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718ケイマン試乗。切れ味を増した走り&燃費が大幅向上

2016-8-3 11:20| post: biteme| view: 284| コメント: 0|著者: 文:木村 好宏/写真:Kimura Office

摘要: 独自の地位を獲得したミッドシップ・クーペ 「ポルシェ ケイマン」はボクスターのクーペ・バージョンとして2005年に登場した。当時は「なぜクーペの方がロードスターよりも高いのか?」という疑問も発せられたが、と ...

718ケイマン試乗。切れ味を増した走り&燃費が大幅向上

独自の地位を獲得したミッドシップ・クーペ

「ポルシェ ケイマン」はボクスターのクーペ・バージョンとして2005年に登場した。当時は「なぜクーペの方がロードスターよりも高いのか?」という疑問も発せられたが、ともかく、その個性的でスタイリッシュなデザインと実用的なハッチバック・ボディにも助けられて、何とか独自のポジションを確保、今年で早くも11年が経過した。2013年には2代目に世代交代し、さらなるパワーアップ、PDKの採用などで、本格的なスポーツクーペとしての発展を遂げている。

そして、この現行モデルもデビューから3年目となり、大きな変更を受ける事になった。それはポルシェが昨年の911を皮切りに、ボクスターへと進めてきたエンジンのダウンサイジングである。ニュー・ケイマンは「718ボクスター」と同様に2リッター4気筒ターボ・ユニットを搭載。モデル名も「718ケイマン」に改められた。

「718」という3桁の数字は1950年代後半から1960年代前半にかけて、主に耐久レースやヒルクライムで活躍した高回転型4気筒エンジンをリアアクスル前方に搭載したポルシェの伝説的ミッドシップ・レーシングカーに与えられた名称である。このモデルは、「550スパイダー」をベースに開発され、さらに1958年のルマンで3、4位に入った「718 RSK」もスパイダーだったのでオープン・バージョンの存在が目立った。

しかし1962年には「718 GTR」の名称でクーペも存在しており、整合性はある。ちなみにこのクーペのリア・デザインは後に日本グランプリで有名になった「ポルシェ 904」の基礎となっている。

サイドパネル一新でエアインテークが大型化

さて、話を現代に戻して、すでに日本でも発表され、受注がスタートしている「718ケイマン」(619万円~)と「718ケイマンS」(813万円~)だが、ヨーロッパ市場では9月末にデリバリー開始となる。今回、スウェーデン第3の都市であるマルメで国際試乗会が開催されたので、その全容をお伝えしよう。

718ケイマンが、従来モデルから大きく変わったのは、まずエクステリア・デザインだ。フロント部分は、ルマン・ウィナーの「919ハイブリッド」から受け継いで、いまやポルシェのアイコンとなった4灯のLEDデイタイムランニングライトを備えたバイキセノンヘッドライト「ポルシェ・ダイナミック・ライトシステム」が標準となり、最新のポルシェらしい表情にリフレッシュ。オプションではLEDヘッドライトも用意され、一層のハイテク感を演出している。

ボディサイドパネルは一新され、これまで以上に抑揚のあるグラマラスな曲面を持つ前後のフェンダーとサイドシル、そしてニューモデルからターボが装備されたことを主張する大きな開口部を持ったエアインテークが与えられた。リアに向かって絞り込まれたルーフラインとの相乗効果でダイナミックなムードが高められている。

リア周りは718ボクスターと同様に大きくイメージチェンジした。立体的なデザインが特徴的な左右の新しいリアコンビランプの間には「PORSCHE」のロゴを配した3Dのアクセントストリップが奢られ、718ボクスターと同様にパワフルな印象のリアビューを実現した。一見して最新のケイマンと判るデザインは秀逸でスポーティな印象である。

