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新型GLCクーペで600km。独特な贅沢感が漂うSUVは実用面でもアリだった

2017-4-18 12:10| post: biteme| view: 595| コメント: 0|著者: 文:山田 弘樹/写真:篠原 晃一

摘要: ファストバック仕立てのSUV いまやSUVは、世界的に最も人気のあるカテゴリー。かつてオフローダーとして活躍したその資質は、高いアイポイントと広々とした室内、積載能力の高さによって大衆車的には第二のファミリ ...

新型GLCクーペで600km。独特な贅沢感が漂うSUVは実用面でもアリだった

ファストバック仕立てのSUV

いまやSUVは、世界的に最も人気のあるカテゴリー。かつてオフローダーとして活躍したその資質は、高いアイポイントと広々とした室内、積載能力の高さによって大衆車的には第二のファミリーカー、アッパークラスにとってはカジュアルなサルーンとして爆発的な人気をもって受け入れられている。

そう考えると、今回紹介するGLCクーペのような「ファストバック仕立てのSUV」という、一見矛盾したカテゴリーの台頭にも納得がいく。広い室内をわざわざ狭めるクーペスタイル。BMWが9年ほど前にX6で切り開いたこのジャンルは、富裕層の華麗なファッションとして花開いたのである。今回はそんなSUVクーペを、メルセデスが斬るとどうなるのかをご紹介しよう。

クーペながら十分なラゲッジ容量

メルセデスはSUV系の呼称を「GL」と呼んでいる。彼らの言語をもとに説明すると、いわばこのGLCクーペは、Cクラス相当のGLであり、そのクーペ版ということになる。富裕層の華麗なファッションとして全長4735mm、全幅1930mm、全高1605mm。全高こそGLCより40mm低いが(それこそがクーペの証だ)、ホイールベースは2875mmと、申し分ない存在感を持っている。

それでいて全体のスタイリングは、どちらかといえば地味目。ディテールに派手さはなく、丸みを帯びた大人しいシルエットとなっているあたりに、メルセデスの気品というか“らしさ”を感じさせる。そしてこの寸法、実はGLCより全長で75mm、リアタイヤ中心から後端までは80mmも長い。

その恩恵はラゲッジ容量に効いており、低いルーフながらもそのトランク容量は、500リッターとGLCに比べ50リッター少ないだけ。リアシートを全て倒したときの容量は1400リッターと200リッター少なくなるが、たとえば恋人とふたりで小旅行を楽しむには十分な容量だと思う。

ちなみに撮影こそ都内で行なったものの、今回ボクはこのGLCクーペを駆って裏磐梯まで往復600kmの道のりを走ってみた。今回はその経験も加えてGLCクーペの性能を語ってみたい。

包容力のあるシャシーにマッチするディーゼルターボ

まずそこで感じたのは、まさにメルセデスの真骨頂である、成熟したグランツーリスモ性能だった。SUVならではのたっぷりとしたサスペンションストロークは、高速域での安定性に欠けるスタッドレスタイヤでさえもうまく走らせてしまう。

具体的には夏タイヤに比べてトレッド剛性の弱いタイヤを、ゆったりとしたロールと、幅広いトレッドが緩和してくれるから、直進させやすく運転が疲れない。もちろん後輪駆動基調の4WDである4MATICも、ここに大きく貢献しているはずだが、4WDであることはあまり意識させないのも素晴らしい。

カーブはジャガーFペイスのように喜々として走るタイプではないが、ステアリング応答性はジワッと忠実で心地よい。そして長いホイールベースと、クーペならではの重心の低さがロール量をほどよく抑え、長い下り坂のような高速コーナーでも安心してアクセルを踏んで行ける。またレーンチェンジも、少ない舵角でスムーズに決まる。そのハンドリングは外見同様大人びており、ここにもメルセデスらしさを感じてムフフ…となってしまう。これが夏タイヤであらば、さらにキビキビ感が加わることになる。

