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4WD&トルコン8速AT採用の新型M5はハンドリング性能と乗り心地で群を抜く

2018-1-3 10:00| post: biteme| view: 176| コメント: 0|著者: 文:菰田 潔/写真:BMWジャパン

摘要: あらためてM5の進化を振り返る 6代目に生まれ変わったBMW M5は、一般道、ワインディングロード、高速道路、サーキットも含めて大きく進化し完璧な走りをみせた。ポルトガルで開催された国際プレス試乗会での試乗イン ...

4WD&トルコン8速AT採用の新型M5はハンドリング性能と乗り心地で群を抜く

あらためてM5の進化を振り返る

6代目に生まれ変わったBMW M5は、一般道、ワインディングロード、高速道路、サーキットも含めて大きく進化し完璧な走りをみせた。ポルトガルで開催された国際プレス試乗会での試乗インプレッションとともにニューM5の詳細をお伝えしよう。

まずはその歴史から。1984年に登場した開発コードE28SからBMW M5が始まった。5ナンバーサイズの2世代目5シリーズをベースに、M1から移植した直列6気筒3.5リッタービッグシックスを搭載。最高速度は250km/hと当時としてはスーパーカーも顔負けのハイパフォーマンスを発揮していた。

2代目は1988年に登場した開発コードE34Sである。イギリス、オーストラリア、日本向けに右ハンドルも用意された。初期は3.6リッターのビッグシックスを搭載していたが、4年後の1992年には3.8リッターに排気量が増えた。

3代目は1998年に登場した開発コードE39Sである。5シリーズの上級車種がV型8気筒でパワーアップしているのに合わせて、M5も5リッターV型8気筒エンジンを搭載してさらなる性能向上を図った。0-100km/hが5.3秒と当時としては俊足だった。

4代目は2005年のE60である。2007年にはE61と呼ばれるM5のツーリングも登場したが日本には正式輸入されなかった。E34Sに続いてM5のツーリングは2モデル目である。E60のトピックはレーシングエンジンのような作りのM社自慢の5リッターV型10気筒だった。507psはNAエンジンらしく7750rpmという高回転で発揮した。7速SMGの2ペダルが採用され、ローンチコントロールにより0-100km/hは4.7秒まで短縮された。これまで最高速度は250km/hだったが、BMW Driving Experienceを受講してMドライバーズパッケージを選べばリミッターが外れて305km/hになった。

5代目は2011年に登場したF10Mである。贅沢にもV型10気筒は1代限りで終わり、新エンジンは4.4リッターV型8気筒ツインターボへと大きく方向転換した。560psと680Nmは初代M5の2倍の力だ。E60ではシングルクラッチのSMGだったが、F10MではMデュアルクラッチの7速DCTになり、0-100km/hは4.3秒、最高速度は315km/hにアップした。

初採用の4WDとトルコン8速ATの走りは?

そして最新版、6代目のM5(開発コードF90)の登場である。 世代が変わるごとに驚くような変化を見せてきたM5だが、今度のモデルチェンジでもXシリーズのMモデル以外では初めての4WD(M xDrive)を採用したことで良くも悪くもファンを驚かせた。これはエンジンの出力アップが進み2WDではそのパワーを路面に伝えきれなくなったからだ。

4.4リッターV型8気筒ツインターボという肩書きは先代と同じではあるが、S63B44T0からS63B44T4(開発者が使うエンジンコードナンバーで通常はS63B44B)にバージョンアップされている。新開発のターボチャージャーの採用や350barに引き上げられた燃料噴射圧は、アクセルレスポンスや燃焼効率の改善につながっている。潤滑システムはフロント側に小型サンプが追加され、吸入空気を冷やす水冷インタークーラーは先代よりコンパクトながらパワーで上回る。エンジンオイルの循環システムは特性マップ制御式無段階可変容量ポンプを備え、前後左右の大きなGでも問題としないサーキット対応デザインになった。

またVバンクの谷の内側に2個のターボチャージャーを備えるが、シリンダーバンク上を横切るように配置された(クロスバンク)エキゾーストマニフォールドも変更されている。左右のバンクの1気筒ずつの排気を合流させ(1番+6番、2番+8番、3番+5番、4番+7番)ツインスクロールにしている。排気ガス流のエネルギーが2個のターボチャージャーのタービンに最適に伝えられるだけでなく、最善のガス交換が実現しているという。その結果、最高出力は441kW(600ps)/5600-6700rpm、最大トルクは750Nm/1800-5600rpmを発揮できるようになった。

