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アクア改良で低燃費トップ、G'sの走りは?

2014-1-6 12:05| post: admin| view: 775| コメント: 0|著者: admin

摘要: 外観は変えずに、中身を大きく変えた 9月にホンダ「フィット・ハイブリッド」が36.4km/L(JC08モード)の低燃費をたたきだし、国内の燃費トップの座に立った。それも束の間、3ヶ月後にはトヨタ「アクア」のマイナー ...

アクア改良で低燃費トップ、G'sの走りは?

外観は変えずに、中身を大きく変えた

9月にホンダ「フィット・ハイブリッド」が36.4km/L(JC08モード)の低燃費をたたきだし、国内の燃費トップの座に立った。それも束の間、3ヶ月後にはトヨタ「アクア」のマイナーチェンジにあわせて、従来比で+1.6km/Lの37.0km/Lへと燃費を向上させてきた。

競っているのは、燃費性能だけではない。販売台数では、プリウスも加わって"ハイブリッド三つ巴"の様相を呈している。JADA(日本自動車販売協会連合会)によれば、2013年の1~3月は「アクア」がトップ、王者「プリウス」が4~6月に上位に踊りでたものの、7~9月には再びアクアがトップに返り咲き、ホンダ「フィット・ハイブリッド」が発売されるやいなや、10~11月はホンダがトップに君臨した。現時点では12月の統計が発表されていないが、当然、トヨタは「アクア」のマイナーチェンジで1位への返り咲きを目論む。

ところが、新型「アクア」をパッと見ただけでは、いったいどこが変わったのかと首を傾げてしまう。それもそのはず。発売から2年が経って、通常の国産車ならば内外装に小変更を施してリフレッシュするのが一般的だけれども、今回の「アクア」のマイナーチェンジでは外観に変更はないのだ。

一方で、ハイブリッド機構やシャシーにはしっかりと手を入れてきた。一番の注目は、国内トップの低燃費の座を取り戻したハイブリッド機構の改良だ。エンジン始動時にスロットルを早めに開けることにより、吸気時に空気が流れ込むときに生まれる抵抗=ポンピングロスを減らすことでエンジンの効率を高め、従来よりも早めに出力を引き出している。そして、この増えた分のパワーをジェネレータできっちり回収してバッテリに保存する。一見すると簡単なようだが、実はこうした複雑な制御をあっさりできるのがトヨタの「THSII」のスゴイところ。エンジン始動時に発生するショックを0.数m秒だけモーターを動かすことで吸収するといったワザも、遊星ギアを介して2つの動力源がパラレルで存在する機構ならではの制御だ。

加えて、カムシャフトとバルブリフターの触れるところにダイヤモンドライクカーボン(DLC)をコーティングして、表面の強度を高めると同時に、摩擦抵抗を低めた。エンジンを止めるタイミングを少しでも早くする工夫もある。可変バルブタイミング機構を調整したり、エンジンの再スタートに適した位置でクランクを止めるためにモーターを使うなど、一つひとつの積み重ねが37.0km/Lの低燃費につながっている。

足回りの素性の良さを保ちつつ、乗り心地を向上

とはいえ、クルマ好きにとって、燃費競争だけでは面白くないのも事実。正直に言えば、私も「アクア」の発表時には、「ヴィッツとフロア前半を共有したボディにプリウスのハイブリッドを詰め込んだだけでしょ」という先入観を持った状態で試乗した。しかし、走りだした途端に目からウロコのごときものがぽとりと落ちた。まず、ボディからして違う。全長×全幅×全高=3995×1695×1445mmのボディサイズは、ヴィッツより110mm長く、5mm低いに過ぎないが、駆動用バッテリが搭載されるフロア中央部は新設されており、ホイールベースは40mmも延長されている。ヴィッツと比べてボディの剛性感が高い上に、重心を低めて、ホイールベースを延長したおかげで、やや固められた足回りにもかかわらず、しっかりと路面をつかんでトレースするような落ち着いた走りっぷりだった。

少々、話が横道に逸れるが、以前にカリフォルニア州の海岸線に沿って1600kmを走破するドライブに「プリウスC(日本名:アクア)」を連れだしたことがある。アメリカの荒れた路面からの入力を上手にいなしながら、ヒタヒタと走る様子はまるで欧州製コンパクトのようで頼もしかった。ヴィッツと比べると、いくぶん硬められた足回りではあるけれど、乗り心地はしっとりとしていて、長距離のドライブでも疲れなかった記憶がある。

ところが、開発陣と話してみて、己の"欧州ビイキ"に気付かされた。私は「路面からのインフォメーションがほどよく伝わってきて、乗り心地も悪くない。シュアな足回り」と感じたのだが、日本のお客さんからは乗り心地が硬いとの声が多かったそう。今回の改良ではショックアブソーバーのバルブに変更を加えて、入力に応じて減衰力が変化するセッティングとすることで「ゴツゴツ感を低めた」という。

実際、継ぎ目やマンホールといった大きな入力があるときの乗り心地は良くなっている。一方で、コーナリング時にはほどよくロールを許しながらも、粘って曲がっていく。こうしたシーンでは、元々の足回りの素性の良さはスポイルされていない。タイヤは従来のブリヂストン「エコピア」のままではあるが、カローラで採用した最新版へとアップデートされたことも、乗り心地の向上に貢献している。リム幅をあげることで、ガシッと踏ん張る設定になっているのだ。さらに、ボディの補強と遮音性の向上も同時に行っており、従来モデルで感じた高周波帯のエンジン音の侵入もかなり抑えられている。それらの相乗効果もあわせて、走りの質感が高められたに違いない。

