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新型ジープ ラングラーは軟派になった感を否めずも旧型オーナー納得の進化

2018-10-20 09:00| post: biteme| view: 974| コメント: 0|著者: 文:山崎 友貴/写真:FCAジャパン

摘要: 初見では丸みを帯びたフォルムに少々落胆 2007年に登場して以来、日本で人気輸入4WDとして販売台数を伸ばしてきたJK型ジープ ラングラー。アメリカではいまだ年間2万台近く売るという人気モデルですが、10月25日につ ...

新型ジープ ラングラーは軟派になった感を否めずも旧型オーナー納得の進化

初見では丸みを帯びたフォルムに少々落胆

2007年に登場して以来、日本で人気輸入4WDとして販売台数を伸ばしてきたJK型ジープ ラングラー。アメリカではいまだ年間2万台近く売るという人気モデルですが、10月25日についにニューモデルであるJL型にバトンタッチ。その魅力をいち早くご紹介しましょう。

デビューから11年を経過してもなお、毎年販売台数を伸ばしてきたジープ ラングラー。5モデルあるジープブランドのラインナップにおいて、常にトップの販売台数を記録してきたというのは、SUVやクロスカントリー4WDファンにも意外かもしれません。ですが、時代に合わせた端正なデザインを誇るSUVが多い中で、基本的なフォルムは1941年に登場した軍用ジープ以来変わっていないラングラーは、確実に「個性」という輝きを放っています。

僕もそんな個性に惹かれてJK型に乗っているラングラーユーザーの一人です。ラングラーを知人に見せると、ちょっと引き気味に“す、凄いですね~”と言われますが、見た目ほどは個性的な乗り味ではありません。もちろん、ラダーフレーム構造とリジッドアクスルサスペンションならではの乗り心地やハンドリングのクセはありますが、80年代、90年代の四駆に比べたら、本当に乗りやすくなりました。

そんなラングラーがJL型に進化するという話は、今年の春くらいから出ていましたが、夏前に発表された写真を見た時は、正直なところ唸りました。全体的にフォルムが丸みを帯びており、特に車両後部はGクラスのようなカタチになっていたからです。ラングラーの魅力は「無骨さ」であり、乗用車化を進めるSUVとは違うベクトルにあります。写真や英文の情報を見る限りでは、いよいよラングラーも他のSUVと同じ道を辿り始めたのかと、少々落胆したものでした。

日本での発売があと数週間後と迫った某日、愛知県にある「さなげアドベンチャーフィールド」において、JL型に試乗する機会を得ました。旧型オーナーの僕としては、いろいろとケチを付ける気満々で出かけていったのです。

ドアは軽く、操作系も一新など旧型ユーザーには驚きの変化

試乗はオンロード1時間、オフロード20分程度という短いものでしたが、旧型ユーザーに大きなショックを与えるのに十分なものでした。それはドアに触った瞬間からやって来ました。JK型のドアはハンドルの開閉ボタンが硬く、さらにラッチも重いため、男性でも開閉時にはそれなりの力を要し、女性は思いきりドアを叩きつけなければ半ドアになる始末。

新しいJL型はドアパネルにアルミを使用し、ドア4枚で15kgもの軽量化に成功。これが功を奏して、まるで軽トールワゴンのような軽さでドアの開閉ができるようになりました。ドアノブのタッチも改良されており、これならネイルアートを施した女性でも安心して乗り降りができるはずです。

また、ドアに新たなヒンジを追加することで、ハーフポジションでドアを止めることができるようになりました。JK型は全開時にドアを固定するロープ(!)ストッパーが付いているだけでしたので、狭い場所で無造作にドアを開けると、壁や隣のクルマにぶつけてしまうということが多々あったのです。

運転席に乗り込んで、またまた驚きが。まずステアリングのポジションが大幅に改善され、様々な体格の人に対してドライビングポジションが取りやすくできています。ステアリングの装着角度自体が多少上向きになり、さらに調整機構はチルトに加えて、テレスコピックも採用されました。