インテリアについても、718ボクスターと同様の変更が実施されている。メーターパネルやエアベントなどが新デザインとなったほか、VWグループのインフォテインメント・モジュール「MIB」をベースとした、タッチ・スクリーンを持つ最新世代の「PCM(ポルシェ・コミュニケーションマネージメントシステム)」が標準装備となり、ハイテックHMIにより上質感や使い勝手がさらに引き上げられた。

PASMスポーツシャシーやACCをオプション設定

パワーユニットは、前述の通り2.7リッターと3.4リッターの自然吸気6気筒ボクサーから、2.0リッターと2.5リッターの4気筒ボクサー・ターボへ載せ替えられている。ベース・モデルの718ケイマンは、最高出力220kW(300ps)、最大トルク380Nmで、よりパワフルな718ケイマンSは、257kW(350ps)と420Nmを絞り出す。

トランスミッションは、どちらも6速MTが標準で、7速デュアルクラッチ式のPDKはオプションで用意される。

エンジンパワーの増加に合わせて、シャシーにも改良が加えられた。サブフレームへのラテラルメンバー追加や、ショックアブソーバーの大径化など、718ボクスターと同様の変更に加えて、718ケイマンには「911ターボ」から流用したステアリング・システムが採用され、従来モデルと比較してステアリングのギア比が10%クイックになっている。

Sにもベース・モデルにも、車高が10mm低められる「PASM(ポルシェ・アクティブサスペンション・マネージメントシステム)」がオプション設定され、さらに、718ケイマンSには20mmのローダウンとなる「PASMスポーツシャシー」が初めて設定されている。

そして、スポーツクロノパッケージを選択すると、今回は試すことが許されなかったが、「PSM(ポルシェ・スタビリティ・マネージメントシステム)」に、限界を超えた時のみ作動して安全性を確保する「PSMスポーツ」というプログラムが追加される。サーキットでクルマを振り回して楽しみたい人にとっては、安全に限界走行を楽しむための強い味方になるだろう。

このほかにも、PDKモデルへのアダプティブクルーズコントロールのオプション設定や、衝突時に二次衝突を低減する「マルチコリジョンブレーキシステム」の装備など、先進的な安全・快適装備が新たに追加された。

高剛性ボディのキレ味とパワフルな4気筒ターボ

まず718ケイマンSの6速MT車のステアリングを握ってマルメの市街地と高速道路、郊外路をたっぷり2時間ほど試乗した後、サーキットとその周辺でSとベース・モデルのPDK車を試すことが出来た。走り出してまず感じたのは、ボディ剛性感の高さだ。クローズド・ボディの718ケイマンは、オープン・ボディの718ボクスターよりも剛性面で有利であることは明らかだ。718ボクスターでも十分に強靱と感じたそれが、クーペはさらに高いレベルにあることが感じられた。オープン・バージョンでステアリングやシートから伝わってくる僅かだが不快な振動は、もはやほぼ皆無と言って良い。

鍛え抜かれ剛性を与えられたボディは、強化されたシャシーのポテンシャルを見事に引き出し、圧倒的なスタビリティに裏打ちされた、極めて俊敏で正確な、ダイレクト感に溢れたキレ味抜群の走りを手に入れていたのである。

4気筒のライトサイジング・ターボのパワーも、路面へとても効率的に伝わっている感覚だ。0-100km/h加速と最高速度は、718ケイマンが4.7秒と275km/h、718ケイマンSは4.2秒と285km/hと、オープン・ボディの 718ボクスターと同じだが、高剛性ボディと進化したシャシーにより、アクセル操作に対して一層ダイレクトに加速するフィーリングを覚えた。とにかくパワフルである。

そのスタビリティの高さは、走りの自由度も大きく広げている。コーナリング中にリアが滑り出すような場面でも、スロットル・コントロールでドリフト・アングルを保ったまま走り抜けることは容易で、ミドシップだからといって神経質になる必要は全くないのである。