トルクコンバータを使った8速Mステップトロニックトランスミッションを駆り、0-100km/hは3.4秒、0-200km/hはなんと11.1秒という俊足を誇る。標準仕様の最高速度は250km/hだがMドライバーズパッケージを装着すると305km/hになる。ホイールやタイヤもこのスピードに耐えられるようにデザインしてある。標準タイヤサイズはフロント275/40ZR19 105YXL、リヤ285/40ZR19 107YXLであるが、オプションで275/35ZR20 102YXL、285/35ZR20 104YXLの20インチも選べる。テストドライブ用のM5はすべて20インチのピレリP ZEROが装着されていたが、標準の19インチはヨコハマのアドバンスポーツがM5用の承認タイヤとしてBMWのスターマークを得ている。

トルクコンバータを使ったZFの8速ATというとMモデルらしさがないと想像するだろうが、実際に乗ってみるとかなりダイレクトな印象だ。走り始めるとトルコンはロックアップしてしまい、シフトアップ・ダウンでの繋がりも速いからスポーツドライビングでもまったく問題ない。市街地走行でのゴー&ストップやパーキングスピードでのコントロール性は普通のATと同じだからスムースに動かせるようになった。トランスミッションのオイルパンは放熱効果があるアルミ製になっている。トランスミッション専用のオイルクーラーも装備しているので、サーキット走行でもその機能は保証される。トランスミッションの後端からトランスファーによって左側に引っ張り出され、電子制御の湿式多板クラッチによって前輪を駆動する。この湿式多板クラッチはよりヘビーデューティな7シリーズ用を採用している。

基本的なドライブフィールはFR

新しいM5が4WDになったということで、FR好きなMモデルファンはがっかりしたかもしれないが、それはまったくの杞憂であると伝えたい。前後重量配分が50対50であること。4WDではあるが基本は前後0対100の駆動力から始まるから、基本的なドライブフィールはFRなのだ。

ポルトガルのリスボン郊外の道幅の狭いワインディングロードを走行中、雨上がりのウエット路面のコーナー立ち上がりで急にアクセルペダルを踏み込むと、ズルッとリヤが出てくることもある。それだけエンジンパワーとトルクがすごいのだが、最初の滑り以上に姿勢を乱すことがないのは素早く4WDになってくれるお蔭だ。中速コーナーで加速しながら立ち上がってもプッシュアンダーは出ず、ドライバーの描いたきれいなラインをトレースすることができる。おそらくここではFRのままなのだろう。市街地や高速道路はもちろん、ワインディングロードを飛ばすくらいなら、DSCはオンのままで、Mドライブモード(MDM)も使わずに充分にスポーツドライビングが楽しめる。

音でもスポーツドライビングを楽しむことができる。ドライビングモードによりエキゾーストノートが変わるのだ。テールパイプのフラップの開閉もあるが、スピーカーでも音を作っている。長距離ドライブで快適性を優先したい場合にはセンターコンソールのスイッチで静かにすることもできる。エキゾーストパイプは標準品以外に黒色の「スポーツ」とフラップがないダイレクトな「Mパフォーマンスパーツ」も用意されている。

サーキット全開走行で実力を試す

F1が開催されたことでも有名なエストリルサーキットでは、先導車付きではあるが全開走行が許された。最初の2周はステアリングスイッチM1を押し、エンジンはエフィシェント、サスペンションはコンフォート、ハンドルはコンフォートというモードで走った。これでもかなり速いペースで走れる。このあとM2スイッチを押し、全部をスポーツモードにして4周走った。M2ではMDMになるようにプリセットされていたようだが、コーナーのエイペックス付近からアクセルを深く踏み込んでもリヤが出ていく感じにならず、かといってそのままアンダーステアになることもなくいい姿勢でコーナーを脱出できる。

基本は0対100の前後トルク配分ではあるが、リヤが空転し始めるとすぐにフロントに駆動力を分散するから、トラクションが途切れずまたバランスを崩さずに加速を続けることができるのだ。ドライブしている立場からは、フロントの駆動は最小限に留めているように感じた。あくまでも駆動力の余った分だけ、リヤが負担できない分だけをフロントに振り分けているから、フロントが逃げてしまうアンダーステアは出ず、パワーオーバーステアも出ないのだ。このトルク配分は絶妙なセッティングである。