走りだしてすぐに感じた乗り心地の変化に対して、加速時にパワートレーンから感じるフィーリングに大きな変化はない。74ps/111Nmを生む1.5Lエンジンと61ps/169Nmを生む電気モーターを組み合わせたハイブリッド機構のシステム出力が100psであることに変化はないのだから、当然といえば当然だ。が、37.0km/Lへと低燃費化しつつも、動力性能に変化を感じない点を評価すべきだろう。

異彩を放つ「G's」がベストバイ

試乗会の拠点となった富士スピードウェイのパドックに並ぶ「アクア」の隊列の中で異彩を放っていたのが「G's」だ。クローズドのエリアに限っての試乗だったが、はっきり言って「G's」が"ベストバイ"である。「G」グレードをベースに、専用の大型グリルやエアロバーツなどが奢られており、アグレッシブな外観になっている。内装では、アルカンターラにシルバーのステッチが入った専用スポーツシートや革巻きステアリングホイール、アルミペダルやエアコンのダイヤルまで専用のスポーティなデザインに変えられている。

約25mmローダウンした専用のサスペンションも、私のように90年代の北関東で青春を過ごした世代には嬉しいポイントだ。当時は、サードパーティのパーツを後付するか、コイルを一巻き半カットのような違法改造をしなければ羨望の眼差しを集められなかったものだが、メーカーの工場を出る段階でポテンザの195/45R17なんて薄いタイヤにアルミを履いてローダウンしているとは、時代も変わったものよのう…などとうっかり昔話をしそうになる。が、今どきは、こういう方がコンビニ感覚でウケるのだろう。

走ってみての印象は、「さすがインハウスのチューニング!」と感嘆符をつける出来である。「G's」の法則に則ってパワートレインはオリジナルのままだが、ボディはメーカーじゃないと触れられないようなところに着実に手が入っている。フロントサスペンションメンバーの後端とフロアセンターにブレース、リアバンパーにリーンホースをそれぞれ加えて、ロッカーフランジとドアの開口部にスポット溶接の打点を増している。後付でロワーバーやタワーバーを入れたところで、基本骨格の強化にはかなわなそうだ。専用チューニングを施されたサスペンションは車高を約25mm低めるだけではなく、ばね定数が2倍に強化されている。ボディの補強と相まって、乗り心地の犠牲を最小限に抑えつつ、操舵に対する応答性を高めて、キビキビとした印象のハンドリングを生み出している。

専用のスポーツシートはノーマルより着座位置が少々高いものの、座面とバックレスト共にホールド感が高められており、当然、ノーマルのエコタイヤよりもポテンザの方がグリップ力が高い。「G'sのセオリーを破って、パワートレインのスープアップをはかったら、赤城山の下りで結構攻められるなぁ」なんて夢想してしまう。カローラFXやワンダーシビックで峠を攻めた世代の記憶と照らし合わせると、走りがそこそこ面白くて、燃費がいいのも嬉しいところ。だって今はもう、峠を走るガソリン代のためにバイトをして、洋服を買うお金があったらオイルを替えちゃおう!なんて時代じゃない。地方に住んでいても、スマホに最新アプリをダウンロードして、最新ファッションがネットで手に入る時代なのだ。いくらクルマ好きでも一点集中ってわけにはいかないから、低燃費に越したことはない。

数字を追わずに、感覚で煮詰める

面白いことに、インハウスとはいえ、「G's」のチューニングは生産モデルの仕様が決まった時点から煮詰め始める。メーカー内部なんだから、CADのデータや量産試作車の段階で情報をもらえば平行して開発できるのでは?と思いきや、現実はそうではないらしい。

「数値目標を設定してのチューニングならそれも可能かもしれませんが、『G's』ではドライバーがどう感じるかを重視したチューニングを施しています。そのためには、実際の量産車をベースに試行錯誤を繰り返してテスト走行をしないと、いざ、量産するときに狙いと仕上がりにブレが出てしまいます」と、開発陣は語る。それを避けるためにも、純然たる量産車をベースにコツコツと経験を積み上げて、感性に訴える部分を高めるのが「G's」流のチューニングだという。

正直なところ、1.5Lエンジンを積んだBセグメントと思うと、ノーマルの「アクア」の170~195万円はちょっと割高な気がするし、これだけ売れていると、街中ですれ違う回数もハンパない。しかしながら、ベース車と比べて35万円高で、スポーティな走りと個性的な外観を持つ「G's」が222万円で買えるなら、相対的にお買い得に見える。

私自身、カタログ上の燃費チャンピオン競争がこれ以上過熱することには賛成できない。「アクア」にしても37.0km/Lの低燃費性能は1050~1080kgの車両重量に限ったことで、1090~1140kgに重くなると途端に33.8km/Lへと燃費が"悪化"する。しかしながら、距離を走る人にとって、実燃費で33.8~37.0km/Lとはいかないまでも、コンベンショナルなガソリン車と比べて燃費がいいのはありがたいし、ガソリンスタンドに行く頻度が減るという精神的な効果も大きい。その上で、「G's」のようなクルマ好きが楽しめる走りや外観を演出したモデルを手頃な差額で設定したことで、「アクア」というモデル全体を俯瞰して見れば、幅広い層から支持を得られるバランスのよいクルマになっている。燃費重視のエコカーだけが売れる日本と嘆く向きもあるが、ハイブリッドのギミックや「G's」の走りや外観を好む"クルマ好き"も確実にいるわけだから、まだまだクルマもクルマ好きも捨てたもんではないってことだ。


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