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今冬上陸のスタッドレス、ノキアンのハッカペリッタR2とR2 SUVを試した

2017-10-30 14:25| post: biteme| view: 942| コメント: 0|著者: 文:竹町 昭男/写真:阿部商会

摘要: 技術レベルは極めて高い印象 10月になり急激に冷え込み、冬の準備真っ最中の人も多いはずだ。今年は数多くの新型スタッドレスがデビューしたが、フィンランドのノキアンタイヤはご存知だろうか。ノキアンの前身とな ...

今冬上陸のスタッドレス、ノキアンのハッカペリッタR2とR2 SUVを試した

技術レベルは極めて高い印象

10月になり急激に冷え込み、冬の準備真っ最中の人も多いはずだ。今年は数多くの新型スタッドレスがデビューしたが、フィンランドのノキアンタイヤはご存知だろうか。

ノキアンの前身となるフィニッシュ・ラバー・ワークスの創立は1898年。大変歴史のあるタイヤメーカーだ。北欧の厳しい積雪や凍結路面に取り組み、1934年に世界初のウインタータイヤを開発。乗用車用のハッカペリッタ・ブランドは1936年に誕生した。ちなみに1960年代に電気通信分野の会社と合併し、1990年代にはノキア・ブランドの携帯電話が世界トップシェアを獲得した。現在は別法人だが、一世を風靡したノキアの携帯に懐かしい思いを抱くファンも多いだろう。

ノキアンタイヤは80年以上の歴史を誇るハッカペリッタを代表モデルに、スタッドレス、スパイク、オールウェザーなど幅広いラインアップを持つ。2016年の売上高は13.9億ユーロ(約1800億円)。規模はまだ大きくない。しかし、ハッカペリッタ8スパイクタイヤを使った氷上世界最高速記録335.713km/hの達成や、欧州ラベリング制度で転がり抵抗とウエットグリップともに最高グレード(日本のAAA-a)のオールウェザータイヤ、ノキアンWR SUV3をリリースするなど、技術レベルは極めて高い印象を受ける。

氷上性能向上で晴れて日本上陸

欧州やロシアあたりの降雪地域で「知らない人はいない」と言われるほど知名度は高いのだが、なぜいま日本初上陸なのか。特にウインタータイヤに強みを持つノキアンタイヤは欧州、ロシア、中国にファン層を拡大中で、実はかねてから日本市場参入の機会をうかがっていた。だが、2008年リリースのハッカペリッタRは、テストした日本の輸入元の阿部商会が取り扱いを延期したという。理由は氷上性能だった。

本拠地のノキア工場と2005年操業開始のロシア工場に加え、2020年稼働予定のアメリカ・テネシー州の新工場もあり、供給体制は万全。日本と同じく南北に長い地形のフィンランド。首都ヘルシンキから北に200km、ノキア市に本拠地とテストコースを構え、さらに北に1000kmの北極圏イヴァロには東京ドーム150個分という広大な冬季テストコースを保有し、20以上の氷上や雪上ハンドリングコース及び直線ブレーキ試験路を備えている。圧巻は全長700mの超巨大な全天候型氷上試験路。開閉式の天井を備え、降雪が続いても氷上テストが滞りなく可能。大変恵まれたテスト環境といえる。

イヴァロの広大なテストコースで、特に氷上性能の向上に力を注ぎ、晴れて日本上陸を成し遂げたのが新型ハッカペリッタR2とR2 SUVである。

パターンは回転方向指定タイプを採用

乗用車用のR2とSUV用のR2 SUVともに基本技術は共用する。重視した性能は安全性、氷上、雪上、ドライ&ウエット、そして低燃費性。単なる氷上グリップではなく、安全性がトップに来る点が国産のスタッドレスとは異なり興味深い。

