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ジャガー「XF」と「XE」に連続試乗。もっとも好印象だったグレードは?

2016-4-11 19:40| post: biteme| view: 719| コメント: 0|著者: 文:佐野 弘宗/写真:篠原 晃一

摘要: 「XF」と「XE」のディーゼル乗り比べ やっと……である。昨2015年6月に発表されたジャガーの最小セダン「XE」は、日本向けとしては初となるディーゼルモデルの存在が、当初から大きな話題となった。実際にXEディーゼ ...

ジャガー「XF」と「XE」に連続試乗。もっとも好印象だったグレードは?

「XF」と「XE」のディーゼル乗り比べ

やっと……である。昨2015年6月に発表されたジャガーの最小セダン「XE」は、日本向けとしては初となるディーゼルモデルの存在が、当初から大きな話題となった。実際にXEディーゼルは仕様内容も価格も当時公表されて受注までスタートしていたが、上陸は年末から年明け……とされた。そのひとつ上の「XF」の新型も、日本発表と受注開始は昨2015年9月に済ませていたが、これまた実際の発売は年明けとされた。

で、月日は流れて2016年春、XEのディーゼル、および新型XFの現物がついに日本に上陸した。この種の高級ブランドにおいては、出し惜しみのない早めの情報開示が、顧客の信頼を得るための鉄則ではある。とはいっても、スペックや装備内容まで発表されてから半年以上もお預けとなると、さすがに門外漢は「まだ売ってなかったんかーい!?」と、ツッコミたくなるのも事実である。

それはともかく、XEがグローバル公開されたのは2014年秋、そしてXFのそれが15年春のことである。クラスのちがう基幹モデルを、約半年という短期間内に連続デビューさせるのはジャガーほどの歴史あるメーカーでは異例だろう。ただ、それはこの2台がパワートレインを共用するのはもちろんのこと、アルミを主体としたボディ骨格やサスペンションなどのランニングギアの多くまで共用する実質的な兄弟車だからという背景もありそうだ。

もちろん、XEとXFでは後者のほうが全長が30cm近く長く、全幅と全高も数cm幅広く高い。今回は同じディーゼルエンジン同士で2台を乗り比べられたので、静粛性でも着実に差があるように思えたが、設計的には“XFはXEの拡大版”と考えると分かりやすい。

大きさ以外にも個性アリ

内外装デザインでも、このジャガー兄弟は良くも悪くも酷似する。とくにエクステリアはウリふたつで、遠目にはどっちがどっちだか区別がつかないくらいである。ジャガー・ランドローバー・ジャパン(JLRJ)もその点は認識しており、今回の試乗会のプレゼンテーションでは、識別点をていねいに説明してくれた。

というわけで、両車を(ボディサイズ以外で)見分けるポイントは以下のとおりだ。フロント周辺では、フェイスの高さ(兄貴のXFのほうがグリルが上下に高く、ヘッドライトも高い位置にある)と、兄貴のXFにのみグリル左右に縦方向のキャラクターラインが入ること。サイドでは兄貴分のXFにのみ、ショルダーに前後貫通するプレスラインが入ること。そして後ろ姿では、テールランプ内の半円モチーフが、兄貴のXFだと左右2個ずつなのに対して、弟のXEのそれが1個ずつになる。

また、サイドウィンドウグラフィックはともに6ライトだが、最後尾の小窓をボディ側に埋め込む兄貴のXFに対して、弟のXEはドア側と一体で開閉するのが、それぞれの個性だそうだ。

スマホ流の最新インフォテイメントは「XF」から

もっとも、ドアを開けてシートに座れば、さすがに区別がつかないわけはなく、XFのほうが明らかに高級だ。上下2階建てダッシュボードデザインは「XJ」との近似性を意識した“上級ジャガーの証”だというし、スペース的にも明らかに余裕があり、各部調度品もXEよりは高級である。

