足音もなく、素早い忍者のようにダンロップのコンフォートタイヤ、「ル・マン」は35年という長い歴史を持つ人気のモデル。2006年には世界初のサイレントコア(特殊吸音スポンジ)を採用し、タイヤ内部の共鳴音抑制技術を初搭載。高い静粛性を大きな特徴としてアピールしている。今回デビューした新型「ル・マン ファイブ」は、サイレントコアを継承しながら、さらにハイレベルな快適性を目指すべく徹底的な改良を行った。 新型ル・マン ファイブが採用した技術は「SHINOBIテクノロジー」と名付けられた。忍者は柔らかな膝と足裏のタッチが特徴で、上体を一定に保ち、足音もなく素早く走る。クルマに置き換えると、ボディは一定のまま路面の不整をタイヤがしなやかに吸収し、静かに走る…こんなイメージが連想できる。 静粛性を高める最新技術を惜しみなく搭載完成した新型ル・マン ファイブを見ると、接地面とサイドウォールが丸みを帯びていて、柔軟性を追求したことがわかる。新開発の非対称パターンデザインはブロックが小さい。パターンノイズとロードノイズの抑制を同時に狙ったものだ。 コンパウンドはソフトに改良して凹凸の吸収力をアップ。縦方向の溝壁には「音もなく飛ぶフクロウの羽根」からヒントを得た、長さが異なるセレーション(鋸の歯のようなギザギザした突起)を備え、主溝が発するノイズを低減。継承したサイレントコアも含め、静粛性を高める最新技術を惜しみなく搭載した。新パターンデザインはショルダー部の偏摩耗抑制効果も狙っている。 乗り心地と静粛性が大幅にアップ新型のメリットを確認するため、旧型ル・マンとの比較を一般道と高速道路で実施した。旧型「ル・マン4」は2016年に転がり抵抗の改良を実施。このタイヤは初試乗になる。トヨタ C-HR(215/60R17)、プリウス(195/65R15)、日産 ノート(185/65R15)を使用し、旧型ル・マン4を装着して走り出すと、平滑な路面では「ウォンウォン」とピッチノイズが聞こえてきた。荒れた路面では「ゴーッ」というロードノイズが割と大きめに発生していた。 一方、新型ル・マン ファイブ装着車に乗り換えると、まず気づくのが乗り心地の違いだ。先ほどの旧型ル・マン4では割と頻繁に拾っていた路面の凹凸が、新型では振動がすっきり消えてスムーズに走れる。荒れた路面で聞こえたロードノイズも小さくなり、平滑な路面のピッチノイズもしっかり抑えられていた。もちろん、サイレントコアの効果で、継ぎ目を通過したときの「コーン」と残る共鳴音も聞こえない。大きな段差ではタイヤが柔らかく吸収し、乗っていて楽だ。 新型の乗り心地と静粛性は大幅に向上していることが把握できた。VWゴルフ(225/45R17)やアウディA4(225/50R17)とル・マン ファイブの組み合わせは、快適性だけでなく走りもナチュラルでベストマッチ。偏平率が低いサイズは柔軟性とダンピングがハイバランス。偏平率が高いサイズはしなやかさが際立つイメージだ。 ダンロップのコンフォート系タイヤはビューロとル・マンがある。ビューロは大型サルーン向けで剛性が高い。ル・マンはコンパクトカーや軽自動車、2.5L以下のセダン、ミニバンがターゲット。ル・マン ファイブはラベリング制度の転がり抵抗AAをクリアし低燃費性も優秀。快適性を求めるユーザーにお薦めしたい。 サイズ■35~55シリーズ ■60・65シリーズ 転がり抵抗性能=AA |
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