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新型ミライースは街中スペシャルに照準を合わせたベーシック軽に進化した

2017-6-15 09:50| post: biteme| view: 264| コメント: 0|著者: 文:五味 康隆 /写真:望月 浩彦

摘要: 軽自動車を生活必需品と考える人のためのクルマ 2代目となる新型「ミライース」こそ、今の時代に即した軽自動車本来の姿なのかもしれないと、その完成度を前にして応援したくなった。2011年に登場した初代ミライース ...

新型ミライースは街中スペシャルに照準を合わせたベーシック軽に進化した

軽自動車を生活必需品と考える人のためのクルマ

2代目となる新型「ミライース」こそ、今の時代に即した軽自動車本来の姿なのかもしれないと、その完成度を前にして応援したくなった。

2011年に登場した初代ミライースは、電気自動車やハイブリッド車などの高価な次世代アイテムを使って燃費を向上させるエコカーが続々と登場するなか、良いものを安く提供する「良品廉価」をキーワードに、既存のガソリンエンジンの効率を磨いた第3のエコカーを前面に押し出して登場した。

公共交通機関で日常生活できる都心部では、クルマは趣味的要素や贅沢品という傾向があるが、郊外になるほどにクルマは移動手段という生活必需品になる。そこでは車両価格や、燃費を含めた維持費を如何に抑えるかが最大の関心事。初代モデルはその経済性で、時代の要求を的確に射抜いてスマッシュヒットした。

2代目開発にあたっても、根幹に流れる開発陣のコンセプトは同様。クルマを生活必需品とする人々に寄り添い、開発者が自らの足で市場の要求を探り、辿り着いたのが「新みんなのエコカー」という、電気自動車やハイブリッド車の代わりではなく、経済性に優れた生活必需品として最適なクルマを造るコンセプトだ。初代ミライースでも十分に実燃費が良かったこともあり、市場調査では思いのほか燃費向上に対する要求は強くなく、デザインや安全性、加速力などへの要求が強かったという。

試乗を終えた率直な感想は、この潔いまでの割り切りこそ、生活必需品としての軽自動車には必要だということだ。その割り切りについては、このあと解説していきたい。

カタログ燃費競争ではなく、走りの質感を磨いた

新型ミライースは車両重量の1割以上に相当する80kgの軽量化を実現。すでに吸音材などを減らしていた先代モデルに対しての80kgは素晴らしい。結果、グレードにより異なるがFFモデルで650~670kgに収まっている。

その分燃費が良くなったと思いきや、カタログ燃費は先代モデル同様の35.2km/L(新開発13インチタイヤ装着グレード)。最初の割り切りがここで、軽くなった分を燃費ではなく、乗り味に充ててきた。具体的には加速性能で、確かに先代モデルはアクセルを踏んでも思うように加速しないシーンがあった。

停止状態からのスタートや追い越し加速をすれば明らかで、加速したいシーンで先代モデルのようなストレスがない。ライバルとなるスズキの「アルト」は加速の鋭さが特徴で、比べると新型ミライースはまだ穏やかではあるが、ワインディングなどに行かない、街中の使用が中心であれば十分な加速力を手に入れている。

静かさも特徴。先代モデルでは軽量化のために吸音材などを省いていたので、タイヤノイズや突き上げ音などが車内に反響するのは仕方ないという諦めムードもあったが、軽量高剛性なボディ「Dモノコック」の効果か、突き上げ音を含めたノイズの残音感が抑えられている。ライバルのアルトは加速が鋭い反面、エンジン音が唸る感じがあるが、ミライースではエンジン音も穏やかで、程よい加速力とあわせ、住宅街などストップ&ゴーの頻度が高い環境を穏やかに走れる印象がある。全てを求めることが難しいコスト制約の中で、街中での使用という特定環境に照準を合わせて仕上げていることがハッキリと伝わってくる。

山道や高速道路を割り切った“街中スペシャリスト”

