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美しきSUV「ヴェラール」に試乗。インパクトをもたらす4つの理由とは?

2017-11-2 10:35| post: biteme| view: 395| コメント: 0|著者: 文:岡崎 五朗/写真:小林 俊樹

摘要: プレミアムSUV界をざわつかせる美しきニューカマー レンジローバー第4のモデル、ヴェラール。このクルマを見て心中穏やかでなくなる人は多いだろう。フラッグシップである「レンジローバー」に乗っている人は、さす ...

美しきSUV「ヴェラール」に試乗。インパクトをもたらす4つの理由とは?

プレミアムSUV界をざわつかせる美しきニューカマー

レンジローバー第4のモデル、ヴェラール。このクルマを見て心中穏やかでなくなる人は多いだろう。フラッグシップである「レンジローバー」に乗っている人は、さすがにそれほどでもないと思う。けれど「レンジローバー・スポーツ」や、同門である「ジャガー F-PACE」のオーナーにとってはかなり気になる存在だろうし、699万円スタートという価格を見れば「レンジローバー・イヴォーク」のオーナーだって、おっ!と思うに違いない。さらに言うなら、ドイツのプレミアムSUV、レクサスRX、マセラティ・レヴァンテなどなど、プレミアムSUVのオーナー、あるいは購入検討層にとって、ヴェラールは強烈なインパクトを与えるはずだ。

ヴェラールのなにがそれほどのインパクトを感じさせるのか。理由はいくつかあるが、第1に「レンジローバー」であること。プレミアムSUVという、今をときめくジャンルを創造したのは他ならぬレンジローバーであり、長きにわたって「オフロード界のロールス・ロイス」と呼ばれてきた。その歴史の厚みとブランド価値は他にはちょっとマネできない。

第2に、そのレンジローバーが放つブランニューモデルであり、なおかつサイズ的に手頃感があること。全長4820×全幅1930×全高1665mmというサイズは、兄貴分にあたるレンジローバー・スポーツの4855×1985×1800mmよりひとまわり小さい。まあ、そうはいっても全幅1900mm超えだから、市街地で気軽にスイスイ転がせるわけでも、駐車場を選ばないわけでもない。できれば全幅は1900mmを切って欲しかった。けれど、レンジローバー・スポーツと比べればかなりマシであるのも事実であり、「不便を感じないといえば嘘になるが、都内でもなんとか使えるギリギリのサイズ。ただし自宅駐車場に収まれば」という表現なら使ってもバチは当たらないだろう。

第3に699万円~という価格。ただしこれにはマジックがあって、多くの装備がオプション扱いになっている。ランドローバーのホームページにあるコンフィギュレーターでオプションを選んでいくと、100万円、できれば150万円程度のオプションが欲しくなることがわかった。つまり、もっとも安い2L直4ディーゼル(180ps)仕様を選んでも、乗り出し価格は800万円を軽く超えてくるということだ。数多くのオプションを組み合わせ、自分だけの一台をオーダーメイドで創りあげるのはプレミアムカーならではの楽しみだが、納期とオプション価格は覚悟しておいたほうがいい。ただし、金額はともかく、そんなに待てないよという人には、人気の高いオプションをあらかじめ組み込んだ在庫用グレードも用意している。今回試乗したファーストエディションもそのうちのひとつで、もっとも強力な3LV6スーパーチャージャーエンジン(380ps)に加え、ありとあらゆるアイテムを標準装着していることもあり、価格は素の最廉価グレードの2倍を超える1526万円に達する。

そして第4の理由は、次のページから述べるように、決して安くない価格を納得させられるだけの実力を備えていることだ。

現代プレミアムSUVデザインの最高傑作

ヴェラールは美しい。こんなに美しいSUVは他に見たことがない、とすら思う。ジャガー F-PACEと共通の基本骨格を使いつつ、デザイナーは見事にレンジローバーの伝統的世界観をつくりだしてみせた。

なかでも注目したいのがシンプルさだ。他のプレミアムSUVが顔の派手さを競い合っているのに対し、ヴェラールの顔はごく控えめ。他の部分を見ても、線らしい線と言えばレンジローバーの伝統であるクラムシェルタイプのボンネットフードから後方に向かってほぼ一直線に伸びる一本のサイドキャラクターラインだけだ。異なる面が複雑に交錯し、それを繋ぐ線が縦横無尽に走り回るビジーなデザインが幅を利かせるなか、このシンプルさには心洗われる。走行中はボディ内に引っ込みフラットになる電動格納式ドアハンドルもシンプルさを狙った機構だが、同時にモダンな佇まいをヴェラールに与えている。

「引き算」のデザインで美しさを創り出すという点ではボルボXC90もそうとうよくできているが、ヴェラールも負けていない。加えて、ヴェラールにはスポーティネスというプラスαの要素も備わっている。低めの車高とくさび形のサイドシルエット、全体の調和を保ちつつも大胆に膨らんだフェンダー周りの造形が、停止状態でも疾走感を伝えてくる。

伝統的なのにモダン、シンプルなのに個性的、端正なのにスポーティー・・・様々な相反する要素を同時に実現したヴェラールのデザインは、間違いなく現代プレミアムSUVデザインの最高傑作と言っていい。

