: 0|著者: 文:斎藤 聡/写真:ブリヂストン、宮門 秀行

摘要: 転がり抵抗とウエットグリップのバランスが重要 ブリヂストンからエコピアEX10の後継モデルとなるエコピアEX20シリーズが発売された。シリーズという通り、車種別設計で乗用車用EX20、ミニバン用EX20 RV、コンパクト ...

どこまで進化した? 低燃費タイヤの最前線

転がり抵抗とウエットグリップのバランスが重要

ブリヂストンからエコピアEX10の後継モデルとなるエコピアEX20シリーズが発売された。シリーズという通り、車種別設計で乗用車用EX20、ミニバン用EX20 RV、コンパクトカー・軽自動車用EX20 Cの3シリーズがラインアップしている。

振り返ってみればここ数年でエコタイヤがイッキに増え、各メーカーとも主力商品になっている。当初は独自に低転がり抵抗性能を謳っていたが、性能の程度があいまいで判りにくかった。そんなことから、当時ヨーロッパで施行される予定だったタイヤグレーディング制度(2012年施行)を参考に、それよりも一足早い2010年1月から国内でもエコタイヤのグレーディング制度がJATMA(日本自動車タイヤ協会) によってはじめられた。

このグレーディングは厳密な基準をもとにテスト方法が規定され、同じ銘柄でもサイズごとに1本1本テストして等級分けされている。転がり抵抗(RRC)とウエットグリップ性能(G)があり、転がり抵抗はAAAを最高ランクにAA、A、B、Cに分けられ、A以上がエコタイヤに分類される。また、ウエットグリップはグリップの優れるほうからa、b、c、dに分類され、このうちc以内に入らなければならない。当初は転がり抵抗の少なさを競う形で性能が高められていったが、最近では転がり抵抗とウエットグリップのバランスによって特徴付けされるようになってきた。

車種別に考えられたタイヤ設計

EX20シリーズの位置づけは、エコタイヤ=エコピアブランドのベーシックモデル。ベーシックモデルというと安価なことが一番のウリというイメージを抱きやすいが、転がり抵抗とウエットグリップ性能のバランスを図り、ベーシックタイヤならではの魅力を作り出している。

具体的には、乗用車用EX20は転がり抵抗をA(一部サイズAA)、ウエットグリップa(一部サイズb)として、転がり抵抗は基本Aだが、ウエットグリップを最高ランクのaまで引き上げることで、実際に走らせたときの雨の日の安定性、安心感を高めている。

ミニバン用EX20 RVは転がり抵抗A、ウエットグリップb。トレッドデザインをミニバン専用設計とし、タイヤのショルダーブロックを高剛性な構造にして偏摩耗を抑制するとともにフル乗車時のふらつきを抑えている。ウエットグリップ性能も、EX10とのウエットブレーキ性能比較で10%短縮している。

コンパクトカー・軽自動車用のEX20 Cは、転がり抵抗A、ウエットグリップb。街中での小回りや据え切りによるタイヤの偏摩耗を抑制するよう、ショルダーブロックの横溝を左右で互い違いに千鳥配置して剛性アップしている。

技術面ではシリカを効率よく分散させるサスティナブル分散性向上剤を配合することによって、ウエット性能を高めたウエット向上ポリマーを開発。シリカの特性であるミクロの柔軟性をより引き出し、路面との密着性を高めてグリップ向上を達成している。また、最先端のシミュレート&計測技術により動的なタイヤの状態が可視化できるようになり、ウエット性能向上と優れた耐偏摩耗性を両立したタイヤ設計が可能になった。

試乗ステージでそれぞれの性能を体験

試乗ステージでは、EX20をウエットハンドリング路と高速周回路で試した。試乗にあたっては、ブリヂストンのベーシックタイヤであるネクストリーと比較することができた。ウエットハンドリング路で、ウエットグリップaを誇るエコピアEX20との違いを確認したところ、その差は歴然。ネクストリーも実用上十分なグリップ性能や安定性を備えているが、EX20はグリップの強さがステアリングから手応えとしてはっきり伝わってくる。ペースを上げすぎたりハンドルを切りすぎたりすると手応えが徐々に少なくなり、そのためグリップの変化も分かりやすい。

高速周回路では転がり抵抗が少ないタイヤならではのなめらかでスムーズな走行感が心地よい。転がり抵抗の少ないタイヤは一般的に接地感が乏しかったり、レーンチェンジなどで手応えが薄かったりしがちだが、意外なほどグリップ感やハンドルを切り出した時の手応えが明瞭で安心感や安定感の良さが実感できた。このあたりに転がり抵抗をAに抑えながらウエットグリップをaに高めた、EX20の明確なキャラクターがよく出ている。

