先代プレイズの正常進化版プレイズが復活した。ドライブが楽になるタイヤ=楽ドラをキャッチフレーズに登場したプレイズは、ボディタイプに合わせてバリエーションを広げていき、今のエコピアPZシリーズやエコピアEX20シリーズの車種別設計の出発点となった。サイドウォールの形が左右で異なる左右非対称形状もプレイズが始まりとなり、その直進安定性、外乱安定性の良さから、エコピアPZシリーズやレグノにも採用されている。 新型プレイズは、先代プレイズの正常進化版といった位置づけで、楽ドラの考え方を一歩推し進め、「“疲れにくい”という安全性能」を開発コンセプトに、運転中、無意識に蓄積されていくストレスや疲れを軽減することを狙って開発されている。車種別設計も従来通りで、セダン/クーペ用の「プレイズPX」、ミニバン用の「プレイズPX‐RV」、コンパクトカー用の「プレイズPX‐C」の3種類をラインアップする。 3種類それぞれの設計の特徴は?トレッドデザインは、PXとPX‐RVが4本の縦溝を基調にした5リブデザインで、アウト側ショルダーブロックと2列目のセカンドブロックを大型化。またイン側ショルダーブロックはPXが小さめのブロックを配置した静粛性と乗り心地重視のデザイン。PX‐RVはドロップスロットと名付けられたディンプルを配した高剛性ブロックで、レーンチェンジのふらつきを抑える効果を発揮する。この2シリーズは左右非対称形状を採用する。 PX‐Cはタイヤサイズを考慮した3本の縦溝を持った4リブデザインで、アウト側ショルダー、セカンドブロックはPXシリーズと共通。イン側に大型ブロックを配置して偏摩耗とふらつきを抑制するデザインを採用した。サイドウォール部は左右対象にして強化。スーパートールワゴンが主流になりつつある軽自動車に合わせた設計となっている。 コンパウンドは、ロングライフ性と低燃費性能の両立を図ったもので、シリカやウエット向上ポリマーを配合したものとなっている。 まずはPXをレクサスCT200hに装着して試乗3つのタイヤに試乗してその全体的な印象から言うと、鋭さや過敏さをなくし、マイルドな操縦性にしているのが特徴だ。スポーツ性よりも安定性を重視した安心感のある≒疲れにくいタイヤ、と言えると思う。静粛性の高さも新型プレイズの特長の一つに挙げられる。 PXはレクサスCT200h+195/65R15の組み合わせで試乗した。第一印象は静かで滑らかな乗り味だということ。スムーズにタイヤが転がっていく感触があり、路面の細かな凸凹を踏んだ時もショックを柔軟に吸収してくれる。興味深いのは、ハンドルを切り出した時に鋭さはないのだが、それでいて応答がよく、スーッとクルマがハンドル操作に反応してくれること。ショルダーブロックがきちんと仕事をしているのだろう。それを柔らかなアウト側サイドウォールが受けて鋭さを減殺している…という感じだろうか。 レーンチェンジしても、EX20と比べハンドルの舵角が少なくて済みレーンチェンジ後の修正も少ない。直進性は定規で引いたようにビシッと真っ直ぐに走るわけではないが、そこはかと良く、真っ直ぐ走らせるための修正舵が極端に少なくて済む。 シリーズ全体の印象をまとめるとPX‐RVはセレナ+195/65R15の組み合わせだった。PXよりも少し乗り味が引き締まっている印象がある。硬さではなくしっかり感につながるものなので、むしろ好ましい。静かさ、マイルドな乗り心地を持っていながら、ハンドルをグイッと切らずにスイスイ走ってくれる印象。ウエット路でも手応えがしっかりしており安心感が高かった。 PX‐Cはムーヴ+155/65R14の組み合わせで試乗した。タイヤのサイド剛性、トレッドのブロック剛性が高いためか、他のシリーズよりも応答が良い印象で、ハンドルを切りだすとタイヤがすぐに反応してくれる。ムーヴはかなりソフトな足回りを持っているので、80km/hくらいでレーンチェンジすると、タイヤが先に曲がっていってしまうような印象があり、タイヤサイド部の剛性の高さを感じる。が、サイド剛性が高い分クルマの安定性は高く、小さめのカーブではぐらつきやふらつきが少なく走りやすかった。 改めてPXシリーズの印象をまとめると、マイルドで静かで、それでいてハンドル修正が少なくて済む、ストレスの少ないタイヤに仕上がっていると思う。 スペック【 PX 】 【 PX-RV 】 【 PX-C 】 |
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