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CX-8ほかに雪上試乗。マツダ車に感じる一本筋が通った走りの中身に触れた

2018-1-18 10:25| post: biteme| view: 155| コメント: 0|著者: 文:河村 康彦/写真:篠原 晃一

摘要: 30年以上続くマツダの冬季試験場 北海道はそのほぼ中央部に位置する、道内では第二の都市、旭川。その空港から、さらに北へと向かうこと50km強。本拠地広島からは遥か遠くに離れたそんなロケーションに位置するのが ...

CX-8ほかに雪上試乗。マツダ車に感じる一本筋が通った走りの中身に触れた

30年以上続くマツダの冬季試験場

北海道はそのほぼ中央部に位置する、道内では第二の都市、旭川。その空港から、さらに北へと向かうこと50km強。本拠地広島からは遥か遠くに離れたそんなロケーションに位置するのが、真冬の最低気温は-20~-30℃にも達するという農業の街、上川郡剣淵町だ。

マツダとこの町の付き合いは、かれこれ30年以上。厳しい冬の環境下でも、安全で快適に使える車両を開発するべく、新たな冬季試験場を探していたマツダ。そんな動きを知った当時の剣淵町長が、「ならば是非ともこの街へ」と全面的なサポートを決断。それが両者の付き合いの発端であったという。

かくして、雪のために冬には閉鎖される町道をテストコースの一部として使用させて貰うなどして、この地で初めての冬季試験を行ったのが1985年。以来、コースづくりなどを地元のメインテナンススタッフが行い、一方で町民を呼んでの試験場開放イベントを実施したり、広島本社で開催される物産展で剣淵町産の野菜を販売したりと、両者の”蜜月関係”は連綿と続いているという。

そんなマツダの“第二の故郷”で、このところ毎年末に開催されている雪上試乗会。翌早朝からのプログラムのため、前日入りしたホテルで開催された夕食懇親会の席で、隣席となった開発担当役員氏の口から不敵な笑みと共に放たれたのは「明日は”ジャーク”の話をたっぷり聞いて貰うことになりますから!」という、何ともナゾのフレーズであった。

「小さければ小さいほどに快適」なジャークとは?

ジャークって何!? まさか”邪悪”とかじゃないよね…? と、これまで聞いたことのない謎の言葉に面くらい、眠れない一夜を過ごした翌朝。-8℃まで冷え込んだ試験場は、雪上試乗会としては最上と言えるコンディションに仕上がっていた。ならば早速クルマに乗り込んでスタート…と気持ちははやるものの、まずは難しい”座学”から始まるのがこのところのマツダ雪上試乗会の恒例。

そこで明らかになったのは、ジャークとは”jerk”という英単語ということ。日本語では「急に引く」とか「ガタガタ動かす」、あるいは「加加速度」とか「躍度(やくど)」とも訳されるもので、今回の試乗会では「単位時間あたりの加速度の変化率」を示す言葉であると、まずはそのように教えられることに。

例えば混雑した乗り物内に立っている場合、最大加速度は同じでも、そこへと至るまでの時間が長い電車ではつり革を持たずしても何とかなっても、短時間で一気に最大加速度に達するバスでは、つり革に掴まっていないとどうにもならない…という状況は、何となく理解が出来るはず。

すなわち、乗り物に乗せられるゲストの立場としては、「小さければ小さいほどに快適に感じられる」のがjerkとも表現が出来そう。ところがそれは、立場がドライバーへと変わると決してそうとも限らないのだと、さらに教えられることになった。

運転計画と運動計画のマッチが気持ち良さにつながる

加速度が変化をしていく勢いがjerk。それゆえ、自ら運転をしないゲストの立場としては、「それは小さいほどに快適」というのは自明であるもの。ところが、アクセルやブレーキ、ステアリングを自ら操作し、次の瞬間にそれなりのjerkが発生することを期待と予測するドライバーにとっては、それが小さ過ぎれば加速や減速、あるいはコーナリングの応答が物足りなく、「退屈でつまらないクルマ」と感じてしまうというのも、なるほど納得が出来る事柄だ。

