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新型エスティマ/エスティマハイブリッド試乗、鮮明になった魅力と弱点

2016-7-25 12:20| post: biteme| view: 636| コメント: 0|著者: 文:岡崎 五朗/写真:篠原 晃一

摘要: 驚異の粘り腰はどこから来るのか? 現行エスティマが発売されたのは2006年。「十年一昔」とはよく言ったもので、当時iPhone(初代が2007年登場)はまだこの世に存在しなかった。時の流れの速さにはただただ驚くばか ...

新型エスティマ/エスティマハイブリッド試乗、鮮明になった魅力と弱点

驚異の粘り腰はどこから来るのか?

現行エスティマが発売されたのは2006年。「十年一昔」とはよく言ったもので、当時iPhone(初代が2007年登場)はまだこの世に存在しなかった。時の流れの速さにはただただ驚くばかりだが、そんななかでのマイナーチェンジ。フルモデルチェンジではなく、マイナーチェンジである。

今回フルモデルチェンジの噂もあったが、トヨタはあえてマイナーチェンジを実施してきた。なぜこれほど引っ張るのか。理由はいくつかあるが、最大の理由はエスティマが根強い人気を保っているからだろう。デビュー直後の2006年は10万台近くを販売。5年目の2010年でも5万台を超え、その後もほぼ月3000台ペースで売ってきた。2015年はさすがに月2000台を割り込む水準に落ち込んでいたものの、通常のクルマが6年程度でフルモデルチェンジして販売水準を維持していることを考えればかなりの粘り腰である。

その粘り腰はどこから来るのか? 第一要因はデザインだとトヨタは分析しているし、僕もその通りだと思う。同門のアルファード/ヴェルファイアと比べると、エスティマのデザインはとても端正だ。

弁当箱のような四角いボディに巨大なグリルを付け、押し出し感を強調するアルファード/ヴェルファイア。あれはあれで好きな人も多いし、そのことは好調な販売台数が証明しているが、どうにもあの厳つさには馴染めないと感じる人がいるのも僕にはよく理解できる。

国産ミニバンでオンリーワンな存在

もう一台のライバルであるホンダ・オデッセイ(2013年発売)は超低床パッケージが売り。たしかに乗降性は素晴らしいし、低重心からくるコーナーでの安定感にも説得力がある。とはいえ「床なんてそんなに低くなくてもいい」「そんなに飛ばさないからコーナーでの安定感はそこそこでOK」と考える人も少なくないのだろう。

今年初めにハイブリッドを追加して息を吹き返したものの、2015年の販売台数ではエスティマに及ばなかった。売れているオデッセイの90%以上がスポーティーグレードの「アブソルート」であることを見ても、ホンダ渾身の超低床パッケージが多くの人、とくに女性層にアピールしているようには見えない。

厳つくなくてもいい、スポーティーでなくてもいい、でもお洒落なミニバンに乗りたい、ノア/ヴォクシー、セレナ、ステップワゴンでは質感がいまいちなんだよなぁ……そんなふうに考える人にとって、エスティマは少なくとも国産車ではオンリーワンの存在であり、それがデビューから時間が経っても根強い人気を誇る理由だ。

ちょっと驚く“未来感”

そうはいっても、クルマは工業製品だから放っておけば色褪せていくのは避けられない。そこで今回のマイナーチェンジが実施されたわけだが、2008年と2012年の2度のマイナーチェンジと比べると、今回はビッグマイナーチェンジと呼んでもいいほどの大きな変化だ。

なかでも目を惹くのが一新されたフロント周りのデザイン。ハイビームとロービームをひとつの光源でまかなうBi-Beam(バイビーム)LEDヘッドランプは従来より細くシャープになり、サイドにはデイライト機能付きLEDアクセサリーランプを配置した。大型化されたグリル開口部のデザインを含め、モダンさと上質感を増してきた印象だ。10年も前に出たクルマなのに「未来的」という言葉が頭に浮かんできたのはちょっと驚きだった。

サイドビューに変化はない。エスティマの持ち味である流線型のフォルムと、美しい形状のフローティングルーフはいまでも十分に魅力的だ。大きなニュースとして、今回から2トーンカラーが採用されたが、僕だったら2トーンは選ばない。2トーンを選ぶとルーフは自動的にブラックになり、例のフローティングルーフが目立たなくなってしまうからだ。