基本となる乗り心地も“街中スペシャリスト”的な割り切りが伝わる仕上がりだ。基本的に軽量なクルマは街中での乗り心地が悪い。路面の凸凹を足回りが吸収する前に、クfルマごと跳ねあげられてしまう頻度が高いからだが、それを改善するには足回りをかなり柔らかめに設定したい。しかし、そうなると高速道路では直進安定性が不足する。

ミライースの足回りはかなり柔らかく、低速走行時の路面の凸凹でも的確に衝撃を吸収してくれる。大きめの凸凹になると多少はクルマごと跳ねあげられるし、突き上げ音も車内に響くが、軽自動車としてはかなり低く仕上がっている。

逆にスタビライザーなどクルマの姿勢変化を抑え込むアイテムは、重量もコストもかさむので採用していない。高速走行や横風を受けた際、またカーブをラフなハンドル操作で曲がろうとした時など、イメージ通りに曲がらず、グラッとしやすい。軽量になった分だけ交差点や低速でカーブを曲がる際に軽快さを感じるが、それを活かしてスポーティに走りたい…という要求にまでは応じてくれない。このあたりに“街中スペシャリスト”的な割り切りが出ているわけだ。

ミライースのようなベーシックな軽自動車にスポーティな走りを求める人がいるかは未知数だが、参考までに書いておくと、同じ14インチでも「X」グレードのスチールホイール+樹脂キャップよりも、「G」グレードのアルミホイールの方がやや振動の収束が良く、ハンドルの応答も良い。また、極低速でしか走らないというなら13インチはさらに乗り心地が良く、逆に速度が上がると14インチよりもブルブルとした振動が大きく、快適性が犠牲になっていた。

単独試乗より後席に人を乗せるような多人数のほうが車体がドシッとして安定感が上がり、乗り心地にもしっとり感が出ていたから、ふだんから乗り心地を重視するなら、燃費は犠牲になるだろうが荷室や後席に常時荷物を積んでおく手もあるだろう。

全グレードで先進安全装備のスマートアシストIIIが選べる

これは主観だが、デザインよくここまで仕上げたなと思えるほどスタイリッシュだ。抑揚のあるエッジラインが随所に入るところなど、価格を抑えることを主眼に置いたとは思えない。特にGとXグレードに装着されるLEDヘッドライトはシャープなクローム調のアクセントにもなっている。黄色はスポーティ、黒はシャープな印象、白や水色などの膨張色系では女性的な優しい雰囲気が出るなど、ボディ色で印象が大きく変わるのも面白い。

そして極め付けは先進安全装備をパッケージしたスマートアシストIIIの採用。ベーシックな軽自動車とはいえ、先の市場調査でも先進安全装備に対する要求は強かったという。新型ミライースは衝突回避&被害軽減ブレーキ機能に加えて、街中でこそ必要な歩行者を認識する機能や、ペダル誤作動などによる急発進(前後)を抑制する機能、オートハイビームや車線逸脱警報も備わる。このあたりは、スペースが限られる軽自動車用に低コストかつ世界最小のステレオカメラを自社開発していたのも効いている。

新型ミライースは高速道路を頻繁に使うとか、ワインディングで走りも楽しみたいという場合はオススメしないが、街乗り主体のユーザーに向けた機能の割り切りが成功した、注目のモデルに仕上がっている。

スペック例

【 G“SA III” 】
全長×全幅×全高=3395mm×1475mm×1500mm
ホイールベース=2455mm
駆動方式=FF
車両重量=670kg
エンジン=660cc直列3気筒DOHC
最高出力=36kW(49ps)/6800rpm
最大トルク=57Nm(5.8kg-m)/5200rpm
トランスミッション=CVT
サスペンション=前:マクファーソンストラット式
        後:トーションビーム式
タイヤサイズ=155/65R14
JC08モード燃費=34.2km/L
使用燃料=レギュラーガソリン
車両本体価格=120万9600円


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