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シトロエン新型C3に海外試乗。生活を楽しくしてくれるツール

2016-11-8 18:40| post: biteme| view: 839| コメント: 0|著者: 文:岡崎 五朗/写真:プジョー・シトロエン・ジャポン

摘要: ともに過ごすシーンが次々と浮かぶ デザインの力、かくも偉大なり。新型シトロエンC3をみてそう思った。スリーサイズは全長3996mm、全幅1749mm、全高1474mm。ボディタイプは5ドアハッチバック。VWポロを中心に、ルノ ...

シトロエン新型C3に海外試乗。生活を楽しくしてくれるツール

ともに過ごすシーンが次々と浮かぶ

デザインの力、かくも偉大なり。新型シトロエンC3をみてそう思った。スリーサイズは全長3996mm、全幅1749mm、全高1474mm。ボディタイプは5ドアハッチバック。VWポロを中心に、ルノー・ルーテシア、プジョー208といった実力派が激しい戦いを繰り広げている欧州Bセグメントのど真ん中を狙ったクルマだ。日本車ではヴィッツやフィットが同グループに属している。無塗装ブラック樹脂のボディパーツなど、SUVを意識したと思わせる部分はあるけれど、全高がとくに高いわけではなく、パッケージングとしてはごくごく常識的なアプローチ。コンセプト自体にひねりはない。

けれど、バルセロナで対面した新型C3は、明らかに他のクルマと違っていた。買い物に行ってお気に入りの服を見つけると、こんな服を着て出かけたら楽しいだろうな、気分が上がるだろうなと感じるが、それにすごく近い感覚だったような気がする。つまり、クルマを見たときに誰もが感じる「カッコいいな」「速そうだな」「室内が広そうだな」「運転しやすそうだな」などといったクルマそのものへの感想を飛び越え、新型C3に乗っている“自分”と、その先に広がっている“ライフスタイル”が次々と浮かんできたのだ。こんなクルマは最近は珍しい。しかしこれこそ、新生シトロエンが目指すものである。

健康的なフォルムに個性を散りばめたデザイン

シトロエンからDSを切り離すことによって、プジョー、シトロエン、DSという3つのブランドを擁することになったPSAグループ。それぞれの役割は明確で、プジョーは「フォルクスワーゲンと正面から対抗するメインストリーム」、DSは「パリをイメージしたプレミアムブランド」、シトロエンは「個性的な実用車を訴求するモダンなブランド」と位置づけられている。

シトロエンの最量販モデルであるC3のコンセプトはまさに「個性的な実用車」。ひとあし先に本国デビューし、日本でも限定発売されたC4カクタスの流れを引き継いでいる。そこに込められた狙いとは、実用性を追いかければ個性が薄れ、個性を追いかければ実用性がスポイルされるという常識を高いデザイン力によって覆すこと。さて写真を見て皆さんはどんな感想を持たれただろうか。

超薄型ヘッドライトと一体化したダブルシェブロングリル、ドアの凹み防止とともにお洒落なアクセントとしても機能するサイドのエアバンプ、無塗装フェンダー、2トーンカラーなど、アイキャッチはたくさんある。しかし、それらが悪目立ちしていないのは、デザインの基本であるフォルムがとても健康的だからだろう。先代より高く水平になったボンネットフードとAピラーの傾きは実にいいバランスだし、ルーフとCピラーの視覚的重量を後輪がしっかり受け止めているのもいい。なにより、640mmというこのクラス最大のタイヤ外径が、ドッシリと落ち着いた印象を生みだしているのが効いている。

C4カクタスで話題になったエアバンプ、僕は嫌いじゃないけれど、ちょっと抵抗があるなと思う人もいるはず。おそらく本国でもそんな意見があったのだろう。C3では最上級グレードのみに与えられ、他のグレードはシンプルなデザインになる。このあたりは最量販車種としての分別を守ったと言えそうだ。日本にも両方の仕様が欲しいところだ。

色選びだけで最高に楽しく悩めそう

素晴らしいデザインをさらに引き立てているのが素敵なボディカラーだ。本国では9色のボディカラー×4色のルーフカラー(赤、黒、白、ボディ同色)の合計36バリエーションを自由に選べる。もっとも目を引くのは白のボディと赤ルーフの組み合わせで、楽しげなカーライフをストレートにイメージさせる。同じ白でもブラックのルーフを合わせればスポーティー&シックなイメージが強くなるし、ブルーやシルバーもコーディネート次第でいろいろなニュアンスに仕上がる。これはもう色選びだけで最高に楽しく悩めそうだ。

そんななか、シトロエンのデザイン部門でカラー&トリムデザインのプロジェクトマネージャーをしている日本人女性、Chie Yanagisawaさんにパーソナルチョイスを聞いてみたところ、「私なら淡いグリーンとホワイトルーフを選びます」との答えが返ってきた。うんうん、たしかに。可愛らしすぎず、派手すぎず、でも周囲に埋もれることなく、優しげで知的な印象をもつこのカラーは最高にお洒落だった。男性ならブラックルーフとの組み合わせを選ぶのもよさそうだ。

デザインセンスに自然と頬が緩んでくる

外観がこれだけ素敵だと、当然インテリアに対する要求度も高くなるわけだが、C3のインテリアはそんな期待に見事に応えている。まず目につくのが、ダッシュボードを囲むトリムや、ステアリング、エアコンの吹き出し口などにリフレインされている角を丸めた長方形だ。このモチーフはエアバンプやフロントエアインテーク、リアコンビランプといったエクステリアパーツとも共通していて、ある意味C3のトレードマークになっている。たったこれだけのことなのだけど、自然と頬が緩んでくる。