運転席のレッグスペースやペダル位置も改善されています。前輪を前方に35mm移動させたことで、旧型ではゴチャついて脚の置き場を見つけるのが困難だった足元に余裕が生まれました。さらにフロアトンネルの足元への張り出しが少なくなったことから、運転時の腰から足へかけての影響が少なくなり疲労感も軽減されます。

もちろんスイッチなどインターフェイス類もすべて新造形ですが、中でもセレクターレバーが使いやすくなりました。ゲート式だったセレクターレバーは単純なストレート式に変更され、マニュアルモードでも上下に作動させるタイプに変わりました。これで、ようやく直感的にシフトアップ&ダウンができるようになるはずです。インパネの使い勝手は格段によくなっていると思います。ですが、いかにも今どきのSUVになってしまったデザインは旧来からのジープファンには残念とも言える部分です。

また、運転席・助手席のシート形状が改善されたことに加え、後輪を後方に25mmずらしたことで、ようやく後部座席のシートバックに角度が付きました。相変わらずリクライニングはしませんが、従来の直角シートに比べれば、パッセンジャーは快適にドライブを楽しむことができるはずです。

旧型アンリミテッド・スポーツとの比較では70kg軽量に

さて、今一度下りて外観を眺めてみます。初期の頃の民生ジープであるCJ-5をフィーチャーしたという外観は好き嫌いが分かれるところだと思いますが、細部の造りが本当に良くなりました。こんなことを言うと多くのユーザーに笑われるでしょうが、バンパーとボディの合わせなど、他のジープモデルと同等のクオリティになっているのはラングラーファンには驚きのはずです。

またボンネットやフロントウインドゥのキャッチ、スペアタイヤキャリアなどもすべて見直され、その品質アップが11年という時間の経過を感じさせます。ボンネットにエアスクープとパワーバルジが、7スロットにメッシュカバーが追加されたことについては、悔しがるJK型オーナーが多いかもしれません。

今回のトピックとしてはボディの大幅な軽量化が挙げられますが、旧型アンリミテッド・スポーツと比べてみると、なんと70kgも軽くなっています。アルミやマグネシウム素材を使ったとは言え、これはすごいダイエットです。また、取り外しが可能なルーフ「フリーダムトップ」の軽量化、取り付け機構の見直しが行われ、JK型の時よりもオープンエアが楽しめるようになったのは、ラングラーでのライフスタイルを広げてくれるのではないでしょうか。

小型クロスオーバーのような軽快な走り、操舵感も向上

新型ラングラーには2つのパワーユニットが用意されており、スポーツとアンリミテッド・サハラ・ローンチエディションには従来も搭載されていた3.6L V6の改良型が、アンリミテッド・スポーツには新型エンジンである2Lダウンサイジングターボユニットが載せられています。

ちなみに3.6L V6ユニットが搭載されたJK型は、鈍重とは言いませんが、決してスプリンター気質ではありません。直線の多いアメリカ大陸の道を、ゆったり走るというようなフィーリングでした。ですが、2つのユニットを搭載したJL型は、どちらもアクセルを少し踏んだ瞬間に「えっ!」と驚くほど軽い出足を見せます。

特に2Lターボ車は、400Nmという3.6L V6を大幅に上回るマックストルクを発揮し、ダイエットしたボディをさながら小型クロスオーバー車のように走らせます。3.6L V6のスペックは従来通りですが、何せ70kgも軽量化しているわけですから、走りが軽快にならないわけがありません。JK型とサイズがさほど変わらないのに、走りが軽快になるとボディの大きさも気にならなくなるから不思議です。

さらにATが8速化されたことにより、加速が従来とは比較にならないほど素早くスムーズになりました。回転数が低く抑えられたことや、変速ショックやメカニカルノイズの低減というファクターも加わり、高速での巡航運転が実に快適になりました。ちなみに、JL型は従来よりもフロントウインドゥを5.8度寝かせ、併せて新しいウインドシールドを採用することで空気抵抗を軽減。これにより走行ノイズを減らしているとリリースでは発表されていましたが、100km/h付近での風切り音はJK型より少し静かかな…くらいの印象でした。

オンロードでの乗り心地はJK型とほぼ同じフィーリングであり、昨今のSUVから考えれば多少フワッとしています。それでも、高速でのレーンチェンジはクイックかつ収まりよくこなしますし、コーナリングもJK型よりはるかにシャープになったと言えます。

