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3社共通の背高&後席スライドドア車トール・タンク・ルーミーの完成度

2016-12-8 11:15| post: biteme| view: 928| コメント: 0|著者: 文:塩見 智/写真:望月 浩彦

摘要: 3社がOEMする後席スライドドア・ハイトワゴン 11月9日、ダイハツ トール、トヨタ ルーミー/タンク、スバル ジャスティというモデルが3社から同時に発売された。これらはすべてダイハツが企画・開発・生産を担ったモ ...

3社共通の背高&後席スライドドア車トール・タンク・ルーミーの完成度

3社がOEMする後席スライドドア・ハイトワゴン

11月9日、ダイハツ トール、トヨタ ルーミー/タンク、スバル ジャスティというモデルが3社から同時に発売された。これらはすべてダイハツが企画・開発・生産を担ったモデルで、古い言い方をすれば兄弟車。最近の言い方でいえば、ダイハツがトヨタ、スバルのためにOEM生産しているということになる。ダイハツとトヨタのOEMというと、真っ先にコンパクトカーのパッソ/ブーンを思い出すが、これら4モデルはパッソ/ブーンと同じプラットフォームを使って開発されたハイトワゴンだ。

4モデルと書いたが、メーカーをまたいだモデル構成はなかなか複雑だ。まずダイハツ トールにはトールとトール カスタムがある。例によってカスタムはクロームパーツを多用したフロントマスクになっている。多くの軽自動車と同じ手法だ。トヨタにはルーミーとタンクがあり、それぞれにカスタムが設定されるため、トヨタだけで4つの顔つきが存在する。タンク カスタムはそれほどでもないが、ルーミー カスタムはクローム多めの顔つき。ルーミーがトヨタ店とカローラ店で、タンクがトヨペット店とネッツ店で売られる。

今回の試乗会はダイハツ、トヨタ合同で開催され、なぜかスバルは参加していなかったので実車は確認していないが、画像で見る限り、ジャスティは標準モデルがルーミーと、カスタムがタンク カスタムと同じ顔つきのようだ。リアスタイルは全モデルほぼ同じだ。

デザインはタントのコンパクトカー版

多くのバリエーションの中から2モデルに試乗した。まずは「トール G“SAII”」。グレード名の「SAII」とは衝突回避支援システムのスマートアシストIIのこと。衝突軽減ブレーキや誤発進抑制制御、車線逸脱警報などが備わる。先般ダイハツはステレオカメラを用いたスマートアシストIII(スリー)を発表し、軽自動車のタントに設定したが、トールたちには単眼カメラとレーザーを用いたひとつ前の世代のスマートアシストIIが採用された。IIIはIIに対して性能が向上しているため、いずれはトールなどもIIIに切り替わるだろう。それを待って……という人もいるだろうが、IIとIIIでは使う装置が異なり、内外装の形状変更を伴うので、切り替えはすぐではなく1、2年後のマイチェンのタイミングではないだろうか。あくまで予想だが。

トール G“SAII”をだだっ広い駐車場に置いて眺める。ボディカラーはバケツのような青のファインブルーマイカメタリック。コミュニケーションカラー(カタログなどで使われる色)だけあって似合っている。スタイリングはとにかく四角い。できるだけ全長、全幅、全高を抑えて最大限室内を広くしようとすると、これしかないというカタチだ。タントの登録車版という感じでもある。

工夫といえば、ピラーをすべてブラックとするフローティングルーフという手法を用いている。これはキャビンの長さを強調しているのだとか。短い全長に対し全高が高く、ずんぐりむっくりに見え、おまけに色がこれだとドラえもんみたいだが、そうしたデフォルメ感を少しでも解消しようということだろう。

ソリオよりも広く長いサイズ感

運転席に乗り込むと、すぐに運転席と助手席の間隔が広いことに気づき、軽自動車との決定的な違いを感じた。実際、タントと比べ、室内長と室内高はほぼ一緒(10~20mmの違い)だが、室内幅はトールが130mm広い。タントでは前席をベンチシートにすることでシートの左右幅を稼いでいるが、トールは独立した前席でも十分な幅を確保でき、その上で前後ウォークスルー用の間隔も確保している。

最大のライバルとなるであろうスズキ ソリオとサイズを比較すると、外寸はトールのほうが全幅が45mm広いことを除けばほぼ同じだ。室内は長さと幅でトールがそれぞれ65mm、60mm上回り、高さはソリオが5mm上回る。ざっくり言うと、だいたい同じだが、全幅が少し広い分、室内幅もトールが少し広いということになる。

前席に座っても後席に座っても広々としている。セダンやハッチバックに比べ、頭上に余裕があるので、同じような全長、全幅のクルマよりも確実に広い。後席はリクライニングできるほか、240mmスライドさせることができるので、ラゲッジスペースと後席の足元のスペースを必要に応じて(左右独立して)やりくりできる。後席を一番前にしても膝前にはまだ余裕があった。

シートアレンジもそこそこ多彩。ほぼフルフラット(リアシートバックは完全にはフラットにはならない)になるほか、後席の座面をダイブインさせた後にシートバックを前へ倒すと、荷室長1500mmを超えるフラットな荷室が出現する。このほか、軽自動車づくりで得たノウハウが注入されているのだろう、あらゆるところに小物入れがある。