オプションのカーボンセラミックブレーキ装着車だったが、250km/hオーバーからの踏み始めの効きの良さはローターが軽いせいだろう。カーボンセラミックが進歩したので、サーキット走行で酷使してもローターがもつようになった。ただし周回を重ねると徐々にペダルが深くなり、試乗で酷使されたタイヤが熱を帯びたせいもあって制動力は低下してきた。

Mのエンジニアでパワートレイン担当のアクセル・シュラム氏に聞いたところ、リヤが空転を開始したらフロントにも駆動力を配分するのが原則だが、サーキット走行のような場面では、ターンを始めてエイペックス付近になったときに、ここでパワーをかけたらリヤが滑り出しそうな状況ではドライバーがアクセルを踏む前から4WDにして準備するフォワード制御もするという。クルマのスピード、ハンドル角、横G、ヨーレイト、ギヤなどからコンピュータが計算するそうだ。

DSCをオフにした場合には、4WD、4WD SPORT、2WDという3種類から駆動方法を選ぶことができる。4WD SPORTというのは、多少リヤが滑っても許すモードだ。つまりリヤが空転を始めてもすぐにはフロントに駆動力を分配しないからドリフトアングルをつけながら立ち上がることができる。ある程度の空転やアングルが大きくなったときには4WDにして助けてくれるからありがたい。後輪には電子制御のLSDが装着されているが、これも単なるリミテッドスリップデフではなく、フォワード制御もしている。最後の2WDは危険なモードである。低速のジムカーナのような場面では良いが、サーキットでは姿勢の乱れが大きくタイムが遅くなることは間違いない。

軽量化とボディ剛性の高さが効いている

サーキット走行もそうだが、特に一般道で走ったときにボディの軽さとボディとサスペンション剛性の高さを感じた。エンジンのパワーアップとともに125kgの軽量化は、パワーウエイトレシオを有利にする。スピードが出せない市街地走行でも身のこなしが軽快なのがわかる。また路面の不整によるタイヤとサスペンションの振動に丸みがあり、減衰が良くドタバタしていないのは、ボディ剛性の高さからきているように感じた。

軽量化は各部の細かいダイエットがトータルで効いている。アルミニウムを多用したボディは通常の5シリーズを踏襲しているが、M5ではボンネットもアルミになっている。わかりやすいのはCFRPのルーフで、これはM3、M4でお馴染みだ。トランク下に入るバッテリーがリチウムイオンになり、これだけで15kgの軽量化になったそうだ。ブレーキローターは標準モデルが鋳鉄製で、フロントは6ポッドの対向ピストンのキャリパー(青色)を備えるが、オプションでカーボンセラミックを選ぶとキャリパーがゴールドになり、合計23kgの軽量化にもなる。今回の試乗車はゴールドキャリパーだった。

ボディ剛性アップは、フロア下にX字型に通常より厚みのあるブレースが入っている。ボンネットを開けるとエンジンルームにはストラットタワーからラジエター側とフロントバルクヘッド側に伸びた、いかにも効きそうなブレースが見える。

ボディ剛性を上げれば、振動、乗り心地、ハンドリングも良くなることを新しいM5は証明している。いまのBMWのラインナップの中で一番ボディ剛性が高い。そして乗り心地もハンドリング性能も群を抜いている。2018年の春から日本でも納車が始まるようだが、日本のMモデルファンの期待を裏切らないと断言する。

スペック

【 BMW M5 】
全長×全幅×全高=4965×1903×1473mm
ホイールベース=2982mm
車両重量=1930kg
駆動方式=4WD
エンジン=4.4L V型8気筒DOHC直噴ツインターボ
最高出力=441kW(600ps)/5600-6700rpm
最大トルク=750Nm/1800-5600rpm
トランスミッション=8速AT
0-100km/h加速=3.4秒
最高速度=250km/h
※Mドライバーズパッケージで305km/h
使用燃料=プレミアム
サスペンション=前:ダブルウィッシュボーン式、後:マルチリンク式
タイヤサイズ=前:275/40ZR19、後:285/40ZR19
欧州複合サイクル燃費=10.5L/100km
車両本体価格=1703万円(※日本価格)
※欧州参考値


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