コンパウンドは低温下で柔軟性を確保し、摩耗時に次々に出てくる多角形の結晶がひっかき効果を発揮するという。ショルダーブロックのサイプはポンプサイプと呼び、内部を広げて吸水力を高めた特殊な形状だ。パターンデザインはV字型の溝を複雑に組み合わせた回転方向指定タイプ。流行の非対称デザインも試作テストしたが、雪を揉み出す点やシャーベットの排雪性、ウエットの排水性などを検討した結果、メリットの大きい回転方向指定タイプに決定したそうだ。

R2とR2 SUVの試乗はイヴァロ・テストコースに隣接した広大な湖で実施した。当日の気温はマイナス2度前後。北極圏とはいえ暖冬傾向が強まっている点は否めない。「北欧は気温が低いので日本と路面状況が異なる」といった声を聞くが、現状を知れば、よく似た路面状況だということが理解できる。

日本の路面でも性能を確認

R2を装着したVWゴルフで、ツルツルの凍結路やフワッと雪が乗った氷雪路などを走行した。ゴルフはFFのMTだったが、発進時のホイールスピンが少なくトラクションがしっかりかかる。加速時には左右のトラクションが不用意に抜けず、高速まで不安感なく加速可能。直進域から微蛇の応答がスムーズで走りやすい。手応えがしっかりしていて、切れ味は適切で狙ったラインをトレースしやすい。滑り出しは粘りがあり対応は楽。高速域や危険回避の急操舵も試したが、挙動は安定していて不安感は一切なかった。

フィンランドの一般道は積雪で道幅が狭くなっている箇所なども多く、北海道あたりと状況は似ている。鹿などの野生動物が飛び出してくることもあり、直進性や直進域の応答、危険回避挙動を重視する。これらを総合して「セーフティ=安全性」と表現しているのだ。

日本の路面状況でも性能を確認するため、山形県でR2を装着したトヨタ プリウスとMINIクロスオーバーに試乗した。ドライの高速道路を走ると、手応えや乗り心地に重厚感があり、軽薄さがない高品質さを披露する。コストダウンを徹底したタイヤとは一線を画すイメージで走りに余裕がある。100km/h前後までは十分な剛性を確保。一般的なスタッドレスの速度規格Q(160km/hまで)より高い速度規格R(170km/hまで)のメリットを感じる点だ。

MINIクロスオーバーとのマッチングは極めて良好で、キビキビとしたスポーティな走りが楽しめた。R2はトータルで見るとドライ&ウエットでの安全性を兼ね備え、欧州スタッドレスの中ではアイスに強い、といった印象を受けた。

数多くの欧州車の冬季推奨タイヤに指定

R2 SUVはイヴァロではアウディQ5、山梨県ではマツダCX-5で試乗した。サイドウォールやコンパウンドの剛性がさらに高く、非常にしっかりしている。ドライ路面の走りは安定しており、車高の高いSUVでもふらつきや不安感は全くない。

特に強いのは湿雪や深雪。深く太い溝が適切に雪をつかむ。雪が溝に詰まりにくい点もメリットになる。どちらかというとグリップより剛性や耐摩耗性重視のようにも思えるが、氷雪路ではR2と同じく粘りがあり、コントローラブルな特性だといえる。サイドウォールには防弾チョッキにも使われるアラミド繊維を混合し、サイドカットを抑制した。冬場の凍結で舗装が痛み、路面に穴が出現する春先の状況を考慮した強化型サイドウォールだ。安全性最重視の考え方で一貫している。

残溝深さを数字で示すセーフティインジケーターなどユニークな技術を搭載する点も興味深い。転がり抵抗は低燃費タイヤ同等レベルを達成。BMW i3とテスラ承認サイズの転がり抵抗は欧州ラベリング制度の最上位グレードをクリアする。メルセデス、BMW、ポルシェ、ボルボ、ジャガー、ランドローバーなど数多くの欧州車の冬季推奨タイヤに指定されており、ぜひ履いてみたい新型スタッドレスのひとつになりそうだ。

サイズラインアップ

【 ハッカペリッタ R2 】
13インチから21インチまで全72サイズ

【 ハッカペリッタ R2 SUV 】
15インチから21インチまで全62サイズ


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