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マツダ デミオは世界基準の国民車候補だがグレード選びが悩ましすぎる

2019-1-7 07:00| post: biteme| view: 385| コメント: 0|著者: 文:伊達軍曹/写真:編集部

摘要: 昨年8月に改良された1.5Lガソリン車を調査 「新時代の国民車」を探す実地調査企画の第14回目。今回の調査対象は、2018年8月のマイナーチェンジで排気量が1.3Lから1.5Lに拡大されたマツダ デミオのガソリンエンジン車 ...

マツダ デミオは世界基準の国民車候補だがグレード選びが悩ましすぎる

昨年8月に改良された1.5Lガソリン車を調査

「新時代の国民車」を探す実地調査企画の第14回目。今回の調査対象は、2018年8月のマイナーチェンジで排気量が1.3Lから1.5Lに拡大されたマツダ デミオのガソリンエンジン車。試乗車両は特別仕様車「15S Mist Maroon(ミストマルーン)」である。
>>国民車とは?

まずはごく簡単にモデル概要を。デミオは1996年に初代が登場したマツダのコンパクトカーで、現行モデルは2014年9月デビューの4代目。

その4代目は「クラス概念を打ち破る」というのが開発時のテーマ。つまり「小型車だから……」という妥協の産物ではなく、「小型車なのに!」と感じられる世界基準のコンパクトカーを目指して開発されたのが、4代目のデミオだ。で、「実際そのとおりの出来になっている」というのが世の通説である。

当初のエンジンラインナップは1.5Lディーゼルターボと1.3Lガソリン。途中2015年9月には自動車競技向けの1.5Lガソリンエンジン搭載グレードも登場したが、今回の1.5Lガソリンはそれとはまったく別だ。

排気量を1.3Lから1.5Lとすることで、日常的なシーンにおいて「ゆとりのあるスムーズな走り」と「実用燃費の向上」を実現させるというのが、今回の1.5L化の狙いである。カタログ燃費は、それまで一般的だったJC08モードという計測方法より実際の使用状況に近い「WLTCモード」で19.0km/L。

ということでマツダ デミオ 15Sミストマルーンに乗り、ごくごく普通な感じであちこちを走り回ってみた。

巡航、加速時にはちょっとした高級感すら感じる

いきなりの結論として、やはり大変に素晴らしい世界基準のコンパクトカーであると筆者には思えた。

走りと内外装はさすがの「デミオ品質」であり、価格もなかなかお安い。そして実燃費もおおむね良好だ(試乗終了時の燃費計で14.2km/L。調査のため時おり全開にしたうえでの数字なので、普通に運転すればもっと良くなるはず)。

これはもう筆者が言う新時代の国民車、すなわち「お安め予算でイケるくせに、その品質には十分満足できる経済的な実用車」としてはうってつけというほかない。ただし、いくつかの問題点というか「悩ましい点」はあったため、そこを最終的な論点として見据えつつレポートを進めたい。

まず1.5L化による「余裕」の発生。これは確かにマツダが言うとおりだ。

一般論として1.3Lぐらいの小型車は、何らかの理由でグッと加速したいためアクセルペダルを踏み込むと、エンジンの力が足りないものだからATのギアが1段か2段ほど自動的に低くなり、エンジン音がブオーッとうるさくなる。だが意図したほどには加速せず、「……うるさいだけで終わってしまった。悲しい」となる場合も多い。

1.5L化されたデミオであれば、そういった悲しみとはほぼ無縁だ。右足を加速のため少し踏み込めば、ギアが下がらないまま、つまりさほどブオーッとうるさくならないまま、ある程度グイグイ前へ進んでくれる。

もちろん、そこからさらに加速したい場合はそこそこうるさくなる。だが常識的な乗り方、つまり「まったく飛ばさないわけではないが、決してアホほどは飛ばさない」というニュアンスで運転するのであれば、デミオの巡航および加速からは「ちょっとした高級感」すら感じるだろう。