また、インフォテイメント関連技術でも、わずか半年とはいえ設計が新しい(そしてコストの許容幅も大きい)XFに明確なアドバンテージがある。XFのメーターパネルはフルカラー液晶で、センターディスプレイも10.2インチの大画面タッチパネル式となった。わずか半年だけ早くデビューしたXEが、いまだに1990年代に専用開発されたデンソー社製DVDナビを使っていることを考えると、まさに隔世の感(笑)である。

このジャガー肝入りの最新技術は、コンソールにコマンドスイッチを備えるドイツ車流儀と異なり、画面をスマホ流にスワイプやピンチイン/ピンチアウトするタッチパネル操作が基本。今回の一泊二日程度の試乗では、アラフィフの私は「震動も皆無ではない走行中に操作するなら、やはりドイツ流がやりやすいか……」と思ったが、このあたりは年齢差や個人差もあろうし、新技術ゆえに、使い勝手や操作ロジックはまだまだ熟成・進化していくことだろう。

上級モデルならではのゆとりと味わい

XFがXEより高級な兄貴であることは、走り出せば、さらにはっきりする。滑るようにスムーズな乗り心地とヒタッと地を這うフラットライド、そのわりに俊敏な回頭性……という乗り味は、XFとXEで統一感を醸し出すべく入念にチューンされていることは如実。ただ、ホイールベースが10cm以上もちがうと、XFのフラット感や落ち着いた操縦性はやはりXEとは別次元である。

そして後席の快適性はさらに差が大きい。新型XFは不評だった後席居住性の向上に力を入れたそうで、先代比で50mm延長されたホイールベースのほぼすべてを後席レッグルームの拡大に充てている。ジャガーによれば「後席空間はクラス最大」だそうである。

まあ、クーペ風のエクステリアデザインもあって、実際にはそれほどの広々感はないが、といって不満を感じることもない。試乗期間中はずっと後席に座ることになったカメラマンも、「XFの後席に乗ってしまうと、XEは狭いし乗り心地も今ひとつ」と言っていた。

売れ筋ディーゼルのフィーリングは?

最近の輸入車市場のトレンドを考えれば、XFもXEも今後はディーゼルが売れ筋になる可能性が高い。JLRJもそう期待している。実際、ディーゼル車は額面の本体価格こそ4気筒ガソリン車より高めだが、国内のエコカー減税を含めると、実質的には同等価格となり、ディーゼルならではの燃費と燃料費のメリットをそのまま享受できる心憎い設定となっている。

ジャガーのディーゼルは、彼らがフォード傘下をはなれてから新規で自社開発された“インジニウム(INGENIUM)”と呼ばれるファミリーの第一弾。最終的にはガソリンエンジンとも基本設計を共用する予定のモジュラー設計である。XFとXEとともに上陸した新世代ディーゼルは“20d”というグレード名が与えられており、2.0L 4気筒ターボで180ps/43.9kgm。このスペックは競合他車と比較してもクラストップを豪語する。

XFのディーゼルは当たり前だが、まったく不足なく走る。市街地での加速はなるほど主張どおりに強力だ。アイドリングや加速時に感じられる振動やノイズは、メルセデスやBMWのそれよりは多少あらっぽい印象があるが、最新ディーゼルの水準には十分に達している。ただ、他社ディーゼルよりさらに低中速重視の設定になっているのか、高速での追い越し加速、そしてさらに上を望んだときに、もうひと伸びが欲しいな……と思ってしまう場面がなくはなかった。

快活さや俊敏さが際立つ「XE」

同じエンジンとギアリングで200kg近く軽いXEでは、その印象も一変する。今回の試乗車が“R-Sport”というスポーティな仕立てだったことを差し引いても、XEのディーゼルは、まさに快活で俊敏なスポーツサルーンだった。スロットルを踏み込んだ瞬間からグイグイと加速していく力強さは、XFのそれとは明らかにちがう。

このRスポーツに備わる可変ダンパーも非常に完成度が高く、市街地ではほどほどに滑らかな乗り心地と、山坂道でムチを入れたときの剛腕さがうまくバランスしている。後から蹴り出されるニュートラルなハンドリングにも、XEはディーゼルの強力トルクがいい方向に働く場面が多かった。

