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姿勢変化を抑えた新型X3は重心の高さが気にならない走りの気持ちよさを得た

2017-11-8 13:10| post: biteme| view: 944| コメント: 0|著者: 文:五味 康隆 /写真:BMW AG

摘要: 乗り味の質が変わった いまやBMW全体の販売台数の34%を占めるまでに成長したXシリーズ。累計販売台数は150万台を超え、今もなお好調な販売を続けている。そして、その中心に位置するのがX3。ボディサイズや性能、さ ...

姿勢変化を抑えた新型X3は重心の高さが気にならない走りの気持ちよさを得た

乗り味の質が変わった

いまやBMW全体の販売台数の34%を占めるまでに成長したXシリーズ。累計販売台数は150万台を超え、今もなお好調な販売を続けている。そして、その中心に位置するのがX3。ボディサイズや性能、さらにはパッケージなどを総合的に踏まえて、メーカー自らが真のオールラウンダーと表現するモデル。その3代目となる新型X3が日本でもつい先日発表された。しかしまだ試乗車は揃っていないので、ひと足早くポルトガルにて触れてきたのでレポートしよう。

まず核心から行こう。ラフロードも走れるようにしたX3のような重心の高いモデルは、どうやってもセダンには乗り味の質では敵わない。そのような定説があるが、そのイメージを変える必要が生じた“かも”しれない。煮え切らない表現となるが、それはまだ国内仕様に触れていないから。しかし、ポルトガルで触れたモデルに関して言えば、そう断言しても良いほどの完成度だった。

その最たる要因が、乗り味に大きく影響するシャーシがセダン系と共通であること。このように書くと、以前からX3は3シリーズとシャーシを共有していると言われそうだ。しかしシャーシ担当の開発者と深く話し、最新のBMWのシャーシ事情を理解できたことで“あの”乗り味の秘密が解けた。

5シリーズにも準ずる上質かつ高級路線の乗り味

新世代BMWのシャーシ構成は、FR系とFF系の2系統のみに整理された。そして、その新世代FR系シャーシはモデルチェンジに応じて導入されており、まだ5シリーズと7シリーズ、そして今回のX3にしか使われていない。逆に言えばその3車種はどことなく乗り味が似ているというのが核心だ。

もちろん同じと言いながらも、エンジンルームと室内の隔壁であるフロントバルクヘッド&ペダル配置部位からフロントの車軸までの距離が、7シリーズと5シリーズそして今回のX3では微調整の範囲で異なり、当面はこの3種類に区別しながら展開していくとも言っていた。

結果、ホイールベースが微妙に異なり曲がりやすさや安定感などが変わってくるが、フロア剛性などの振動収束特性などは似ており、ハンドル操作に対するダイレクト感や剛性感があるのに硬さを感じない、しなやか系の5シリーズにも準ずるような上質かつ高級路線の乗り味がX3にも備わっていたということ。

ちなみにクルマの基礎的な話になるが、シャーシとは土台でありフロア部分を主たる構成部位としたもので、BMWではサスペンションまで含めてシャーシと表現する。このX3は全て独自仕立てだが、例えば今回同時に試乗することができた新型6シリーズグランツーリスモを例にあげると、フロント部は7シリーズと共通でリア部は5シリーズツーリングと共通など、様々な組み合わせが可能。それらシャーシに様々なボディが上屋として組み合わされて数多くのラインナップを展開するのがBMWの戦略であり、だからこそ乗り味の基本的な“味”の統一が可能になるとも言える。

姿勢変化を抑える電子制御の賢さ

新世代シャーシが導入された7シリーズから薄々感じてはいたが、今回X3のラフロード走行にて確信できた。この新シャーシでは電子系プラットフォームも大きく進化している。それはトラクションコントロールなどの介入がとても自然であり滑らか。もちろん7シリーズや5シリーズではそれが活躍する場面は雪道など特定の使用環境に限られるだろうが、ラフロードも視野に入れるX3では通常モデルより重宝する場面が多いだろう。

ノーマルタイヤのままでも、下回りを若干擦る場面もある荒れた山岳路をただ走れるだけでなく、気持ちよく走れる。その背景には各操作への素直な反応に加えて、路面環境やグリップレベルをハンドルの重さや振動の変化などでドライバーに的確に伝えてくれるフィードバック能力の高さ、さらに電子制御の賢さがある。もちろん4つのタイヤを最適に接地させるシャーシ性能も見逃せないが、タイヤを滑らそうと思い大胆にアクセルを踏んでも、電子制御を切らない限り派手に滑ることはない。しかも制御されていることに気がつかないほど自然な感覚で、若干タイヤが空転するくらいのレベルでグングン前にクルマを進めてくれる。