注意深くミドシップのメリットを引き出すドライビングをすれば、その速さは圧倒的だ。MTは剛性感のあるシフトフィールで、精緻に組み上げられた機械を操る感覚がとても魅力的だが、PDKの俊敏で正確な変速がもたらす現代的な走りも捨てがたい。絶対的な速さと快適性を求めるならPDKだが、どちらを選んでも後悔はしないだろう。

ターボ化によって燃費が最大30%も向上

エグゾースト・ノートは718ボクスターと同様にターボ化によって、重低音が効いた迫力あるサウンドに大きく変化した。だが、クローズド・ボディである718ケイマンでは、オープン・ボディよりも全体的に音圧が控えめであり、かつ高音域が抑えられており、ドライバーの耳に届く音は幾分ジェントルになっている印象である。ただし、ボクスターでも言える事だが、旧モデルに搭載されていた自然吸気6気筒の洗練されたボクサー・サウンドよりも気持ちよいかと言われれば、正直言って答えに困る。

スポーティネスという点では、よりパワフルでシャシーもハードにチューニングされている718ケイマンSが、当たり前だがベース・モデルの718ケイマンを凌駕する。優れた制動力とコントロール性を発揮するS専用となる911カレラ譲りのブレーキ・システムがとても心強いので、サーキット走行を楽しむ事さえ可能だ。だが、ベース・モデルも全く侮れない実力を備えており、快適性はどちらも申し分なく、デイリーユースにも問題なく使えるだけに、選択はとても悩ましいところだ。

最後にダウンサイジングがもたらす恩恵、すなわち燃費だが、ポルシェの発表によれば100km当たり6.9リッター(718ケイマン・PDK)~7.3リッター(718ケイマンS・PDK)と発表されているが、これは旧モデルと比べると最大でおよそ30%もの改善となる。

これは飽くまでもカタログ値だが、私の経験でも、とくにPDKモデルの燃費はほんとうに経済的である。つまりケイマンは2シーターのスタイリッシュな実用性の高いクーペとして、デイリーユースにも十分に応えられるタレントも持っているのである。

スペック

【 718ケイマン S 】
全長×全幅×全高=4379mm×1801mm×1284mm
ホイールベース=2475mm
駆動方式=MR
車両重量=1355kg(MT)/1385kg(PDK)
エンジン=2.5リッター水平対向4気筒・直噴ターボ
最高出力=257kW(350ps)/6500rpm
最大トルク=420Nm/1900-4500rpm
トランスミッション=6速MT/7速PDK
0-100km/h加速=4.6秒(MT)/4.4秒(PDK・スポーツクロノパッケージ装着時=4.2秒)
最高速度=285km/h
サスペンション=前:マクファーソンストラット式
        後:マクファーソンストラット式
タイヤサイズ=前:235/40ZR19、後:265/40ZR19
欧州複合サイクル燃費=8.1L/100km(MT)/7.3L/100km(PDK)
使用燃料=プレミアムガソリン
車両本体価格=813万円(6速MT)/865万4000円(7速PDK)

【 718ケイマン 】
全長×全幅×全高=4379mm×1801mm×1286mm
ホイールベース=2475mm
駆動方式=MR
車両重量=1335kg(MT)/1365kg(PDK)
エンジン=2.0リッター水平対向4気筒・直噴ターボ
最高出力=220kW(300ps)/6500rpm
最大トルク=380Nm/1950-4500rpm
トランスミッション=6速MT/7速PDK
0-100km/h加速=5.1秒(MT)/4.9秒(PDK・スポーツクロノパッケージ装着時=4.7秒)
最高速度=275km/h
サスペンション=前:マクファーソンストラット式
        後:マクファーソンストラット式
タイヤサイズ=前:235/45ZR18、後:265/45ZR18
欧州複合サイクル燃費=7.4L/100km(MT)/6.9L/100km(PDK)
使用燃料=プレミアムガソリン
車両本体価格=619万円(6速MT)/671万4000円(7速PDK)


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