もっとも引き締まるダイナミックモードにすると、軽快なターンインから、強力トルクによる豪快な脱出トルクがすこぶる楽しい。そうなると、少しばかり騒々しいエンジン音も、逆に頼もしく思えてくるから、我ながらクルマ好きはチョロい人種である。

V6スーパーチャージャーの走りにニヤリ

今回の試乗会の主役は新型XFだったので、XFの3.0L V6スーパーチャージド(35t)と2.0L 4気筒ターボ(25t)の両ガソリン車にも乗ることができた。

XEでは明らかに過剰だったV6スーパーチャージドだが、XFではスポーツサルーンとしてまさにドンピシャである。もちろんディーゼルや4気筒ターボと比較するとエンジン重量は重いのだが、単独で乗るかぎりは特別にノーズヘビーとは感じさせない。そしてドライで乗るかぎりは、そのパワーも後輪でしっかりと受け止めてくれる。

スーパーチャージャーならではのレスポンスも文句なし。カン高く歌い上げるエンジン音にも、ディーゼルに乗った後だと、あらためてニヤリとしてしまう。

4気筒ターボの伸びやかさや軽さも見逃せない

ただ、新型XFに用意される3種のエンジンで、今回もっとも好印象だったのは25tの4気筒ターボだった。走り出しのパンチ力こそ、ディーゼルやV6にゆずるものの、高速で伸びやかになるガソリンエンジンらしく、アクセルを踏み込むほどにディーゼルを引き離していくところが嬉しい。速度を問わず全域で活発に走る。エンジン音もヌケが良く、4気筒としては快音の部類と評していい。

さすがにこの立派なボディに4気筒ガソリンの組み合わせとなると、ノーズの軽さをハッキリと感じ取れるのもメリットだ。V6のようにドシッと踏ん張るでもなく、穏やかな足取りのまま、しかしエンジンを完全に支配下に置く。同クラスのライバルと比較しても、ヒラヒラと軽い操縦性は、個人的には「これぞジャガー!!」と思ったりもする。本体価格はもっとも安いのだから、ディーゼルを第一候補とする向きも、試乗も含めて、あらためて吟味してみることをオススメする。

というわけで、XEとXFという新世代モデルがひとまず出揃ったことで、旗艦のXJも含めてジャガーはアルミボディのファミリーが完成した。今後も「XEへの最新インフォテイメントシステム投入は?」や「ガソリンエンジンがインジニウムに切り替わるのはいつか?」、あるいは「XJもそろそろモデルチェンジ?」など、買いどきを見極めるための要素は尽きないが、XEとXFともどもドイツ勢を追撃する体制は整った。さらにSUVの「Fペース」の受注も開始されたことで、今年のJLRJは過去最高の販売台数を記録するつもりという。

スペック例

【 ジャガー XF 20d Prestige 】
全長×全幅×全高=4965mm×1880mm×1455mm
ホイールベース=2960mm
車両重量=1760kg
駆動方式=FR
エンジン=2.0L 直列4気筒DOHC・ディーゼルターボ“INGENIUM”
最高出力=132kW(180ps)/4000rpm
最大トルク=430Nm(43.9kgm)/1750-2500rpm
トランスミッション=8速AT
JC08モード燃費=16.7km/L
サスペンション=前:ダブルウィッシュボーン式
        後:インテグラルリンク式
タイヤサイズ=前後:245/45R18
使用燃料=軽油
車両価格=693万円
発表日=2015年9月25日

スペック例

【 ジャガー XE 20d R-Sport 】
全長×全幅×全高=4680mm×1850mm×1415mm
ホイールベース=2835mm
車両重量=1660kg
駆動方式=FR
エンジン=2.0L 直列4気筒DOHC・ディーゼルターボ“INGENIUM”
最高出力=132kW(180ps)/4000rpm
最大トルク=430Nm(43.9kgm)/1750-2500rpm
トランスミッション=8速AT
JC08モード燃費=17.1km/L
サスペンション=前:ダブルウィッシュボーン式
        後:インテグラルリンク式
タイヤサイズ=前後:225/45ZR18
使用燃料=軽油
車両価格=549万円
発表日=2015年6月2日


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