EX20 RVは、高速周回路+ドライハンドリング路で試乗することができた。印象はタイヤの転がり感が滑らかで、車速の維持が楽だった。またステアリングを切り出した時のノーズの素直な動きが感じ取れた。タイヤのショルダー部の強さからくる(と思われる)剛性の高さがそのままステアリングの応答につながっており、無理なくクルマが向きを変えてくれるような印象。コーナーに入ってタイヤに荷重がかかった場面でも、ショルダーだけに荷重が集中せず、うまくクルマの重さをいなしているようだ。静粛性も良く、バランスのいいミニバンタイヤに仕上がっていると感じた。

EX20 Cはウエットブレーキのデモのみで、タントを使って80キロから水深2mmのウエット路に進入してフルブレーキするテストを見学。ネクストリーよりも5mほど短く止まったのが確認できた。時間の制約で試乗できなかったのは残念だが、転がり抵抗とウエットグリップをバランスした使いやすいエコタイヤであることは容易に想像できる。といった具合に、一口にエコタイヤといっても転がり抵抗とウエットグリップの作り方を車種別専用設計にすることで、キャラの立ったタイヤが作れるのだ。EX20シリーズはまさにそこを狙い、転がり抵抗(≒燃費)と安定性と、価格を上手にバランスさせたタイヤに仕上がっている。

オンロード性能をさらに進化させたSUV用タイヤ

4×4人気は、かつてのクロカン4×4全盛の時代から徐々にシティオフローダーにシフトして、オンロードユースに軸足を置いたSUVが中心になっている。そんなこともあって各メーカーともSUV用オンロードタイヤを作ってきた。

タイヤも昔は良好路面向けのH/T、オンオフ両用のA/T、泥濘地重視のM/Tといった分類だったが、いまやH/Tが進化・細分化してさまざまな呼び方が作られている。今回発売されたデューラーH/L850は、オンロード性能重視のデューラーH/L683の進化版という位置づけだ。オンロード性能をさらに進化させ、静粛性と転がり抵抗低減を図っているのが特徴。ちなみにH/Lはハイウエイ・ラグジュアリーを意味している。

具体的には、H/L683と比べ、パタンノイズ15%、転がり抵抗を24%(!)低減している、いわばオフロード版レグノ。静粛性ばかりでなく低転がり抵抗も優れているという点でも共通している。

トレッドデザインは、ほぼ乗用車のそれで、ブロック間の溝幅を小さくとって静粛性を重視したデザインになっている。例えばリブ連結ブロックと呼ばれる中央2本の溝に挟まれたリブ(ブロック列)は3つで構成され、これによって回転方向の接地性の均一化を図ることで転がり抵抗を低減し、ブレーキ性能も向上させている。外側から2列目のセカンドブロックに刻まれた斜め溝は、ハイアングルラグと名づけられており、圧縮される空気を減らしパタンノイズの抑制に貢献しているのだという。斜め溝にしたことで排水性が高まり、ウエットブレーキ性能を高める役割も果たしている。そしてコンパウンドにはシリカを配合することでカーボン同士の発熱を抑え転がり抵抗の低減を実現している。

快適さはまさしくオフロードタイヤのレグノ

カイエンに255/55R18サイズのデューラーH/L850を履いて試乗した。乗り心地はしっかりしたもので、必要にして十分な剛性、ダンピングの強さを備えていると感じた。レグノと言われたものだから、乗り心地もマイルドなものを勝手にイメージしていたのだが、それは思い込み。考えてみれば2トン前後の車重を支えるのにソフトな乗り心地はかなり無理があるわけで、最低限の剛性は必要だ。なんてことを考えながら、走り出したのだが、確かに走り出しの感触にはケース剛性の高さが感じられたが、街中を走らせてみると、路面の補修跡や目地、段差などで意外なほど突き上げが少ない。入ってくるショックの絶対量が減衰されているし、ショックの角も丸まっている。たぶん転がり抵抗の低減も効いているのだろう。タイヤがとてもスムーズで滑らかに転がっている感触なのだ。

それでもタイヤが上下に動く感触≒タイヤの重さ感は多少残っており、もしかしたらタイヤが重いのか? と思ったのだが、ふと思いついてサスペンションをスポーツにすると、それもピタリと無くなりさらにスムーズに走るようになった。特に高速道路ではその効果は抜群。本来ダイレクトでスポーティなはずのスポーツモードが、素晴らしく心地よく滑らかな乗り味になっているのだ。タイヤの転がり抵抗は明らかに少なく、楽に車速を維持できるし、市街地に降りて先の信号に合わせてアクセルを戻すとほとんどスピードが落ちないのに驚かされるほど。まさしくオフロードタイヤのレグノかもしれない。そんな風に思えるほど快適なタイヤだった。


さようなら

なるほど

共感した

ありがとう

相关分类

Archiver|携带版|BiteMe バイトミー

GMT+9, 2025-4-30 15:56 , Processed in 0.222379 second(s), 17 queries .

Powered by Discuz! X3.5

© 2001-2025 BiteMe.jp .

返回顶部