これはサスペンションジオメトリーの見直しによるところもあると思いますが、電動パワーステアリングの効果もあると思います。中立での遊びの多さが多少気になりますが、アシスト量が向上して軽くなり、ギアレシオの見直しで少しの舵角で回せることが、操舵感の向上に繋がっていることは間違いありません。

パワーステアリングの変更に加えて、最小回転半径の縮小も新生ラングラーの印象を良くしています。従来は7.1mもあったのが、6.2mに抑えられたことで、5m弱のボディを意識しないで取り回せるようになりました。狭い場所での車庫入れでは何度も切り返しが必要でしたが、それが減っただけでも相当ストレスは解消されるでしょう。さらにラングラーの真骨頂を発揮するオフロードにおいても、最小回転半径が小さくなったことは大きなメリットになります。

幅広いユーザー獲得へ時代に合った進化

オフロードでの性能については、当然申し分ありません。デフロックやスタビライザー解除機能を付加してオフロード性能に特化した「ルビコン(日本導入時期未定)」は、最低地上高を277mmまでアップし、クロールレシオを最大84:1に下げています。併せてスリーアングルや、タイヤのトラベル量を向上させるなど、ジープならではの悪路走破性の追求には余念がありません。

従来型は取り回しという点では悪く、狭い林道に入るのを多少躊躇しました。まるでレネゲードのように扱えるJL型であれば、積極的に悪路に突っ込んでいきたくなる気がします。日本ではクロスカントリー4WDに乗っていても、本格的なオフロードやコースを走る人は少ないのですが、こうした潜在能力を持ち合わせていることは、災害時や異常気象時などにおいて心強いものです。

新型ラングラーは、より幅広いユーザーへのアプローチも忘れていません。2Lダウンサイジングターボの搭載もさることながら、ラングラーでは初めてフルタイム4WDモードを備えたパワートレーン「フルタイムオンデマンド4×4システム」が採用されました。旧来からのクロスカントリー4WDユーザーの中には、その必要性を疑問視する人もいるでしょう。ですが、2WDと4WDの切り替えタイミングや、パートタイム4WDの特徴的な挙動を理解していないユーザーには、どんな路面状況でも使えるフルタイム4WDの存在はメリットが大きいはずです。

さて、ぜひお伝えしたいのが、新型ラングラーの燃費性能です。従来型の3.6L V6搭載車はJC08モード燃費で7.5km/Lでしたが、それが一気に9.5km/Lに向上。2Lターボ車にいたっては、11.5km/Lというおおよそラングラーらしくない燃費を実現しています。

旧型オーナーから見れば、軟派になった感も否めませんが、全体の質感アップ、運転しやすさの向上などを実現したJL型がさらに多くのユーザーをジープに取り込むことは間違いないでしょう。SUVのように乗れるようになったことは、決して悪いことではないと思います。またリアバックアップカメラやブラインドスポットモニターといった安全装備が付加されたことも、ラングラーに新しい価値を与え、次世代のジープはどうあるべきかの道筋を示しました。

気になるのは価格ですが、当初囁かれていた50万円アップまではいかないようです。全体の品質向上や新メカニズムの追加、低燃費化を考えれば、納得のいく範囲での値上げとなりそうです。最後になりましたが、これまでアンリミテッド(4ドアボディ)シリーズのみのラインナップでしたが、伝統の2ドアモデル(ラングラー・スポーツ)が、受注生産ながら復活したこともファンには喜ばしいトピックとして付け加えておきたいと思います。

スペック

【 ラングラー アンリミテッド・スポーツ 】
全長×全幅×全高=4870×1895×1845mm
ホイールベース=3010mm
車両重量=1950kg
駆動方式=4WD
エンジン=2.0リッター直列4気筒DOHC直噴ターボ
最高出力=200kW(272ps)/5250rpm
最大トルク=400Nm(40.8kg-m)/3000rpm
トランスミッション=8速AT(副変速機付)
サスペンション=前:リジッド式、後:リジッド式
タイヤサイズ=前後:245/75R17
JC08モード燃費=11.5km/L
使用燃料=レギュラーガソリン


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