ユーザーの感覚に合わせたセッティング

トールたち4兄弟には、1リッター直3自然吸気と1リッター直3ターボの2種類のエンジンが設定される。トランスミッションはいずれもCVT。はじめに乗った「トールG“SAII”」は自然吸気。まずもってアクセルをひと踏みすると、軽自動車特有のビーンに近いブーンという音がした。3気筒の音だ。全開加速をした時に室内に侵入するエンジン音が軽自動車よりも小さいのは登録車の面目躍如といったところ。スペースに余裕があるので遮音材を使えるのだろう。

「アクセルペダルを少し踏んだだけで大きくスロットルが開く設定にして、多くの人が『おっ、いい加速をするな』と感じるようにしています」とはダイハツのエンジン担当者の弁。実際、感覚としては3割程度踏んだつもりが7割程度の加速をするイメージだ。7割程度踏むとほぼ全開と変わらない加速をするそうだ。なぜこのような不自然な設定にするかといえば、このクラスのクルマに乗る多くの人が、アクセルを全開にしないまま「パワーがない」と不満を抱くからだ。スイッチをオン/オフするように、アクセルをちょこんと踏んだだけでグイッと加速してほしい人が多く、そうした“ユーザーの感覚”に合わせているわけだ。そういうものとして走らせれば、なるほどゴー&ストップを繰り返す街中では不満のない動力性能を味わわせてくれる。決して走らせて楽しいわけではないが、十分だ。

軽自動車に対して明確なアドバンテージがある

ターボエンジンを積んだ「ルーミー カスタムG-T」に乗り換える。同様にまずはアクセルをひと踏み。明らかにトルクが厚く、エンジン音が高まる前に十分な加速が得られる。停止からの発進よりも、いったん落としたスピードを回復する時に力強く、自然吸気との大きな差を感じる。トルクがあるので毎度高回転を使う必要がないからか、乗員に届くエンジン音も全域で控えめだ。

試乗後に「1リッター直3ターボエンジンはスズキ バレーノやアウディ A1にも載っていて、それらはルーミーよりも若干スペック、特に最大トルクの値が高いですね」と尋ねると、さっきと同じエンジン担当者が「あちらはハイオクですから」と即答。確かにコストにシビアな層が求めるこうしたクルマの場合、ハイオク指定は実際のコスト差はともかく心理面で壁になるはずだ。バレーノやA1はエンジンに大きな負荷をかける欧州市場がメインで、こちらは中低速走行が多い国内専用だからできることでもある。

乗り心地というのは求めればキリがないが、価格に見合ったものは備わっているといえる。トール、ルーミーの安いグレードと軽自動車の高いグレードは価格的に重なるが、軽自動車に対して縦横どの方向の動きもマイルドで、快適性においては明確なアドバンテージがある。ターボのルーミー カスタムは自然吸気のトールに対し1インチ大きい15インチタイヤ&ホイールが装着され、リアスタビライザーが備わっているが、ハンドリングのみならず快適性の面でもターボのほうが好印象だった。予算が許すならターボ車をオススメする。

次世代の実質的な軽自動車になるのかも

昨年4月に軽自動車税が値上げされ、軽自動車の売れ行きがガクンと落ち込んだのは記憶に新しい。だが、軽自動車と登録車の税額には依然として大きな開きがある。一部の軽自動車は登録車よりも高価なのに優遇されるのは不公平とする声もある。方向としてはいずれ軽自動車の優遇はなくなるか、かなり小さくなるだろう。トール、ルーミー、タンク、ジャスティは、こうした時代の流れを見越したモデルなのだろう。

スズキもソリオをはじめ、バレーノ、イグニスとここのところ、リッターカーを充実させてきた。この先も軽自動車規格がなくなることはないだろうが、軽自動車商売に頼り過ぎるのは危険というメーカー各社の判断が垣間見える。あるいは、このあたりが次世代の(実質的な)軽自動車という位置づけになるのかもしれない。

サブコンパクトと呼ばれるこのカテゴリーは世界的にはハッチバックが圧倒的に主流だが、軽自動車同様、リッターカーでも背高&後席スライドドア・ワゴンのラインナップが充実するあたり、日本人は本当にミニバンが好きなのだろう。

スペック例

【ダイハツ トールG“SA II”】
全長×全幅×全高=3700mm×1670mm×1735mm
ホイールベース=2490mm
駆動方式=FF
車両重量=1070kg
エンジン=1.0L直列3気筒DOHC
最高出力=51kW(69ps)/6000rpm
最大トルク=92Nm(9.4kg-m)/4400rpm
トランスミッション=CVT
サスペンション=前:マクファーソンストラット式
        後:トーションビーム式
タイヤサイズ=165/65R14
JC08モード燃費=24.6km/L
使用燃料=レギュラーガソリン
車両本体価格=168万4800円

【ダイハツ トール カスタムGターボ“SA II”】
全長×全幅×全高=3725mm×1670mm×1735mm
ホイールベース=2490mm
駆動方式=FF
車両重量=1100kg
エンジン=1.0L直列3気筒DOHCターボ
最高出力=72kW(98ps)/6000rpm
最大トルク=140Nm(14.3kg-m)/2400-4000rpm
トランスミッション=CVT
サスペンション=前:マクファーソンストラット式
        後:トーションビーム式
タイヤサイズ=175/55R15
JC08モード燃費=21.8km/L
使用燃料=レギュラーガソリン
車両本体価格=196万5600円


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