これが何をもたらすか。今回テストしたのは未舗装の山岳路だが、想定では雪道を含めて滑りやすい路面などで“これだけ”滑らかな駆動系の制御がなされると、ハンドリングも安定するということ。逆を言えば、荒い駆動系の制御は、その度に姿勢変化が起きて結果として前後の荷重が変化して、ハンドリング面への影響がでて気持ちよく走れない。実はまだ述べていないオンロードでの性能を含めて、X3の凄さはその姿勢変化を極力抑えてきたことにあると感じた。

重心の高さが気にならない走りの気持ちよさを確立

X3でもBMWが長年重視してきている前後重量バランス50:50は強くアピールされていた。それにより基本となる車両姿勢変化が抑えられ、走行中に4つのタイヤを使いこなせる率は高くなりダイナミクス特性は向上する。運転の気持ちよさも高められ、さらには快適性までも高められるからだと開発陣は改めて言っていた。

そんなプレゼンに始まり、新型X3に触れて改めて思う。BMWは車両の姿勢変化を天敵としているのだろう。前述した電子制御が滑らかになり悪路での車両姿勢変化が減った。そもそもBMWの8速ATの完成度は天下一品。エンジンのトルクコントロールの上手さも相まってか、シフト変速がこの上なくスムーズだし滑らかでショックフリー。X3でもそれは健在で、速いのに滑らか。結果として、ここでも無駄な姿勢変化がないのか快適で運転しやすく、旋回中の変速でもハンドリング特性に影響しない。

さらに車両姿勢変化を効果的に抑えているのがxDriveの賢さ。リア駆動を主体とする4輪駆動だが、以前よりも得られる感覚としては、フロント駆動を積極的に使い出した印象がある。例えば少しアクセルを踏み込みながらスラローム動作をすると解るが、コンフォートモードからスポーツモードにするとフロントがグイグイと引っ張る力が増して、コンフォートの時以上に車両姿勢変化が抑えられる。このような制御感は以前では感じなかった要素。

さらには停止状態からの走り出しも、以前よりも積極的にフロント駆動を使っている印象。それによりリア駆動でもたらされるリアの沈み込み量と、フロント駆動で生じるフロントのリフト量が今まで以上にコントロールされ、姿勢変化が少なく楽に走り出せる感覚もある。

他にも電子制御サスペンションの効果も含めてまるで全ての作りが、このような姿勢変化を抑えることを求めて行っているようで、結果として重心の高さなど気にならない走りの気持ちよさを確立したと感じたのだ。ちなみに5シリーズや7シリーズと同様に高速道路など部分的に半自動運転で走ってくれるハンドル支援付きの運転支援機能などが採用されているなど触れたい要素は多々ある。これらの基本的な完成度は7シリーズや5シリーズ同様に高いが、最終的には日本の道路環境で試すのが筋だろうから、国内試乗までとっておこう。そんな中、最後にこれだけは述べて締めることにしよう。

Mパフォーマンス本格導入の検討を

エンジンなどについて今回何も述べていないが、試乗したのはまだ日本には入らないとされているMパフォーマンスモデルの「M40i」だったから。開発陣含めてこれが“大トロ”だから最近の国際試乗会ではいつもMパフォーマンスモデルを欠かさず用意するのだろう。

今回に至っては、オンロードではそれしか用意されていない。日本市場に何を導入するのか? ここには様々な戦略があるのだろうが、新シャーシで唯一日本導入されたMパフォーマンスモデルの「M760Li」が国内でも高い評価を示しているように、その完成度はとても高い。はっきり言うと、日本市場では快適性とスポーツの高次元両立で本家のMモデルを食ってしまう可能性さえある。

もちろん今回日本にまず導入される直列4気筒のガソリンモデルとディーゼルモデルは、コストパフォーマンスに優れる魅力的なモデルであることは想像に容易い。しかし、そろそろ日本市場にも受注生産でも良いのでMパフォーマンスの本格導入、始めても良いのではないだろうか。“あの”極上の乗り味と性能、日本の環境にも間違いなく合うはずだ

スペック

【 X3 M40i 】
全長×全幅×全高=4716×1897×1676mm
ホイールベース=2864mm
車両重量=1810kg
駆動方式=4WD
エンジン=3.0リッター直列6気筒DOHC直噴ターボ
最高出力=265kW(360ps)/5500-6500rpm
最大トルク=500Nm/1520-4800rpm
トランスミッション=8速AT
使用燃料=プレミアムガソリン
サスペンション=前:ダブルウィシュボーン式、後:マルチリンク式
タイヤサイズ=前:245/45R20、後:275/40R20
※欧州参考値


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