こうした包容力のあるシャシー特性に、2.2リッターの直列4気筒直噴ディーゼルターボはとてもマッチングがよい。パワーは170psしかないし、エンジンは回しても5000回転までだから、高回転でのパンチはない。しかし1400~2800回転で発揮される400Nmの最大トルクを、9速ATが全ての速度域でキープし続けるから、アクセルを深く踏み込まないでも速度は快適に伸びて行くし、エンジン音も静か。また追い越し加速をかけるような場面でも、瞬発的なターボ・トルクがしっかりついてくる。燃費に優しく、ストレスのない走りができるのだ。

雪道での足さばきも頼もしい

季節外れな話題で恐縮だが、このまったりとしたGLCクーペの安定性と4MATICの組み合わせは、雪道になると実に頼もしい。アウディほど路面に噛みつくトラクションは感じないのだが、FRベースの4WDでもリアを振り出すような素振りは決して見せず、確実に前へ前へと進んで行く足さばきは本当に見事。友人を乗せて雪道を走るという緊張感を和らげ楽しい会話を弾ませてくれるといえば、その実力をわかってもらえるだろう。

また現地に着いてそのままスキーを楽しむ余力をたっぷりと残し、帰りは帰りでその疲れを癒してくれるラグジュアリーさも、775万円という価格相応の質の高さだった。そして渋滞時には、いま一番進んだ運転支援システムといえる追従機能や完全停止ができるブレーキアシスト、ステアリングアシストがドライバーをサポートしてくれた。

リアシートでも長い時間を過ごした。ヘッドクリアランスがSUVに対して250mm低いとはいえ身長171cmの筆者なら頭をぶつけるようなことはなかったし、横方向の広さは十分(分割可倒式シートは倒していたけれど)。黒基調のインテリアと狭いグラスエリアによる閉塞感は少しあったけれど、たっぷり2時間は熟睡できるシートの座り心地はとても快適だった(笑)。

プレミアムゆえに成立する贅沢感

というわけでGLCクーペを総括しよう。まずクーペとはいえ、そのサイズ的には日本の使用状況では十分に大きく、実用スペースも確保できるからこれはアリだ。だったら無骨なスクエアスタイルよりも、流麗なファストバックを選ぶという選択も、やっぱりアリ。

ただその根源には「あえてのSUVをチョップドトップする」という贅沢さがあるわけで、ライフスタイル的には「家族5人と荷物を満載して…」という使い方よりも、前述の通り恋人とふたりで、その広さを贅沢に使う方が相応しい。

そしてこれを実践するには、実はブランドの資質が大きく関わってくる。つまりそのブランド自体にある種の威厳やプレミアムさがなければ、その贅沢感が成立しないのだ。だから大衆的な立ち位置にあるメーカーが、売れているからとマネしたところでその世界観は得られないと思う。

メルセデスが昨年のGLEクーペに続き、GLCクーペを投入したのは当然の成り行きだと言える。長い間威厳を保ち続けてきたメルセデスだからこそ、ちょっと浮ついたSUVクーペというカテゴリーでも、異彩を放てるのだと思う。

スペック

【 GLC 220d 4MATIC クーペ Sports(本革仕様) 】
全長×全幅×全高=4735×1930×1605mm
ホイールベース=2875mm
最低地上高=180mm
駆動方式=4WD
車両重量=1960kg
エンジン=2.2リッター直4DOHC・直噴ディーゼルターボ
最高出力=125kW(170ps)/3000~4200rpm
最大トルク=400Nm(40.8kg-m)/1400~2800rpm
トランスミッション=9速AT
JC08モード燃費=16.2km/L
使用燃料=軽油
サスペンション=前:4リンク式、後:マルチリンク式
タイヤサイズ=前:235/55R19、後:255/50R19
車両本体価格=775万円
発売日=2017年2月22日


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