同様に、ブラックや紺などを選んでもルーフの美しさがわかりにくくなる。定番のホワイトを含め、エスティマをいちばん魅力的に見せるのは明るめのボディカラーだと思う。ただし、ルーフ形状にそこまで魅力を感じていない人にとっては、赤×黒、ブラウン×黒などはとても魅力的な選択肢になりそうだ。

リア周りはコンビネーションランプがクリアレンズから赤ベースのレンズに変わったのみで、大きな変更はない。人によって好みはそれぞれだろうが、僕はエスティマにはレッドテールのほうが似合うと思うので、今回の変更は歓迎である。

内装も大胆かつ丁寧にアップデート

意外だったのはインテリアが結構大幅に変わっていたことだ。とくにいちばんの大物部品であるダッシュボードは変更するとコストが高く付くため、マイナーチェンジでは手をつけないケースが多いのだが、外観の大変更に歩調を合わせるように大胆にメスを入れてきた。

よくよく眺めるとそのまま使っている部品もあるし、おそらく基本骨格は同じものを使っているのだろうが、見た感じは一新されたという表現を使えるほど。アッパーグローブボックス周りの形状は完全に新しくなっているし、エアコンパネルやステアリングホイールも新デザインだ。

その他、アクセントステッチ付きの合皮を貼りつけて質感を高めたり、9インチ型ナビの設置を可能にしたりと、大物パーツから細部に至るまで、大胆かつ丁寧なアップデートをしている。

なかでもいいなと思ったのが「アエラス・スマート」というグレードに設定されたホワイト内装だ。これを選ぶとダッシュボードの一部もホワイトになる。しかも色合いはアイボリーではなく純白。ルーフトリムをはじめとするブラックとのコントラストはかなり鮮烈だ。本革ではないが、最近の合皮はとても肌触りがいいし、気になる汚れに対しても防汚加工が施されているという。

お洒落なミニバンというエスティマのコアバリューをもっともストレートに表現しているグレードとして、ホワイト内装のアエラス・スマートは一見の価値ありだ。僕がもしエスティマを買うなら迷わずこいつを選ぶだろう。

しっとり上質なオトナの乗り味

エンジンは3.5リッターV6エンジンが廃止され、2.4リッター直4と、2.4リッター直4にモーターを組み合わせたハイブリッド(4WD)の2種類となった。

今回試乗したのはエスティマの最上級グレードである「アエラス・プレミアム-G(FF)」と、エスティマ・ハイブリッドのうえから2番目のグレードとなる「アエラス・スマート」。ハイブリッドは後輪をモーターで駆動する方式のため、全グレードが4WDになる。価格は前者が370万円、後者が453万円ほど。グレードによって多少の差はあるが、ノーマルとハイブリッドの価格差は約100万円。4WD代の20万円を差し引いてもかなり大きめだ。

まずはハイブリッド車の「アエラス・スマート」で走り出す。信号からの発進を含め、街中の流れにのって走っているかぎり動力性能や静粛性にとくに不満はない。決して速くはないが、クルマの性格を考えれば十分に及第点が付く。とくにモーターアシストを使ってエンジンにラクをさせている領域でのパワーフィールには上質感すら感じた。

ただしキツめの上り勾配や追い越し、高速道路への流入などでアクセルを深く踏み込んだときの静粛性に高い点は付かない。音量も大きめだが、むしろ気になるのは音質。回りたがっていないエンジンを無理やり回しているかのような不満げな音は決して気持ちのいいものではない。内外装のデザインがかなり洗練されているだけに、このあたりは古さを感じてしまう。

フットワークはいい感じだ。変更したのは電動パワーステアリングとダンパーの微調整のみということだが、乗り心地はスムースで上質だし、穏やかな特性のステアリングとしっとりしたロール感とのマッチングも上々。キビキビ感はまったくないものの、「そんなものミニバンに求めてないもんね」と思えるようなリラックス感がある。高速道路を含め、快適かつ安楽に走っていられるのがこのクルマの魅力だ。