同クラスの欧州車と肩を並べるインテリアのセンス

高級感といえば、デミオはインテリアの高級感というかセンスの良さについてもピカイチだ。

今回の試乗車がミストマルーンという特別仕様車だったからというのもあるが、そうではなく普通の15S ツーリング(ガソリン車では上から2番目のグレード)であったとしても「ピカイチ」との評は変わらない。

個人的には国産車の難点のひとつは「内装デザインのダサさ」だと思っているが、デミオのセンスあふれるインテリアがあれば、わざわざ高いお金を出して同クラスの欧州車を買う必要はないと思えてならない。

全幅1695mmと、現代の車としてはなかなかタイトゆえにスイスイ気楽に走れた市街地を抜け、高速道路に入ってみよう。そこでも、1.5L化されたデミオはほぼ盤石だ。100km/h巡航時のエンジン回転数は約2100回転で、車内は(コンパクトカーとしては)望外に静寂。というかそこそこ野太いエンジン音が程よいレベルで車内に進入する感じであり、個人的には「このぐらいがちょうどいいのでは?」と思う。

追い越しのため少々スピードを上げる際にも1.5L化の恩恵は確かにあり、比較的余裕しゃくしゃくで追い越し作業を完了できる。ただ、そこからさらに「ドイツ車じみた速度域」まで持っていこうとすると、1.5Lのノンターボエンジンはうるさくなる。だがそれは、そんな速度など出さなければ良いだけの話なので、まったくもってノープロブレムだ。

そのほか高速走行時の盤石っぷりについてはあらためて伝えるまでもないだろう。評論家各氏の試乗記や、一般ユーザー各氏のブログなどに書かれているとおりである。国産他社の安手なコンパクトカーとはちょっと次元が異なるのがデミオの走りだと思っておけば、それがおおむね正解である。

ただ、冒頭付近で述べたとおり問題点というか「悩ましさ」もあるのが、デミオの難しいところだ。

標準か、上級グレードか…要するに悩ましい

ここまで、まるでマツダの回し者のようにデミオの走行性能をベタボメしたわけだが、それは100%の本心であると同時に「エクスキューズ付き」でもある。つまり「寸法の小さな車としては望外に素晴らしい走りですね」という意味で、筆者はここまで述べてきた。

いわゆる「小さな高級車」であることは絶対的に間違いない1.5Lガソリンエンジン搭載のデミオだが、とはいえ全長4060mm×全幅1695mmという小ぶりな車であることもまた間違いない。

となるとどうしても、ホイールベース(前輪と後輪との距離)が長く、トレッド(左右の車輪間の距離)が広い、中型以上のサイズを持つサルーンと同等の乗り心地にはならないのだ。前後や左右方向の揺れのようなものが、どうしたってある程度は目立ってしまうのである。

……これを読んで「こいつはバカか?」と思った人もいるかもしれない。小さなデミオと中型以上のサルーンを比較してどうすんだよ、と。

それはもちろんわかる。だが、つい比べてしまうのだ。なぜならば、デミオはドライバーの眼前に広がるインテリアがあまりにも上質かつハイセンスであり、そして乗り味も中型以上のサルーンに通じる部分があるために、詮ないことと知りつつも、「もっと大きいサイズの高級車」と無意識に脳内で比較してしまうのだ。

それゆえ――ここから先は人それぞれの考え方次第だが――デミオの場合は今回のような上級グレードではなく、あえてシンプルな内装と装備類を持つ「15S」という標準グレードを選ぶのも良いのかもしれない。

15Sの内装であれば、もちろんデミオならではの基本的な造形の美しさはありつつも、いわゆる超高級感みたいなものはさほどないため、「実用小型車としてのデミオの良さ」をそのまま素直に堪能できる。

また15Sの2WDは車両価格149万400円とお安いのも大きな魅力だ。なんだかんだ必要なオプションを付けても、諸費用コミの総額は180万円ほどで収まる計算。それゆえ家計的にはかなり嬉しく、またいわゆるコスパも非常に高い。

