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初代カングーを思わせるスズキ ソリオは家庭を持つ国民の良き道具となる

2018-10-29 07:00| post: biteme| view: 523| コメント: 0|著者: 文:伊達軍曹/写真:編集部

摘要: 扱いやすさを最優先した絶妙なサイズ感 「新時代の国民車」を探す実地調査企画の第8回目、今回の調査対象はスズキのコンパクトトールワゴン「ソリオ」。調査グレードはフルハイブリッドシステムを搭載するトップグレ ...

初代カングーを思わせるスズキ ソリオは家庭を持つ国民の良き道具となる

扱いやすさを最優先した絶妙なサイズ感

「新時代の国民車」を探す実地調査企画の第8回目、今回の調査対象はスズキのコンパクトトールワゴン「ソリオ」。調査グレードはフルハイブリッドシステムを搭載するトップグレード「ハイブリッド SZ」だ。
>>国民車とは?

約3年前のデビューといういささか古い(?)車ゆえ、そのプロフィールも軽くおさらいしておこう。スズキ ソリオとは「ちょうどいいサイズ感」のトールワゴン型コンパクトカーだ。「ちょうどいい」というのは「ホンダ フリード」というミニバンでおなじみのフレーズだが、ソリオに関しても実は完璧に当てはまる。

こういった背が高いタイプの車を欲する国民がいた場合、基本的にはホンダ N-BOXという軽自動車を買っておけばたいていの用は足せるはず。

だが世の人々にはさまざまな事情があるもので、「我が家の場合、軽のサイズだとどうしてもちょっと狭い」、「だからといって大きなミニバンも無理」というようなご家庭も確実に存在する。

そんなご家庭にとっての救世主になるのがこのソリオや、競合であるダイハツ トールあたりの「大きすぎず小さすぎない、登録車(軽自動車じゃない普通の車)のトールワゴン」なのだ。人も荷物もいろいろ載せられて、まあまあよく走って、しかし邪魔にならないサイズである――という。

なかでもソリオのサイズ感は絶妙だ。

3710mmという全長は競合のダイハツ トールとほぼ同じ。しかし全幅は、いわゆる5ナンバーサイズ枠をフルに使い切るつもりなら1695mmまで伸ばせるのに、あえて寸止めの1625mmに抑えている。「与えられた枠を使い切る」という貧乏くさい考えではなく「ユーザーにとっての扱いやすさを最優先する」という姿勢には、高貴な何かを感じざるを得ない。

まぁ高貴うんぬんはさておき、実際全幅1625mmのソリオは混雑した都市部で非常に扱いやすく、だがそれでいて車内は「本当に1625mmなの?」というぐらい広大に感じる。

価格、荷室容量、インテリア…なかなかよろしいのでは

ラインナップは、大きく分けるなら「普通のソリオ」と「ワイルド系なソリオ バンディット」の2種類で、普通のソリオの動力源は「ハイブリッド」と「マイルドハイブリッド(簡易ハイブリッド)」、「普通のガソリンエンジン」の3種類。ただしバンディットのほうはハイブリッドとマイルドハイブリッドのみとなる。

2015年8月のデビュー時はマイルドハイブリッド(発進時や加速時にモーターが限定的なアシストをする方式)とガソリンエンジンのみだったが、2016年11月にはモーターだけでのEV走行も可能なフルハイブリッド版が登場した。

で、今回調査したのはそのフルハイブリッド版の上級グレード「ハイブリッドSZ」というやつだ。車両価格本体価格は217万9440円で、必要なオプション装備モロモロを付けたうえで諸費用も入れると、支払総額はおおむね260万円前後という計算になる。

そしていきなり結論となるが、これはなかなかよろしい実用車なのではないかと思う。

前述のとおり、車幅をあえて1625mmに抑えているにもかかわらず車内は広大で、軽自動車と違って規格に余裕があるため、荷室もそれなりに広い。軽トールワゴンの場合、後席をたためば荷室もそれなりに広くなるが、後ろに人が乗っている際の荷室容量は絶望的なまでに小さい。その点、ソリオの荷室は現実的だ。

インテリアのデザインと質感も決してダサくない。まぁ「ハイセンスか?」と問われれば微妙だが、200万円級の実用車として考えれば「内装チーム、頑張ったな!」と言いたくなる水準だ。特に、新型ジムニーのそれとちょっと通じるダッシュボードの表面処理は、軽く「おっ!」と思わされるほどおしゃれだ。

自動車マニア的にはAGSが好印象

ごく普通ぐらいのペースで各所を走らせてみても、つまりあなたが普段行っているのと同じような感じで走らせてみても、「なかなかよろしい実用車なのではないか?」という感慨は変わらない。

背が高い車であるため、普通の車と同じような感じで比較的ラフに運転しようとすると、車体がややグラッときて不快ではある。しかしそこを勘案したうえでジェントルな運転さえ心がければ、この背高ノッポの実用車はきわめて上質なニュアンスで、市街地ならびに幹線道路、高速道路を滑るように快走する。

や、「きわめて上質」「滑るように快走」はちょっとホメすぎかもしれないが、少なくとも「安物感」はほとんど感じない。

1.2Lエンジンはさすがに大衆的なタイプであるため、「ブン回して楽しい」みたいな感触は皆無。だがあくまでも抑えめに回してやるエンジンに、モーターによるアシストが加わった際の感触、あるいはモーターのみのEV走行をしている際の感触は、なかなか優雅ですらある。