造形は基本的に水平基調であり、横方向への拡がりを強調。とはいえ、中央部の液晶モニターを除けばシャープなエッジはなく、全体を「柔らかな水平基調」で統一しているのが特徴だ。乱雑さを完全に排除したシンプルな構成でありながら、殺風景とは対照的な暖かみや豊かさを感じさせるのは、細部の形状や色、素材へのこだわりと、それらを慎重に組み合わせていったデザイナーの卓越したセンスの為せる技だろう。きめ細かくコントロールされた各パーツの色味、量、素材、光沢度などは、家具や旅など、クルマ以外の世界観からインスピレーションを得たものだそうだ。

そのうえで、シンプルなものから一部にレザーを使ったものまで、インテリアには4種類のバリエーションが用意される。日本仕様がどうなるかは未定だが、どれも捨てがたい魅力があったと報告しておこう。ちなみに、液晶スクリーンのライン色もステッチと同色にカスタマイズできるなど、カラーコーディネートへのこだわりがハンパじゃない。実用性に関しても抜かりはない。C4カクタスには一歩及ばないもののシートの座り心地は上々だし、後席も広々している。右ハンドル車がどうなるかはちょっと心配だが、少なくとも左ハンドル車のグローブボックスは驚くほど大きく、ラゲッジ容量も300Lに達する。Bセグメントのクルマとしては文句なしのスペースユーティリティの持ち主である。

体育会系のスポーツとは一線を画すドライブフィール

自然吸気の1.2L 3気筒にMTを組み合わせたモデルにも試乗したが、メインで紹介したいのは日本導入が予定される1.2L 直3ターボ(110ps)とトルコン式6速ATの組み合わせ。プジョー208やDS3に搭載され好評のパワートレーンと軽く仕上げたボディは、C3にも十分な動力性能とファン・トゥ・ドライブを与えている。

スポーティーかと問われれば、決してそんなことはないのだが、低回転域から沸きあがる頼もしいトルクと優れた静粛性が持ち味のこのエンジンは、普段走りから高速道路、ワインディングロードにいたるあらゆる場面で扱いやすさと気持ちのいい走りを約束してくれる。常用域では下手な4気筒を凌ぐスムースさと静かさを示す反面、回していけば3気筒らしい軽快なビート感を伝えてくるあたりも僕が気に入ったところだ。

6速ATはロックアップ領域が広いため、ズルズルのCVTから乗り換えると最初は違和感を覚えるかもしれないが、慣れてくれば、前輪に伝わる駆動力を右足の動きで自由自在にコントロールする気持ちよさに気付くはずだ。

足回りは208よりソフト方向の味付け。ステアリング操作に対するクルマの動きも穏やかだ。スポーティーというキーワードをさほど意識していないのは明らかである。その分、乗り心地にはストローク感があるし、深めのロールを感じながらコーナーを回っていくのもシトロエンらしい。クイックなハンドリングとか、ロールを許さない足とか、そういう体育会系のスポーツとは一線を画すドライブフィールは、きっと多くの人から歓迎されるだろう。

お洒落で着心地のいいカジュアル・ファッション

レーン・デパーチャー・ウォーニング(車線逸脱警報)や、ブラインドスポット・モニターといった安全装備の他、「コネクテッドカム」と呼ばれる楽しい機能を備えているのもニュースだ。

核となるのはルームミラーに組み込まれたGPS&16GBメモリ付きの200万画素フルHDカメラ。120度のワイドアングルなので、非常時にはドライブレコーダーとして機能するが、それにとどまらず、ミラー部のボタンを押すだけで写真やムービーを撮影できる。撮った写真やムービーはWi-Fi経由でスマホにダウンロードもできるし、設定次第ではSNSに直接投稿することも可能。

これだけだとあまりピンとこないかもしれないが、僕は実際に撮影してみて評価がガラリと変わった。スマホに転送された写真と動画を見たところ、画質が驚くほどきれいだったのだ。しかも、逆光や夕暮れといった条件の悪い状況でも鮮明なシーンを見事に切り取ってみせる。運転しながらのデジカメやスマホでの撮影は安全上NGだが、コネクテッドカムなら運転しながらでもワンタッチで撮影できる。きれいな景色に出会ったときや、珍しいクルマを見かけたとき、はたまたドライブ時のメモ代わりに気軽に位置情報入りのきれいな写真や動画を撮影できるとなれば、スマホにはない能力を備えた楽しくて便利なアイテムとして活躍してくれるだろう。

燃費や価格、室内スペースといったカタログスペックだけのクルマ選びには興味がない。かといって、驚くような性能や豪華さを求めているわけでもない。クルマというハードウェアそのものが目的なのではなく、自分を表現する手段として、あるいは生活を楽しくしてくれるツールとしてのクルマに興味がある。そんな人にピタリとハマるのが新型C3だ。週末に着るちょっと個性的でお洒落で着心地のいいカジュアル・ファッションのようなこのクルマ、日本導入は来春を予定している。貴方ならどんな色を選びますか?

スペック

【 C3 1.2L PureTech 】
全長×全幅×全高=3996mm×1749mm×1474mm
ホイールベース=2540mm
駆動方式=FF
車両重量=1050kg
エンジン=1.2リッター直列3気筒DOHC・直噴ガソリンターボ
最高出力=81kW(110ps)/5500rpm
最大トルク=205Nm/1500rpm
トランスミッション=6速AT
使用燃料=プレミアムガソリン
欧州複合モード燃費=4.5L/100km

※いずれも欧州仕様の値


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