だが、同時にこうも思う。

「でも上級グレードとか特別仕様車の洒落たインテリアと充実装備も、正直かなり魅力だしなぁ……」
「そもそも15Sだとアダプティブ・クルーズ・コントロールが付かないしなぁ……」
「(ガソリン/2WDの)最上級グレードを選んだところで総額220万円ぐらいで済むわけだしなぁ……」

要するに、悩ましいのである。

まあここから先は好みとフトコロ具合、あるいは店頭での値引き額などに応じて決めるほかない部分であるため、筆者がどうのこうの述べたところで意味はない。述べるべきことは、下記だけだ。

「シンプル系グレードを選ぶにせよ、洒落た上級グレードを買うにせよ、とにかく1.5Lガソリンエンジン搭載のマツダ デミオは、なかなか素晴らしい実用小型車だと思いますよ」

全日本国民車評議会(通称:国民車会議)議長としての勝手な評価まとめは以下のとおりだ。

【マツダ デミオ 15S ミストマルーン(2WD)=178万2000円】
・車両価格:★★★★☆(中身を考えればお安い)
・気持ちよく走れる度:★★★★☆(小型車としては文句なし)
・燃費:★★★★☆(まずまず良好)
・積載性:★★★☆☆(クラス標準)
・おしゃれ度(外観):★★★★☆(良好)
・おしゃれ度(内装):★★★★★(大変良好)

・総合国民車度:★★★★☆

国民車とは?

今、「新時代の国民車」が待たれている。いや、それを待っているのはわたしだけという可能性もあるわけだが、筆者が考える新時代の国民車とは以下のようなクルマだ。

「安価だが高機能かつ低燃費で、それでいておしゃれ感もある、程よいサイズの実用車」

100万円台でまるっと買えるのが望ましく、それが難しい場合でもせいぜい200万円台前半ぐらいまで。自動車オタクが求めがちなマニアックな諸性能はどうでもよく、どんな状況でも普通か普通以上ぐらいに気持ちよく運転でき、燃費が良くて維持費も安く、人と荷物をある程度積載できて、邪魔くさくないサイズで、それでいて大のオトナが乗るにふさわしい質感とデザインも備えているクルマ。

……そんなある意味ぜいたくな一台を探し出すため、筆者はこのたび「一般社団法人 全日本国民車評議会」を(脳内で)設立し、実地調査に乗り出すことにした。

【国民車調査バックナンバー】
■第1回 ダイハツ ミラトコット
たとえば中年おやじがミラ トコットに乗るとどう感じるのか?

■第2回 スズキ ジムニー、ジムニーシエラ
ジムニーとジムニーシエラは街乗り車としてどうなのか?

■第3回 日産 オールラインナップ
日産オールラインナップ試乗会でノートe-POWERほか4モデルの国民車度を調査

■第4回 スズキ スイフトスポーツ
スズキ スイフトスポーツはかっ飛ばさなくてもまっ当な実用車=国民車か?

■第5回 トヨタ カローラ スポーツ
総額ほぼ300万円。今度のカローラは理想の国民車になるか?

■第6回 ホンダ シャトル
使い勝手抜群のホンダ シャトルが国民車候補としては悩ましいワケは?

■第7回 ホンダ N-BOX
ホンダ N-BOXはニトリ的ステキさで非自動車マニアを惹きつける有力国民車候補

■第8回 スズキ ソリオ
初代カングーを思わせるスズキ ソリオは家庭を持つ国民の良き道具となる

■第9回 トヨタ シエンタ
トヨタ シエンタは家族や趣味を大切にする人の実用的な国民車となるだろう

■第10回 スバル XV
スバルXVは素晴らしい車だが国民車に相応しいか? の答えは「No」となる

■第11回 ダイハツ ブーン
ぬいぐるみ系デザインの完成形ダイハツ ブーンは国民車としてどうか?

■第12回 スズキ クロスビー
スズキ クロスビーは国民車目線でも単なる道具に納まらない実用小型車

■第13回 スバル インプレッサスポーツ
スバル インプレッサは安価でも高級な乗り味をもつゴルフ要らずな国民車だ


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