パスワード再発行
 立即注册
検索

アテンザ ディーゼル改良モデルに試乗。好印象から一転、課題も見えた

2016-10-3 10:10| post: biteme| view: 968| コメント: 0|著者: 文:河村 康彦/写真:篠原 晃一

摘要: 販売台数減の最大の理由は? 販売の勢い急減速! 何だか、まるで鬼の首でもとった(?)かのように、いくつかのニュース・メディアなどにそんな見出しが躍るのが、昨今の日本市場でのマツダの状況。確かに、数字と ...

アテンザ ディーゼル改良モデルに試乗。好印象から一転、課題も見えた

販売台数減の最大の理由は?

販売の勢い急減速! 何だか、まるで鬼の首でもとった(?)かのように、いくつかのニュース・メディアなどにそんな見出しが躍るのが、昨今の日本市場でのマツダの状況。確かに、数字としては昨年10月以降、前年同月比でマイナスの販売台数が続いている。そうしたデータを基にしての、「ブランド価値を維持するために、値引きを抑えた結果の競争力低下」といった見方にも、なるほど一理はあるように思う。

けれども今、マツダがこうした状況に置かれた最大の理由。それは、主力各モデルがそれぞれの“モデルライフの狭間”にあるからこそだと、そう考える方が自然ではないだろうか。そもそも当のマツダにとって、モデルチェンジのタイミング次第で販売の勢いにある程度の波が生じるのは、遥か以前からの想定内であったはず。

振り返れば、例の”ディーゼルスキャンダル”の後に、「販売台数大幅低下!」と大々的に報じられたVWの場合も、そうなった真の理由は、むしろ事件発覚のタイミングが、たまたま主力モデルの新規導入時期の狭間と重なった事の方が大きいと考えられる。

ということで、このところのマツダから届くニュースはと言うと、「既存モデルの商品力をさらに引き上げるために、さらなるリファインを加えました」といったニュースがメインである。販売の勢いに陰りが見え始めると、そこにテコ入れするための原資も乏しくなるため、むしろ放置状況となった末に人知れずラインナップ上からフェードアウト……、という情けないモデルも少なくない中、機を見て積極的にリファインを加えて行くというこのところのマツダのスタンスに、「ますますマツダ車が好きになった!」という人も、きっと少なくないはずだ。

マイナーチェンジという言葉は使わない

ここで報告するのは、弟分のアクセラに続いて行われた、アテンザの商品改良モデルの印象。ちなみにマツダでは、商品性向上に有用とされた技術やアイテムについては、それを既存のモデルにも適宜入れ込んでいくという考え方から、「今後はマイナーチェンジという言葉は使わない」としている。

かくして、登場から4年というタイミングでアテンザに投入されたのは、「フラッグシップ・モデルとして上質感に拘ったデザインや技術」と称される様々なメニュー。具体的には、新しい素材を用いたシートの設定や、ダッシュボード/センターコンソール等の加飾変更、新デザイン・ステアリングホイールの採用や新ボディカラーの設定。

さらに、操縦安定性向上のためのエンジン制御「G-ベクタリング・コントロール」やディーゼル・エンジンの静粛性向上技術、新たに歩行者検知も可能とした自動ブレーキシステムの採用など。すなわち、先に行われたアクセラのリファインで注目を浴びた項目の多くが、こちらアテンザでも反復されることになっている。

早速そんな”新型”のアテンザに目をやると……、セダンにしてもステーションワゴンにしても、「えっ? どこが変わったの??」と、おそらく多くの人がそんな疑問符を抱くはず。それもそのはずで、実はエクステリア・デザインの変更は報じられていない。

外観上での唯一と言えるトピックは、「マシーングレープレミアムメタリック」なる名称が与えられた、新ボディカラーの設定だ。やはりアクセラに続いて用意をされたその塗装は、「反射層に高輝度のアルミフレークを規則正しく、かつ平滑に並べることで、鉄の塊から切り出したようなリアルな金属質感を狙った」と説明されるもの。

確かに、スタジオ内で計算され尽くしたLED照明が当てられた、陰影の深さが印象的なセダンの姿は、大いに魅力的と映ったもの。ただし、試乗会場に用意されたのはその1台のみ。外光の下で目にすることは出来なかったため、果たしてそれが既存のグレーとどのように異なる雰囲気を放つのかは、残念ながら未知数だ。

