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マツダ新技術、より上質なGコントロールで快適性や安全性を向上

2016-4-28 17:00| post: biteme| view: 994| コメント: 0|著者: 文:塩見 智/写真:篠原 晃一

摘要: スカイアクティブに5つ目の柱が存在した マツダは自社がもつ本質的な技術を「スカイアクティブ・テクノロジー(SKYACTIV TECHNOLOGY)」と呼ぶ。昔から同社が理想とする「人馬一体」の挙動を実現するためのもの。こ ...

マツダ新技術、より上質なGコントロールで快適性や安全性を向上

スカイアクティブに5つ目の柱が存在した

マツダは自社がもつ本質的な技術を「スカイアクティブ・テクノロジー(SKYACTIV TECHNOLOGY)」と呼ぶ。昔から同社が理想とする「人馬一体」の挙動を実現するためのもの。これまでにスカイアクティブ・エンジン、スカイアクティブ・トランスミッション、スカイアクティブ・シャシー、スカイアクティブ・ボディという4つの柱が存在した。

そしてこの度、新たに「スカイアクティブ・ビークルダイナミクス」という5つ目の柱の存在を明らかにし、クローズドコースでその一部が盛り込まれたクルマをメディアに体験させた。

スカイアクティブ・ビークルダイナミクスとは、新しい車両運動制御技術の総称。これまではスカイアクティブ・テクノロジーが盛り込まれたエンジン、トランスミッション、シャシー、ボディのそれぞれが人馬一体を目指してきたが、スカイアクティブ・ビークルダイナミクスはそれらすべてを統合的に制御し、“全体最適”を目指す。と、事前に座学で説明を受けたもの、実際にそれがもたらす効果を体験するまで、なんのことかよくわからなかった。要するに“スカイアクティブ頭脳”、もしくは“スカイアクティブ神経”みたいな感じか。

新技術の名は「G-ベクタリング・コントロール」

今回、スカイアクティブ・ビークルダイナミクスの第一弾として披露されたのが「G-ベクタリング・コントロール(GVC)」。Gは加速度を意味する。どこかから拝借してきた用語を集めたようなネーミングだが、マツダは「ベクタリング」について「うちのこそがこの用語を用いるに最もふさわしい技術だ」と鼻息が荒い(やや誇張あり。しかしこういうニュアンスは確かにあり)。

これは、エンジンによってシャシー性能を高めるという新しい発想のもと、前後Gと左右Gのつながりをなめらかにしてやろうという狙いの技術。その具体的なメカニズムはこうだ。次のような場面を想像してほしい。コーナーの入り口でドライバーがステアリングを切る(ターンイン)。曲がっている間、一定の舵角を保持する(定常旋回)。コーナー出口に向かってステアリングを切り戻す(ターンアウト)。この一連のドライバーの操作とクルマの挙動に対し、G-ベクタリング・コントロールは、エンジントルクを最適なタイミングで増減させることで、前後Gと左右Gのつながりをスムーズにしてくれる。

ターンインに差し掛かると、エンジンがトルクを瞬時にわずかに絞って減速Gを高めることで前輪の応答性を高め、定常旋回に移行すると、絞ったトルクを瞬時に復元して車両を安定させ、ターンアウトの段階ではわずかに加速Gを高めることでトラクションを確保する。要するに上手なドライバーがアクセルコントロールによって行っている一連の操作を、ECU(エンジン・コントロール・ユニット)がその何倍も素早く、正確に行うということだ。

彼は大袈裟ではなかった

この日は、G-ベクタリング・コントロールを自在にオンオフできるテスト車(アクセラやアテンザ)が用意され、砂利道と舗装路、それに高速周回路やハンドリング路などをさまざまな速度で走り分け、違いをチェックできた。20km/hで砂利道や舗装路をゆっくり走らせた段階では、その違いを体感するのはなかなか難しかったのだが、後席の編集者からの指摘で、システムオンの時のほうがステアリングを切る量や修正舵の回数がわずかに少なかったという(ラリーカーのようにステアリングホイールの頂点にテープが貼られ、操舵量がわかりやすくなっていた)。ターンインで減速Gを高めた結果、前輪の接地性が高まり応答が優れたからだろう。マツダによれば、このちょっとした違いが長時間の積み重ねによってドライバーの疲労を低減させる。