センターコンソールの美しさも必見

外観に魅了されつつ乗り込むと、インテリアにもサプライズが用意されていた。大人4人を余裕で収めるキャビンスペースもさることながら、上質なレザーをふんだんに使ったインテリアは、そこかしこに「日用品を芸術品の域にまで高める」という英国流クラフトマンシップが息づいている。レザーの手触り、色、匂いは最高にラグジュアリーだし、ピッと揃ったステッチも美しい。その他、メタルパーツや樹脂パーツにいたるすべてのパーツに、デザイナーの美意識とクォリティへのこだわりが色濃く反映されている。

とはいえ、インテリアはもともとレンジローバーが得意とする領域。レンジローバーやレンジローバー・スポーツはもちろん、弟分のイヴォークだってかなり素晴らしい出来映えだ。そんななか僕の目を釘付けにしたのが新しいインフォテインメントシステムだった。核となるのはセンターコンソールの上下にある2つのタッチスクリーン式液晶ディスプレイ。「Touch Pro Duo」と呼ばれるこの最新システムは、ナビも音楽も空調も走行モード選択もタッチスクリーンを通して行うため、物理的なスイッチはほとんどない。加えてエンジンオフ時は液晶が真っ黒(iPhoneの画面オフ時に近い黒)になるので、およそクルマのセンターコンソールとは思えないシンプルな佇まいを見せる。この美しさは必見だ。

イグニッションをオンにすると上側のモニターが起き上がりつつ、上下のモニターが点灯する。ときおりレスポンスの鈍さを感じることもあったが、表示は美しく、かつロジックもわかりやすい。求める機能を選択したあとは左右の大型ダイヤルで操作をするようになっているため、たとえばオートエアコンの温度設定などはブラインド操作も可能。この種のモダンなシステムは新しさを追うあまり、ときとして操作性が置き去りにされるケースがあるが、「Touch Pro Duo」は使い勝手にもきちんと配慮が行き届いている。ただしステアリング上のタッチスイッチは操作にコツが必要で、数時間の試乗では自由自在に使いこなすまでには至らなかった。

兄弟車とはひと味違う、硬質かつ高質な乗り味

SUVのスポーツカーを目指したF-PACEと共通のプラットフォームを使いつつ、どこまでレンジローバー味を与えてくるか。この部分が試乗前にもっとも注目していた点だった。結論から言って、ヴェラールとF-PACEの乗り味はかなり違う。基本骨格が同じでも、決して着せ替え人形にはなっていない。

走り始めて最初に感じたのはガッチリ感。足をしなやかに動かしながら軽快に走るF-PACEに対し、ヴェラールの足はちょっと引き締まっていて、重量感とガッチリ感も強い。走行モードを「コンフォート」にセットしてもエアサスが極端にソフトになることはなく、基本的には引き締まった味付けが保たれる。にもかかわらず、ガッチリしたボディは荒れた路面でも音をあげることはなく、硬質かつ高質な乗り味を維持するのは嬉しい点だ。オンロード重視のF-PACEに対し、ヴェラールはオフロード走行も想定しているため、しかるべき部分には補強対策が施されていて、それが効いているのかもしれない。事実、重量も数十kgレベルでヴェラールのほうが重い。

とはいえ、昔ながらのオフローダーとは無縁なのもヴェラールの持ち味だ。より後輪に多くのトルクを配分する4WDシステムも手伝ってヒラヒラ感さえ感じさせるF-PACE。それに対し、前後50:50というトルク配分が基本のヴェラールはより安定方向の味付けを施されているが、鈍重かというと決してそんなことはない。ステアリングに対するレスポンスは適度にシャープだし、クルマの動きもソリッドで、ワインディングロードに持ち込んでも十分楽しめる。要は狙っているスポーティネスの種類が違うだけで、外観が表現しているように、ヴェラールもまたかなりスポーティーなクルマだということだ。

ZF社製の8速ATとコンビを組む3LV6スーパーチャージャーは、2トンを超えるボディを強力に加速させる。上まで回せば迫力満点のダッシュ力を味わえる一方、現代の高性能エンジンらしくトルクバンドが広いから、一定速度での巡航や微妙なアクセルコントロールもしやすい。つまり、右足の動きひとつでいついかなる状況下でも思い通りの加速が手に入るということだ。

本来なら価格の張るV6スーパーチャージャーだけでなく、2L4気筒ディーゼル(250ps)や2L4気筒ガソリン(300ps)の出来映えも報告したいところだが、残念ながら現時点では4気筒系のプレスカーが用意されていないため試乗は叶わなかった。とはいえ、仰け反るような加速を望まないのであれば、おそらく4気筒モデルでもヴェラールの魅力は味わえるだろう。圧倒的な魅力を放つデザインと高い質感、優秀なフットワークは、強豪ひしめくプレミアムSUVマーケットにおいて、ヴェラールを極めて魅力的な存在たらしめている。

スペック例

【 レンジローバー ヴェラール P380 SE 】
全長×全幅×全高=4820×1930×1665mm
ホイールベース=2875mm
車両重量=2060kg
駆動方式=4WD
エンジン=3.0リッターV型6気筒DOHC・スーパーチャージャー
最高出力=280kW(380ps)/6500rpm
最大トルク=450Nm(45.9kgm)/3500rpm
トランスミッション=8速AT
使用燃料=プレミアムガソリン
サスペンション=前:ダブルウィッシュボーン、後:マルチリンク
タイヤサイズ=前:255/50R20、後:255/50R20
JC08モード燃費=10.0km/L
価格=1129万円


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