従来型を上回る上質さを実感

今回テストドライブを行ったのはセダンがAWD、ステーションワゴンがFWDで、共にディーゼル最上級の「XD Lパッケージ」6速AT仕様。今回のリファインではこのグレードにのみ、「丹念な作り込みと高品質な素材」というフレーズと共に、インテリアに幾ばくかの手が加えられている。

ルーフとピラーライニングはブラック化され、シート素材にはナッパレザーを新採用。その他、各部のデコレーションパネルやグローブボックスノブなどにもカラーコーディネートを意識した専用加飾が施されたことで、確かに多少ながらも従来型を上回る、上質さを実感することが出来た。

ロードノイズで好印象は帳消しに

セダン同グレードの従来型モデルとの比較チェックで、まずエンジン始動の時点から感じられたのは、車外も車内も、アイドリング音がより小さく、音質もマイルドになっているという明確なる事実だった。

この段階では、ピストンとコンロッドの振動を減衰させる「ナチュラル・サウンド・スムーザー」や、燃料噴射の綿密な制御でノック音を低減させる「ナチュラル・サウンド・周波数コントロール」など、アクセラで先行採用の技術に加え、フロントドアガラスの板厚を上げたことなどがてきめんに効いている印象だ。

静粛性が大幅に向上したという印象は、試乗会場から表の国道へと続く数百メートルの区間を、20~30km/h程度の速度で進む間も変わることが無かった。ところが、表通りへと合流して速度が高まるにつれ、残念ながらそうした好印象は薄れてしまうことに。速度と共にロードノイズが急激に高まることで、「従来型よりも静か」という印象はたちまち帳消しになってしまったのだ。

実は、先にリファインを受けたアクセラの場合にも、同クラスの競合他モデルに対するロードノイズの過大さが気になったもの。まずはこの部分を何とかすることが、現行マツダ車全般の走りの質感向上のための、大きなポイントであるのかも知れない。

動力性能の逞しさには改めて感心

一方で、これまでも定評があったその動力性能の逞しさには、改めて感心をさせられた。特に、前述のように駆動方式の違いからセダンよりも50kg軽いステーションワゴンでは、スタート時のスムーズで強力な蹴り出し感から連続する圧倒的な速さと、新採用技術のG-ベクタリング・コントロールも黒子的に働いているであろう自然で軽快なハンドリング感覚に、改めて「日本が誇る、屈指の快速ワゴン」であることを認識させられることになったものだ。

いわゆるマイナーチェンジのタイミングに捕らわれることなく、新たな技術をためらわず採用することで、昨今のマツダ車のアップデートはライバル各車と比べても、確かにスピーディに行われている印象は受ける。一方で、そんなリファインを受けるベース車両のモデルライフが徐々に後半戦に差し掛かっていることで、新たに手が加えられた際の”伸びしろ”が、少しずつ小さくなりつつあることを実感させられるのもまた事実だ。

車両セグメントの枠を超え、生産工程までを含めたすべてを同様のタイミングで一気に変革させる「一括企画」を特徴とするマツダ方式の場合、時間の経過と共にラインナップ中の複数のモデルが、一斉に陳腐化してしまうというリスクもあるのかも知れない。が、こうした手法を採るからには、おそらくそれも織り込み済みの事柄であるはず。リファインの度に良くなっていくモデルの実力を肌で感じながら、実は次回の「一括企画」が楽しみになっている自分が居たりもするのである。

スペック例

【 アテンザ セダン XD L パッケージ(4WD) 】
全長×全幅×全高=4865mm×1840mm×1450mm
ホイールベース=2830mm
駆動方式=4WD
エンジン=2.2L 直列4気筒DOHCディーゼル 直噴ターボ
最高出力=129kW(175ps)/4500rpm
最大トルク=420Nm(42.8kg-m)/2000rpm
トランスミッション=6速AT
燃費=18.2km/L
使用燃料=軽油
サスペンション=前:マクファーソンストラット式、後:マルチリンク式
タイヤサイズ=225/45R19
車両本体価格=400万1400円
発売日=2016年8月25日

【 アテンザ ワゴン XD L パッケージ(FF) 】
全長×全幅×全高=4805mm×1840mm×1480mm
ホイールベース=2750mm
駆動方式=FF
車両本体価格=377万4600円
発売日=2016年8月25日
※他はアテンザ セダン XD L パッケージと共通


さようなら

なるほど

共感した

ありがとう

相关分类

Archiver|携带版|BiteMe バイトミー

GMT+9, 2025-6-25 16:49 , Processed in 0.232039 second(s), 17 queries .

Powered by Discuz! X3.5

© 2001-2025 BiteMe.jp .

返回顶部