50~80km/hで高速周回路を走らせたり、40km/h前後で曲がりくねったハンドリング路面を走らせると、ターンインでステアリングをスッと切り込むことができるような気がした……程度には違いを感じることができた。ところが、後ろの編集者は「おおーっ!」と大袈裟に違いに驚いているではないか。そこまでのことかよっ! 平素から大袈裟なところがある彼なので、「またオーバーに言ってるよ」と割り引いて聞いていたのだが、彼もマツダのエンジニアもぜひ後席を体験してみろというので、乗ってみた。

「おおーっ!」ってなった。彼は大袈裟ではなかった。システムオンとオフでは大違い。違いは大きく長く横Gがかかる場面、例えば高速周回路のコーナー部分でも、また大きな左右Gが交互に訪れる場面、例えばダブルレーンチェンジでも感じることができた。システムオフでは大きな横Gがかかって身体が大きく外側へ膨れるような場合に、システムオンだと身体の外へもっていかれる量が半減するのだ。

なぜこうなるかというと、横Gが発生した場合にG-ベクタリング・コントロールが瞬時に、適切な量の縦G(ターインでは減速G、ターンアウトでは加速G)を加えることで、身体にかかる横Gのうちのいくらかが縦Gによって実質的に打ち消されるような状態をつくり出しているからだ。

G-ベクタリング・コントロールの効能は?

この日列席していた、マツダとともにG-ベクタリング・コントロールを研究・開発している神奈川工科大学の工学博士・安部正人さんは「人間はGそのものではなく、ジャーク(Gの変化)によって身体が揺さぶられて不快に感じる。だからG-ベクタリング・コントロールによって前後Gと左右Gを漸進的かつなめらかに移行させることで、ジャークが緩やかになったような効果を得ることができる」と説明する。

面白いのは、車載のGセンサーが前後Gや左右Gを検知し、それに反応するかたちでECUが前後Gを増減させているわけではなく、ECUはステアリングの操舵角と車速のみを検知して機械的、自動的に前後Gを増減させているということ。Gセンサーに反応するかたちでは遅く使いものにならないのと、操舵角と車速に連動する方法で例外なく最適化できるからだという。

また、前後Gを瞬時にわずかな量のみ増減させる必要があるため、スロットルではなく、ミクスチャーなどを変化させることによってコントロールしているという。いわゆる“セナ足”をもっていたとしても、それでコントロールできるレベルの話ではないということでもある。

タイヤの接地性が最適化されることで、例えば、これまで120km/hでのクリアが限界だったコーナーを125km/hでクリアできるようになる程度にはコーナリング性能が向上するそうだが、G-ベクタリング・コントロールの効能はあくまで乗員の疲労低減と快適性の向上と、タイヤの接地性を最適化させることによる安心感と安全性の向上だという。

他社にもトルク・ベクタリングなんちゃら……と「ベクタリング」という用語を用いたシステムがあるが、それらはヨー(垂直軸の回転運動)を増大させるシステムであり、G-ベクタリング・コントロールとは狙いが異なるという。

より重心の高いSUVで大きな効能を見込める

また、コンピューター制御に変化を加えるだけなので、新たな部品がまったく不要で、価格アップを防ぐことができる。「当面は既存のクルマにこの制御を入れ込むだけだが、将来、このシステムが備わることを前提とすると、足まわりのチューニングの考え方などにも変化をもたらす可能性がある」とは、G-ベクタリング・コントロールを中心となって開発する車両開発本部の梅津大輔シニアスペシャリストの弁。

スカイアクティブ・ビークルダイナミクスのコンセプトが盛り込まれた、つまりG-ベクタリング・コントロールが備わったモデルの発売は、今年夏にマイナーチェンジするモデルが最初になるという。

と締めくくろうとしたところで、btyトップに「小飼雅道社長はマツダのクロスオーバーモデル「CX」シリーズのグローバルな生産比率を現状の3分の1程度から、2018年度には半数まで拡大させる方針を示した」というニュースを見つけた。より重心の高いSUVでこそG-ベクタリング・コントロールの効能が最大限発揮されるはずだ。ここのあたりの商品企画と技術戦略がうまく合致しているところを見ると、マツダの好調はしばらく続くのではないだろうか。くれぐれも法令を遵守し、好調を維持していただきたい。


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