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新型BMW 5シリーズ ディーゼルに試乗。各所にEクラスを上回る一面も

2017-3-20 00:10| post: biteme| view: 180| コメント: 0|著者: 文:佐野 弘宗/写真:篠原 晃一

摘要: “打倒Eクラス”の意気込みがヒシヒシと伝わる 約45年間にわたる歴代5シリーズの累計販売台数は、1970年代の初代や2代目は70万台強の販売台数だったが、3代目で130万台以上、4~5代目で140~150万台、そして先代6代 ...

新型BMW 5シリーズ ディーゼルに試乗。各所にEクラスを上回る一面も

“打倒Eクラス”の意気込みがヒシヒシと伝わる

約45年間にわたる歴代5シリーズの累計販売台数は、1970年代の初代や2代目は70万台強の販売台数だったが、3代目で130万台以上、4~5代目で140~150万台、そして先代6代目では200万台以上……と、販売台数はほぼ右肩上がりで増えてきた。

そんな5シリーズは近年、グローバル市場ではセグメント1位になる場面が当たり前の風景になっており、とくに先代6代目は大成功作だった。こうした事実をもって、BMWは5シリーズを“世界でもっとも成功しているビジネスセダンのひとつ”と表現する。

……ということもあって、新型5シリーズの基本的な商品企画はコンサバ≒キープコンセプトだ。内外装デザインは良くも悪くも、最近の3シリーズや7シリーズから容易に予測できる範囲内にあるし、ボディサイズの拡大も今回は最小限である。

先代5シリーズは先々代からボディサイズを一気に拡大したことが成功の大きな理由のひとつだった。その証拠に、昨年デビューした新型Eクラスもついにボディサイズを大幅拡大して、結果的に新型5シリーズとほぼ同サイズとなった。今や5シリーズとEクラス、そしていち早くビッグサイズ路線を採っていたアウディA6のドイツ御三家はほぼ横ならびの大きさである。ただし、日本ではいまだにメルセデスEクラスのほうが認知度も高く、販売台数でも5シリーズを上回っているのが現状だ。

日本における新型5シリーズはいきなり、最安価の523i(海外名は520i)からディーゼルの523d(同520d)、4気筒ガソリンの高出力版530i、直列6気筒の540i、そしてプラグイン・ハイブリッドの530e、さらには540iの4WD(5のセダン4WDは日本初導入)と、標準系モデルはほぼコンプリート!? というくらいに充実したラインナップを同時発表した。価格も非常に戦略的で、日本でも“打倒Eクラス”の意気込みをヒシヒシと感じさせるところだ。

メルセデスE220dより100kgも軽い523d

今回の試乗車は、日本でも主力になるであろう2.0リッター4気筒ディーゼルを積む523dの豪華版ラグジュアリーだった。今や輸入車ではダントツのディーゼルブランドであるBMWジャパンによると、先代でも523dが5シリーズ全体の約4割を占めていたのだという。523dの価格は先代同様に523iのわずか23万円高(ラグジュアリー、Mスポーツ)。エコカー減税と燃料代でアッという間にモトが取れる程度の価格差で、さらに動力性能は明らかに523dのほうが上回る。ディーゼルが売れるのも当然だ。

本国資料によると先代比で最大100kg軽くした……のも新型5シリーズの売りで、日本仕様の新旧523d同士だと車両重量で60kgほど軽い。ただ、“2WDの4気筒ガソリン車”という条件で比較すると、EクラスやA6も含めて全車が1.7t弱。5シリーズだけが特別に軽いわけではない。

それよりも、今回の5シリーズで驚きなのはディーゼルエンジンの軽さだ。新型523dは4気筒ガソリンの530iより10kgしか重くなく、メルセデスE220dと比較するとなんと100kgも軽くなる。エンジンの軽さは前後重量配分にも如実に現われていて、フロントエンジンのディーゼル車なのに、523dのそれは車検証軸重で49:51というリア優勢の配分となっているのは、なかなかにスゴい。

このディーゼルエンジンは軽量かつ高出力の新世代ユニットで、自慢の軽量ボディとの組み合わせで、先代523dに乗った経験があれば、明らかに鋭くなった加速力は、すぐに気づくレベルにある。それでいてJC08モードのカタログ燃費はなんと21.5km/L。現時点の日本で正規販売されるBMW車でこれより低燃費なのは118dだけ……というから、これまた素直にスゴい。

圧倒的な静粛性。身のこなしはEクラスとは対照的

ただ、新型523dに乗ってもっとも印象的だったのは、軽さや燃費といった数値ではなく、とにかく静かでスムーズなことである。加速時などに室内に届く音質はさすがにディーゼル感満点だが、あらゆるシーンでライバルのE220dより圧倒的に静かである。高速100km/hのトップギアでは1500rpmに満たず、そうなるとエンジン音はほとんど聞こえない。

その秘密はBMWの新世代ディーゼル自体が静かなことに加えて、静粛対策が入念なことである。ボンネット裏に吸音マットが貼られていたり、開口部がていねいにシーリングされているのは当然として、新型5シリーズではさらにエンジン前後を囲うようにフェルトのカバーが立ててある。ここまで来ると、ほとんど執念だ。