ガソリン車で「?」がずらりと並んだ

次にガソリン車の「アエラス・プレミアム-G」に乗った。モーターアシストがない分、エンジンの回転が上がりやすく、例のあまり嬉しくないエンジン音が聞こえてくるケースは多くなる。とはいえ価格面でのアドバンテージを考えれば、ハイブリッドではなくこちらを選ぶのもアリだなと思った。

ところが、荒れた路面にさしかかった途端、頭の中に「?」がずらりと並んだ。ハイブリッドと比べて乗り心地があまりに悪すぎるのだ。とくに段差ではガツンという角の立った突き上げとともに、ボディがブルブルと震え、ひどいときは内装パーツから軋みすら出ていた。これはもう明らかにひと世代前の乗り味である。

この違いはどこから来るのか? オプションリストを見るとハイブリッドのアエラス・スマートにはフロントパフォーマンスダンパー(32,400円)が付いていた。ボディの剛性と減衰を引き上げる効果のあるこのパーツが上質な乗り心地を実現しているのかと最初は考えた。

しかしさらに調べてみるとアエラス・プレミアム-Gには標準でフロントパフォーマンスダンパーが付いている。ハイブリッドの重量が乗り心地にプラスに作用している可能性もあるが、重量は尖ったショックの抑え込みにはあまり効かない。むしろ悪化するケースさえ少なくない。

となると残る理由はひとつ。タイヤサイズだ。エスティマ・ハイブリッドが全車17インチを履いているのに対し、エスティマは全車18インチ。この違いがちょっとビックリするぐらいの乗り味の差を生みだしている原因だ。

セーフティセンスCで賞味期限も延長

正直なところ、18インチタイヤの乗り心地にはガッカリした。ハイブリッドは必要ないと考えている人は、レスオプションで選ばない限り、強制的に18インチになってしまうのだからなおさら具合が悪い。

開発陣もこの問題は認識していて、タイヤの選定を早急に見直すとのこと。いずれにしても現状においてハイブリッドではないエスティマの乗り心地は要改善とレポートしておく。

トヨタセーフティセンスCが全車に標準装備されたのもニュースだ。プリウスが搭載するセーフティセンスPと比べると、歩行者検知機能、アダプティブクルーズコントロール、車線逸脱時のステアリング制御機能のない簡易型だが、それでも安全性能は大きく高まった。大幅に魅力を増した内外装とともに、エスティマの賞味期限をさらに延長することに役立つだろう。

ビッグマイナーチェンジを受けた新型エスティマは、お洒落なミニバンの代名詞としてまだまだ現役で活躍できるだけの魅力を備えている。それだけに、18インチタイヤを履くガソリン車の早急な乗り心地改善対策を望む。

スペック例(ハイブリッドモデル)

【 エスティマ ハイブリッド AERAS スマート(7人乗り) 】
全長×全幅×全高=4820mm×1810mm×1760mm
ホイールベース=2950mm
車両重量=1970kg
駆動方式=4WD
エンジン=2.4リッター直列4気筒DOHC
最高出力=110kW(150ps)/6000rpm
最大トルク=190Nm(19.4kg-m)/4000rpm
フロントモーター=105kW(143ps)/270Nm(27.5kg-m)
リアモーター=50kW(68ps)/130Nm(13.3kg-m)
トランスミッション=電気式無段変速機
バッテリー=ニッケル水素
サスペンション=前:マクファーソンストラット式
        後:トーションビーム式
タイヤサイズ=215/60R17
使用燃料=レギュラーガソリン
JC08モード燃費=18.0km/L
車両本体価格=453万2073円
発売日=2016年6月6日

スペック例(ガソリンモデル)

【 エスティマ AERAS プレミアム-G(7人乗り) 】
全長×全幅×全高=4820mm×1810mm×1745mm
ホイールベース=2950mm
車両重量=1780kg
駆動方式=FF
エンジン=2.4リッター直列4気筒DOHC
最高出力=125kW(170ps)/6000rpm
最大トルク=224Nm(22.8kg-m)/4000rpm
トランスミッション=CVT
サスペンション=前:マクファーソンストラット式
        後:トーションビーム式
タイヤサイズ=225/50R18
使用燃料=レギュラーガソリン
JC08モード燃費=11.4km/L
車両本体価格=370万473円
発売日=2016年6月6日


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