同時に、自動車マニア的には「スズキのAGS」と呼ぶシングルクラッチ方式の変速機もなかなかのものだった。

詳しい説明は割愛するが、この種の変速機というのはどうしてもギクシャク感が生まれがちで、ハッキリ言って気持ち悪く感じる場合が多い。だがソリオ ハイブリッドのそれは、不可避的にギクシャクする「変速の谷間」をモーターの力で埋めてやるというアイデアにより、谷間をほぼ無くしている。あくまで「ほぼ」ではあるが、十分だろう。ぜんぜん気持ち悪くない。

そして類似のボディ形状を持つ軽自動車との差が如実に現れるのは、当たり前の話だが高速道路においてだ。

高速では優雅な気分で追い越しを完了

走行車線を90km/hほどでのんびり巡航している限りは(デキの良い最新軽トールワゴンであれば)似たようなものといえば似たようなものだが、そこから1、2台の先行車を追い越そうとする際に「あぁ、軽じゃなくて良かった……」としみじみ思うのだ。

当然なのだが軽とは安定感と余裕が段違いであり、ソリオ ハイブリッドの場合はさらに「モーター」という縁の下の力持ちもいるため、かなりの余裕をぶっこきながら、優雅な気分で追い越しを完了させることができる。

もちろんこれは「軽より普通車のほうが優れている」という話ではない。そんなのはケース・バイ・ケースであり、人それぞれの生活スタイルに基づく問題でしかないのだ。ただ、もしも「高速道路を使うことも多い」というご家庭であるならば、選ぶべきは最新軽トールワゴンではなくソリオだろう。

あちこちを巡航したりプチ渋滞にハマったり、時おり(あえて)爆走してみたりしての燃費は、簡易な満タン法での計測だが約17km/L。もうひと声伸びてほしいところではあるが、これだけの居住空間を抱えながらの約17km/Lは「まあまあ」ではあるだろう。

平成の小カングーなのではないか?

スズキ ソリオ ハイブリッドSZをしばしお借りして乗り回してみた筆者の結論は、「これは平成の小カングーなのではないか?」というものだった。

小カングーというのはフランスのルノーが作っていた、お花屋さんが配達に使っていそうなボディ形状の乗用車「初代カングー」の俗称だ。小ぶりなのだが車内が広く、そして実はかなり活発に走らせることもできるナイスな車だった。

だが現在売られている2代目のカングーは諸事情により大型化され、「小ぶりなのに広く使える実用車」とは言い難いサイズになってしまった。それはそれで時代の要請であり、仕方のないことだ。しかし、「でもあのぐらいの邪魔にならないサイズの、使えて走れる車が欲しいよね」という層も、世の中にはけっこういらっしゃるはず。そしてそんな層のそんな声に応えることができるのが、スズキ ソリオ ハイブリッドSZという車なのだ。

惜しむらくは、妙に釣り上がった目つきとギラギラのフロントメッキモールが「ヤンキーくささ」を醸してしまっている点。その意味では、むしろワイルド系に徹している「バンディット」のほうが座りはいいかもしれない。

だがいずれにせよソリオ ハイブリッドは、(フロントマスクさえ気にならなければ)ご家庭を持っている国民各位にとっての良き道具となるだろう。

全日本国民車評議会(通称:国民車会議)議長としての勝手な評価まとめは以下のとおりだ。

【ソリオ ハイブリッドSZ(FF)=217万9440円】
・車両価格:★★★☆☆(お安いが、もうひと声ほしいところ)
・気持ちよく走れる度:★★★★☆(飛ばさない分には十分気持ちいい)
・燃費:★★★★☆(まずまず)
・積載性:★★★★☆(フル乗車でもまあまあ)
・おしゃれ度(外観):★★☆☆☆(顔つきが残念)
・おしゃれ度(内装):★★★★☆(悪くない)

・総合国民車度:★★★★☆

国民車とは?

今、「新時代の国民車」が待たれている。いや、それを待っているのはわたしだけという可能性もあるわけだが、筆者が考える新時代の国民車とは以下のようなクルマだ。

「安価だが高機能かつ低燃費で、それでいておしゃれ感もある、程よいサイズの実用車」

100万円台でまるっと買えるのが望ましく、それが難しい場合でもせいぜい200万円台前半ぐらいまで。自動車オタクが求めがちなマニアックな諸性能はどうでもよく、どんな状況でも普通か普通以上ぐらいに気持ちよく運転でき、燃費が良くて維持費も安く、人と荷物をある程度積載できて、邪魔くさくないサイズで、それでいて大のオトナが乗るにふさわしい質感とデザインも備えているクルマ。

……そんなある意味ぜいたくな一台を探し出すため、筆者はこのたび「一般社団法人 全日本国民車評議会」を(脳内で)設立し、実地調査に乗り出すことにした。

【国民車調査バックナンバー】
■第1回 ダイハツ ミラトコット
たとえば中年おやじがミラ トコットに乗るとどう感じるのか?

■第2回 スズキ ジムニー、ジムニーシエラ
ジムニーとジムニーシエラは街乗り車としてどうなのか?

■第3回 日産 オールラインナップ
日産オールラインナップ試乗会でノートe-POWERほか4モデルの国民車度を調査

■第4回 スズキ スイフトスポーツ
スズキ スイフトスポーツはかっ飛ばさなくてもまっ当な実用車=国民車か?

■第5回 トヨタ カローラ スポーツ
総額ほぼ300万円。今度のカローラは理想の国民車になるか?

■第6回 ホンダ シャトル
使い勝手抜群のホンダ シャトルが国民車候補としては悩ましいワケは?

■第7回 ホンダ N-BOX
ホンダ N-BOXはニトリ的ステキさで非自動車マニアを惹きつける有力国民車候補


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