それでは、そんなドライバーの立場としてjerkの違いが、滑りやすい状況下でのドライビングのしやすさや走行性にどのような影響を及ぼすのか? それを分かりやすく検証するために用意された今回のイベントでの秘密兵器のひとつが、アクセルの応答性やブレーキの踏力特性を、スイッチで意図的に変更可能としたCX-5のFWD仕様車だった。

まずは市販状態のモデルで試験場内のコーナーや上り下りの勾配が連続するハンドリング路を走行後、アクセル操作に対するエンジン出力が急激に立ち上がるセッティングが施されたモデルで同じコースを走行。と、同様のアクセル操作では駆動輪である前輪がすぐに空転気味となって、極めて運転しづらいことを実感。

次いで、ブレーキの特性を変更し、アクセル踏力に対してブレーキ踏力が極端に重くセットされた車両でコースを走り始めると、今度は2つのペダル踏力のバランスの悪さから、これもまたとても運転しづらいことを実体験させられた。そんな違和感が生じる理由を、マツダでは「”運転計画”と”運動計画”が決めづらいため」と表現する。例えば、赤信号が青信号に変わった際、「どの位の時間でどの位の速度に加速させよう」と考えるのが運転計画で、それに従ってアクセル踏み込み量や踏み込む勢いをイメージするのが運動計画。この両者をイメージ通りにリンクできた場合に、ドライバーは気持ち良さを体感することができ、昨今のマツダ車にはそんな考え方に基づくチューニングが施されているという。

CX-8で一般道へ。マツダが考えるクルマの姿が見えてきた

試験場内での様々な体験試乗が終了したところで、最新モデルCX-8で場外の一般道へとテストドライブに出発。”意外に座れる3列目シート”の持ち主であるこのSUVは、同時にマツダ車らしいドライビングの感覚を味わわせてくれることが特徴であることも再認識させられた。

敏感に過ぎないスタート時のアクセル応答性や、ターボ付きながらトルクの盛り上がりが穏やかで、しかししっかりと力強さも味わわせてくれる加速感は、なるほど念入りにjerkが検討されたことを連想できるフィーリング。シャープさが抑えられたステアリングは、高いjerkで2列目、3列目に乗るゲストに不快な思いをさせることを防ぐと同時に、氷雪路ゆえに低いグリップ限界を、簡単には乗り越えないドライビングの一助にもなってくれる。

実は1年前に行われた前回のイベントで大きくスポットライトが当てられたのが、ステアリングを切り込む操作に対して自動的にエンジン出力を僅かに絞ることで、前輪への荷重を増して初期のステアリングの効きを向上させるという「Gベクタリング・コントロール」というアイテムだった。

現在販売されるマツダ車にはすでにさりげなく盛り込まれるそんなテクノロジーに、今回のjerkの話題を加えてみると、どうやらこのメーカーが考える”運転が上手くなるクルマ”というものの姿が、おぼろげながら見えてきたように思う。

すなわちそれは、重量やコストの増加に繋がるハイテクノロジーに頼るのではなく、既存のハードウェアを巧みにコントロールすることで、重さもコストも増すことなしに、安全で気持ちの良い走りを実現させるための様々なアイディア。最新のマツダ各車で感じられる“一本筋が通った走りのテイスト”は、決して偶然の産物などではなさそうだ。

スペック

【 CX-8 XD Lパッケージ(4WD) 】
全長×全幅×全高=4900×1840×1730mm
ホイールベース=2930mm
車両重量=1900kg(ルーフレール装着車)
駆動方式=4WD
エンジン=2.2L 直列4気筒DOHC直噴ディーゼルターボ
最高出力=140kW(190ps)/4500rpm
最大トルク=450Nm(45.9kg-m)/2000rpm
トランスミッション=6速AT
使用燃料=軽油
JC08モード燃費=17.0km/L
WLTCモード燃費=15.4km/L
(市街地=12.5km/L、郊外=15.3km/L、高速道路=17.5km/L)
サスペンション=前:マクファーソンストラット式、後:マルチリンク式
タイヤサイズ:前後:225/55R19
価格=419万400円


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