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ボルボXC60ディーゼルが遅れて上陸。熟成したシャシー性能を味わいたい

2018-6-14 11:25| post: biteme| view: 987| コメント: 0|著者: 文:石井 昌道/写真:菊池 貴之

摘要: 真打ちのディーゼル「D4」上陸。価格は「T5」と同じ 昨年10月に発表、発売となったXC60だが、待望のクリーンディーゼルモデル「D4」がようやく日本上陸となった。低回転から図太いトルクを発生し、燃費性能にも優れ ...

ボルボXC60ディーゼルが遅れて上陸。熟成したシャシー性能を味わいたい

真打ちのディーゼル「D4」上陸。価格は「T5」と同じ

昨年10月に発表、発売となったXC60だが、待望のクリーンディーゼルモデル「D4」がようやく日本上陸となった。低回転から図太いトルクを発生し、燃費性能にも優れるディーゼルは、大きくて重いボディであるほどそのメリットが活きてくる。ミッドサイズSUVのXC60にとって真打ちと言っていいだろう。

先代モデルのD4はFFしか用意がなかったが、現行モデルは全車AWD。それでも599万円~というエントリー価格が維持されているのは嬉しい。また、以前は同レベルの装備であればディーゼルのほうが20万円ほど高価であったが、XC60はガソリン直噴ターボのT5と同価格となる。

現在のボルボのエンジンは2014年から始まったパワートレーン戦略、Drive-Eのもので排気量は2.0L以下。1気筒あたり500ccという理想を追ったもので2.0Lは直列4気筒、新しい1.5Lは直列3気筒となる。パフォーマンスや燃費性能は搭載する過給器や電気モーターによってグレード分けされ、T3、T4、T5、T6、T8、D4と6種類のラインアップ。ガソリンとディーゼルの基本構造は同じで共通部品が25%、異なる部品が25%、類似部品が50%。賢くコストを抑えながらユーザーベネフィットを最大化するコンセプトだ。

D4とT5はボア×ストロークも排気量も共通で前者は最高出190ps/4250rpm、最大トルク400Nm/1750-2500rpm、JC08モード燃費16.1km/L。後者は254ps/5500rpm、350Nm/1500-4800rpm、12.6km/Lとなる。

D4はこれまでとスペックに変わりはないが、排ガス中のNOxをより強力に浄化するディーゼル・エキゾースト・フルード・システム、いわゆる尿素SCRシステムの採用が新しい。実走行時の排ガスを測定するリアル・ドライブ・エミッションなど厳しさを増す排ガス規制に対応するかっこうだが、運転している分には従来と変わりない。アドブルーと呼ばれる尿素を定期的に補充する必要はあり、タンク容量11.5Lで1.5~3.0万kmで消費されるという。アドブルーの価格は150円/L 前後と高くはなく、補充も定期点検時にディーラーで行えば十分なのでそれほど煩わしくはないだろう。

ドイツ勢とタメを張るパワートレーン。D4、T5の選択は悩ましい

今どきのディーゼルは音・振動が低く抑えられ、昔のうるさかったイメージが完全に払拭されているのは半ば常識だが、XC60 D4はそのなかでもひときわ静かだ。ディーゼルの音・振動が気になるのは、低回転である程度の負荷をかけたときのノック音で、ゼロ発進時やそんなに急ではない加速時が耳につきやすい。その状況でもXC60 D4はほとんど気にならない。神経を集中して耳を澄ませば「たぶんガソリンじゃない」とわかる程度で、アイドリングストップからの再始動もなめらかだ。加速が終了して低負荷な巡航に移れば音・振動は気にならなくなるばかりか、ガソリンよりも低回転で走らせるのでかえって静かでもある。

最大の魅力は充実したトルクとレスポンスだ。アクセルペダルをあまり踏み込まなくても、1880kgのボディをググッと力強く加速させ、速度コントロールもやりやすい。普通に走らせていると1500rpm付近を使うことが多いが、そこのドライバビリティが数あるディーゼルのなかでも良好な部類。緩い加速ならシフトダウンする必要もないから落ち着いたドライブフィールとなる。サッと加速したいときでも2000rpm台でたいていは事足り、3000rpmも回せば十二分に速い。街中に郊外路、高速道路でもほとんどの場面でそれ以上必要とすることはないだろう。

