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新型CTSに試乗。豪華、快適、スポーティ

2014-4-3 11:00| post: biteme| view: 835| コメント: 0|著者: 文:塩見 智/写真:望月 浩彦

摘要: ATSとの差別化でEセグメント化 CTSは、GMのプレミアムブランドであるキャデラックのうち、ATSとともにグローバル戦略を担う4ドアFRサルーンだ。1990年代にレクサス、インフィニティ、アキュラなど日本のプレミアムブ ...

新型CTSに試乗。豪華、快適、スポーティ

ATSとの差別化でEセグメント化

CTSは、GMのプレミアムブランドであるキャデラックのうち、ATSとともにグローバル戦略を担う4ドアFRサルーンだ。

1990年代にレクサス、インフィニティ、アキュラなど日本のプレミアムブランドがアメリカ市場を席巻した際、本来真っ先に対抗しなければならないキャデラックは、しかしながら前時代的なサイズと内容のプレミアムサルーンに終始したため、長らく日本勢の後塵を拝した。

このままじゃいかんと2000年代に入ってキャデラックは新しいプレミアムサルーン開発に着手した。新しいRWDプラットフォーム(その前までしばらくキャデラック各車はFWDだった!)と“アート&サイエンス”というテーマにのっとったデザインを採用。その新世代キャデラック第一弾として2003年に登場したのがCTSだ。

新世代キャデラックは、大きくてひたすら豪華というドメスティックなクルマづくりを貫いてきたそれまでとは打って変わって、ニュルブルクリンクで開発するなど、走りを重視したクルマづくりへとかじを切った。初代CTSはメルセデス・ベンツやBMW、それに何より日本のプレミアム勢力と真っ向勝負できるようなグローバルカーだった。

今回で3世代目。全長4970mm、全幅1840mm、全高1465mm、ホイールベース2910mmと、初代や先代よりも少し大きくなった。これまで、CTSはメルセデス・ベンツで言うとCクラスとEクラスの中間に位置するサイズだったが、弟分たるATSがCクラスサイズで登場したことにより、CTSはEクラスのサイズとなった。

全長のわりにホイールベースが長い最近のトレンドにのっとったディメンションだ。RWD車の特権とも言えるフロントオーバーハングが短くリアオーバーハングが長いスタイルのおかげで躍動感を感じる。フロントマスクはキャデラックおなじみのステルス顔。さまざまな面で構成されるカクカクとした顔つきは、初代CTS以来のキャデラックの特徴だ。

インテリアは、かつてのキャデラックのように年寄り向けっぽいデザインから完全に脱却していて、どこの国のプレミアムと比べても、デザイン、質感ともに遜色はない。メーターは全体が液晶パネルだが、速度や回転数はバーチャルでアナログ式に表示される。メーター内の表示は少し煩雑だが、液晶の視認性が高いので特に問題なし。レザーシートは前後とも適度に硬いクッションのおかげで座り心地は良好。フロントシートはクルマの性格に合わせ、左右の張り出しが控えめなタイプだが、サポート性はよい。ラゲッジ容量も十分。ゴルフバックもきちんと真横に収まった。

GMの技術力感じる高出力の直4ターボ

新型CTSの一番の特徴は、V6エンジンではなく直4ターボエンジンを採用したことだろう。本国にはV6仕様もあるが、日本仕様は潔く直4のみ。このエンジンはATSが積む直4エンジンと共通のものだが、スペックは車格に合わせ向上している。最高出力276ps/5500rpmはATSと同一だが、最大トルクは40.8kgm/3000-4500rpmとATSの35.9kgm/1700-5500rpmよりも約5kgm太い。

かなりのハイチューンエンジンのため、気むずかしいとまでは言わなくてもどこかに無理したようなところがあるのかなと思ったが、全域でスムーズに回り、どこかでグイッとトルクが立ち上がるのではなく、回転上昇に伴ってキレイにじわじわ出てくる。1680-1700kgとサイズのわりに軽い車重に対してこのスペックは十分で、踏めばどこからでも背中を押される加速を味わえる。6速ATの変速にも気になる点はない。スペックからパワーが十分なのは想像できたが、ここまで品のあるエンジンだとは思わなかった。パワフルでトルキーだが、乱暴なところが全然ない。6気筒要らず。

直噴方式で、可変バルブタイミングシステムも備わり、ラグの少ないツインスクロールターボ方式を採用するなど、なかなかのハイテクエンジンだ。メルセデス・ベンツのAMG(360ps/6000rpm、450Nm/2250-5000rpm)を別にすれば、ガソリン2L直4ターボエンジンで最大トルク40kgmを超えるのは他にスバルのDITエンジン(300ps/5600rpm、40.8kgm/2000-4800rpm)くらいしかない。とにかく排気量を得意とするアメリカのメーカーからこんなにナイスなダウンサイジング・エンジンが出てくるとは驚き。一方で、この日はコルベットにも試乗し、大排気量V8も健在どころかえらく進化していたのを確認していたため、GMの技術力に感心した一日となった。

100kg軽量化でグッドハンドリング

新型CTSはアルミ部材を多用することで先代よりも約100kg軽量化している。また構造用接着剤を長さにして118m分も使うことで、ボディ剛性を先代比40%向上したという。この高剛性ボディに前後マルチリンクサスが組み合わせられ、さらにダンパーにGM自慢のマグネティック・ライドコントロール機能を盛り込んでグッドハンドリングとコンフォートライドを実現…などと書くとプレスリリースそのままのようだが、ホントにハンドリングはレスポンシブでキビキビとしていて、乗り心地は快適そのもの。また、2L直4ターボエンジンはパワフルなだけでなく、6気筒に比べ小さく軽い。ボンネットフードを開けると、エンジンは前車軸よりも後ろに収まっていた。このあたりもグッドハンドリングに貢献しているはずだ。

「ボロクソに書かれたっていいからとにかくドイツのプレミアム・サルーンと比較してほしい」とはGMジャパンのジョージ・ハンセンさんの言葉。新しいCTSに相当の自信があるのだろう。ではCTSは完璧かーー。確かにボロクソに書くような部分はない。ただし、いくつか日本で売るのに不都合な真実がないわけではない。

まず左ハンドルのみなので女性が敬遠しそう。そしてアイドリングストップがない。聞けば理由は結構単純で、アメリカ人はアイドリングストップが嫌いらしい。加えて全車速追従のクルーズコントロールがない。右ハンドルもアイドリングストップも全車速追従クルコンもドイツ勢には当たり前。このあたりが備われば日本でも本当にいい勝負しそうなだけに少々惜しい。

2012年に登場したATSは素晴らしい出来栄えで、サイズも日本で使うのに適切だったので話題を呼んだ。日本でATSを買った人のうちの60%が初めてのキャデラックオーナーだったそうで、新しい客を呼びこむのに成功している。CTSもATSと同等かそれ以上に素晴らしいと感じたので、初めてのキャデラックオーナーを増やすのではないだろうか。その分、メルセデス・ベンツかBMWかアウディかジャガー、あるいはレクサスあたりのどこかが少し割りを食うわけで、日本市場の、ほぼ固定化されたプレミアムサルーンの勢力図を少し(ほんとにほんの少しだろうけど)書き換えるかもしれない。


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