523dのサスペンション本体に電子制御の類は仕込まれていないが、実際の身のこなしは、まるで路面から浮いたようにフラットで動かない。さすがに路面不整ではランフラットタイヤ特有の衝撃がわずかに伝わるものの、上屋だけは微動だにしない……という感じ。このあたりも良くも悪くも明確にロールするEクラスとは対照的である。それぞれに好みはあろうが、一般的には“5シリーズのほうが乗り心地がよくて高級”と受け止められるケースが多いだろう。

伝統的手法にこだわる「M」を例外とすれば、新型5シリーズを含む最新BMWは“俊敏な一体感のある走り”という伝統の社是を、ロールしないシャシーと電子制御システムで実現しようとしている。事実、新型5シリーズは大半のモデルに、後輪操舵を組み合わせた電子制御可変ステアリング(=インテグレイテッド・アクティブステアリング)を標準装備する。例外は、装備を省略して圧倒的に安い値札を下げる戦略的エントリーモデルの523iと、ある意味で特殊なプラグインの530eの2機種だけだ。

最新の運転支援システムは古いマニアよりも新しい顧客向け

インテグレイテッド・アクティブステアリングを装備する523dは、交差点でもそれこそ手首のひと振りでクイッと曲がり切ってしまう。BMWがアクティブステアリングに手を染めてからすでに10年以上が経過して、かつてのような中立付近の神経質さはなくなった。しかし、たとえば減速しながらカーブを曲がっていくときなど、慣れないと後半で思った以上に曲がりこんでしまう……というクセはわずかに残る。

まあ、そう細かいことを気にしない一般ドライバーは、操舵量そのものの減少や小回り性などに、些細な味わいより大きなメリットを享受するはずだが、私のような古いタイプのクルマオタクだと“なんでBMWがこういうことをするかなあ”というモヤモヤ感が完全に消えることはない。

現行7シリーズで大胆に踏み込んだ自動運転の端緒「ドライビングアシスト・プラス」は、日本仕様の新型5シリーズでも全車標準である。前記のアクティブステアリングもそうだが、BMWはもはや古いマニアの戯言にかまう気はないのだろう。

今回は横浜周辺の市街地と都市高速の試乗にかぎられたが、センターラインのない細い路地でも、周囲のクルマや車線を敏感に検知しているようで、路肩に寄せすぎるとブルブルというステアリング震動で警告する。

高速に入ってアダプティブクルーズコントロール(ACC)を作動させると、追尾性能も見事。またレーンキープ力は現在の同種システムの中でもかなり強力な部類で、車線検知能力も非常に高く、1~2時間の試乗では車線を見失うケースはほとんどなかった。

これまで以上に売れそうな気がする

ACCを作動させた高速巡航でも、現時点ではもちろん手ばなし運転を想定しない。しかし、新型5シリーズは仮に手ばなし運転をしても“ステアリングを握ってください”と警告しつつも、40~45秒までは律儀に自動運転を続行する。日本車ではありえない粘りゴシである。

メルセデスEクラスがいち早く市場投入した自動レーンチェンジ機能は、新型5シリーズでもすでに実用化されたものの、今回の日本仕様ではひとまず省かれている。それは残念な気もするが、少なくとも今回のように混雑した昼間の都市部を制限速度内で走るかぎり、自動レーンチェンジ機能の有無は、実用上さしたる差を感じなかった。

ACC巡航状態でウインカーを操作すると、5シリーズはまるで“ヒモをほどくように”ハラリとレーンキープ機能が自動解除となる。四輪操舵付きのアクティブステアリングは前記のようにクイックなので、“車線変更しようかな”と意識しただけの微妙な操舵でも、クルマはすみやかに意識した方向に流れていく。そしてレーンチェンジが完了して新しい車線を検知すると、まるでレールにハマるようにレーンキープ機能が復帰するのだ。

メルセデスの自動レーンチェンジ機能も今のところは手ばなし運転を想定していないし、いずれにせよ、クルマまかせのレーンチェンジはゆっくりすぎて、後続車がいるとなかなか踏み切れない。よって、昼間の都市高速では、結局は自力でレーンチェンジしたほうが何倍も早い。

というわけで、さすがはセグメント王者の5シリーズだけに、その商品性にツッコミどころがほとんどない。まあ、個人的にはより古典的な乗り味や接地感があり、タイトな車両感覚が健在のEクラスにより強いシンパシーを感じなくもないが、少なくとも今回の523dについては、デザインの押し出しや内外装の質感、そして装備充実度を含めて、商品力でEクラスを上回る部分が多い。Eクラス比で5シリーズの不安点をあえてあげるとすれば、リセールバリューくらいだろうか。新型5シリーズは日本でもこれまで以上に売れそうな気がする。

スペック

【 BMW 523d ラグジュアリー 】
全長×全幅×全高=4945mm×1870mm×1480mm
ホイールベース=2975mm
車両重量=1700kg
駆動方式=FR
エンジン=2.0L直列4気筒DOHC直噴ディーゼルターボ
最高出力=140kW(190ps)/4000rpm
最大トルク=400Nm(40.8kg-m)/1750-2500rpm
トランスミッション=8速AT
使用燃料=軽油
JC08モード燃費=21.5km/L
サスペンション=前:ダブルウィッシュボーン式、後:マルチリンク式
タイヤサイズ=245/45R18
価格=768万円


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