アクセルペダルを床まで踏みつけると4300rpm程度まで回ってシフトアップ。常用域での頼もしさからすれば、速さや切れ味は並レベルに感じられてしまうが、これはディーゼルの宿命。スポーティさや伸びの良さを求めるならガソリン車にするべきだろう。ちなみにT5のエンジンは低回転域のトルク感やドライバビリティがD4ほどではないにしろ、ガソリン直噴ターボとしては秀逸。それでいて回したときの爽快感は格段に上ときているから選択はちょっと悩ましい。日常域での扱いやすさや燃費および燃料代まで含めればD4に軍配があがるが、たまには積極的にアクセルを踏み込んで楽しみたいという人はT5も検討するべきだ。

いずれも、ボルボの最新パワートレーンの実力は侮りがたい。音・振動、ドライバビリティ、パフォーマンスとも世界トップレベルであるのは間違いなく、優秀なドイツ勢ともタメを張る。ドイツのディーゼルはボッシュのインジェクター(燃料噴射装置)を採用するが、ボルボはデンソーのi-ART。日本のサプライヤーがいい仕事をしているのは喜ばしいことでもある。

熟成が進んだシャシーによる快適で安心感の高い乗り味

XC60はSPA(スケーラブル・プロダクト・アーキテクチャー)と呼ばれる新世代のプラットフォームを採用している。2016年に登場したXC90が初出のSPAは、従来に比べてシャシー性能を大幅に向上させているが、今回試乗したXC60 D4ではかなり熟成が進んできたことを実感した。

サスペンションなどの動きがスムーズでぎこちなさがまったくない。とくに電子制御エアサスペンション(オプション)が熟れてきた感がある。以前は、路面の凹凸がたとえ小さくても連続して現れるとバネレートが急に硬くなって突き上げ感が増すようなことも見受けられたが、今回の試乗ステージではそんな素振りもみせず、快適かつ安心感の高い乗り味を常に提供していた。

現在のボルボのハンドリングは、いたずらにスポーティさを追いすぎることなく、素直でコントローラブル、どんな場面でもリラックスしてドライブできる味付けが特徴的。XC60もまさにそういった雰囲気で、ワインディングを走っていてもクルマ側から必要以上にせかされている感じがなく、適度なペースで最新の良く出来たシャシーをじっくりと味わうのが合っている。ステアリングのフィーリングが、スポーティなモデルほどダイレクトではなくソフトタッチなこともあって、あんまりすっ飛ばす気にはならない。

とはいえ、攻め込むような走りを試しても望外にしっかりとしていて実力は相当に高い。以前、SPAのエンジニアに話を聞いたときに、旧世代のボルボはダイヤゴナル・ロール(コーナーでフロント外側が沈み込む)が大きかったので、現在はそれを抑制してフラット感を大切にしていると言っていた。SPAはプラットフォームの容量が大きいので、そういった味付けにしても乗り心地に硬さがないのがいいとのことだったが、それが攻め込んでも不安を感じさせない要因でもあるのだろう。サスペンションは常にしなやかだが、ロールやピッチングが抑えられて安定感があり、乗員の身体がブレにくいのだ。

シャシーでもドイツ勢を凌ぐほどの性能があり、しかもパフォーマンスの高さを誇示しすぎないスマートさも見せる。静かでトルク自慢のD4を搭載したXC60は、気は優しくて力持ちな独特のキャラクターに仕上がっている。

スペック

【 XC60 D4 AWD インスクリプション 】
全長×全幅×全高=4690×1900×1660mm
ホイールベース=2865mm
駆動方式=4WD
車両重量=1880kg
エンジン=2.0リッター直列4気筒DOHCディーゼルターボ
最高出力=140kW(190ps)/4250rpm
最大トルク=400Nm(40.8kg-m)/1750-2500rpm
トランスミッション=8速AT
サスペンション=前:ダブルウィッシュボーン式、後:マルチリンク式
タイヤサイズ=前後:235/55R19
JC08モード燃費=16.1km/L
使用燃料=軽油
車両本体価格=679万円


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