パスワード再発行
 立即注册
検索

新型プリウス公道試乗を超速レポート。世界の定番と戦えるか?

2016-1-12 20:00| post: biteme| view: 581| コメント: 0|著者: 文:河口 まなぶ/写真:菊池 貴之

摘要: 1クラス上のクルマに成長したような印象 イグニッションをオンにして即、走り出した。エンジンは停止した状態でEV走行し始めた瞬間に、思わず「おお」と声をあげた。クルマというのは残酷なもので、動き出した瞬間に ...

新型プリウス公道試乗を超速レポート。世界の定番と戦えるか?

1クラス上のクルマに成長したような印象

イグニッションをオンにして即、走り出した。エンジンは停止した状態でEV走行し始めた瞬間に、思わず「おお」と声をあげた。クルマというのは残酷なもので、動き出した瞬間に良し悪しがわかってしまう。いや正確にいえば、良いクルマであるほどにスグにわかる。タイヤの転がり出す感じが滑らかだし、その時のハンドルの感触もしっとりしているからだ。

そういう意味で、新型プリウスは駐車場から出る数十メートルで、なかなか良いクルマだなと思えたし、先代モデルと比べると1クラス上のクルマのように成長したなと感じたほどだった。理由はまず、そうして少し動いただけで、実にカッチリとした感じがクルマから伝わってきて骨太な感覚を受けたからだ。

17インチタイヤ装着モデルが特にいい

走り出し、徐々に速度が上がっていく。すると今度は、室内の静粛性が高まっていることに気づく。以前は室内のどこかから(おそらく後席横のタイヤハウスのあたりから?)、タイヤが砂利を巻き上げる音などが透過して聞こえる感覚だったけれど、新型は騒音に対して確実にフィルターがかかっているような感じで、タイヤと路面が接することで生まれるノイズが比較的遠くに聞こえるようになった。この時、後席にカービューのスタッフが乗っていたけれど、会話も声を張らずにできた。

同時に良いなと感じたのは乗り心地。まず、路面の段差を通過する時の感じが高級車っぽくなった。タイヤが段差を通過する時の衝撃が確実にまろやかだし、通過後の振動も少ない。

僕が特に気に入ったのはA“ツーリングセレクション”と呼ばれる17インチタイヤを装着したモデル。これはスポーティな感覚で、ややカタめな感じながらもスッキリした乗り心地で、欧州のベーシックカーのようなフィーリングだ。後席のスタッフが「後席は広くて良いですね。それに乗り心地も良いです」と伝えてくれる。なるほど僕だけが高評価をしているわけではなさそうだ。

数値的なパワーダウンを感じさせない加速

街中で好印象を得たあと、首都高に乗って大黒PAを目指す。アクセルを踏み込むとエンジンが始動して、エンジン+モーターの力による加速が生まれる。今回のプリウスは、搭載エンジンが1.8Lで最高出力98ps、最大トルク14.5kg-mであり、モーターは最高出力72ps、最大トルク16.6kg-mを発生する。そしてシステム最高出力は122psとなる。ちなみに先代はエンジンが99psでモーターが82ps、システム出力は136psだったわけで数値的には低下した。

しかし実際に走らせると、パワーダウンした感じがしないのは、伸び感のある気持ち良い加速感を作り上げるなどしているからだろう。特に今回はパワーモードを選ぶと、ノーマルモードと大きく変わってアクセル操作に対するレスポンスが向上し、とても元気の良い走りに変化する印象を受ける。実際に首都高に入ってパワーモードでアクセルを踏み込むと、実に伸びやかな感覚の加速が得られるので、数値が下がった不満は感じないはずだ。

横浜ベイブリッジを渡って、大黒PAへ行く分岐をすぎる。このカーブでも実にしっかりとした感じで曲がっていく。以前よりも確実に安心感のある、安定した走りを提供してくれる。事前に走りが良くなったことをアピールしていたが、確かにこの点はよくなっているし、これならばワインディングロード等でも以前よりしっかりとした感覚で走れることは間違いない。

改めてデザインを見てみると…

もっともそんな具合で走りは進化したが、当たり前だがクルマ好きが興奮するような種類の走りの進化とは違う。それは例えれば、フォルクスワーゲン・ゴルフのような感じで、ベーシックなクルマだけど、乗り心地よく扱いやすく思った通りに動く…という感じだ。だから「走りが楽しい!」という感じではない。けれど、走りが良いな! とは確実に思える。そういう種類の良さだ。

ひとしきり試乗した後に、改めてデザインを見てみる。登場した時には思わずギョっとしたけれど、東京モーターショー等を経て見慣れたのか、意外や悪くないと思い始めている自分がいる。いやむしろ、テレビCMで出てくる後ろ姿が結構カッコいいかもと思えて、この日も後ろから眺めてみたけれど、なんだか悪くない…いや、未来的で良いと思えた。

プリウスらしいセンターメーターは悪くないのだが…

インテリアも個人的にはそれほど良いとも思わないが、悪いとも思わない。ハンドルのスポークやセンターコンソールのホワイトの陶器っぽい仕立てのプラスチックはチト微妙かも、と思ったものの、それ以外についてはまぁ悪くないかなと思えた。

プリウスらしいセンターメーターは、デザイン的には悪くないと思う。けれど、視認性という意味では決して見やすいとはいえない。特に僕のような親父(45歳)になると、細かな文字が見えづらくなってくるわけで、今回も例えばアダプティブクルーズコントロールの速度設定の数字などは小さいなと思った。

もっともそのためにヘッドアップディスプレイも用意されているのだが、現状では速度とパワーメーター、速度と矢印(オプションのナビを付けた場合)が表示されるだけなので、この辺りの表示領域拡大や表示される情報の増加もお願いしたいところだ。

足踏み式パーキングブレーキの採用はなぜ?

それにしても意外だったのは新たなパッケージとなってヒップポイントが59mmも下がったのに、それを感じなかったことだ。全高も20mm低まったわけだが、逆に室内高は増しているからか、低い位置に座る感じはしない。むしろ何の意識もなく、スッと乗り込めた。またシートも以前に比べると体へのフィット感が高まっていることは確かで、欧州車のように「クルマを着る」と表現できるクルマとの一体感が生まれているあたりもポイントだろう。

とにかく、新型プリウスはあらゆるものが自然に感じられるクルマになった。チーフエンジニアである豊島浩二氏も、「エコカーから脱して、きちんと“カー”として認めてもらえるようなクルマに成長させた」といっていたが、まさにそう感じる部分があったのだった。

その意味では今回、僕の評価は高いのだが、個人的に気になる点が2つある。まず1つは、パーキングブレーキが相変わらずメカニカルな足踏み式を採用していること。最近の新世代カーは、多くが電動パーキングブレーキを採用している。クルマによってはシフトをPにすれば自動でパーキングブレーキをかけたり、始動時にアクセルを踏むと自動で解除してくれたり…。そうした時代にあって、日本を代表するハイテクなプリウスに、電動パーキングブレーキが装備されないのはやや違和感を覚える。

もっともこれには理由があり、採用自体は簡単にできるが、そのためにフェイルセーフ用の予備バッテリーを積む必要があるためだ。この重量やコストを嫌って現時点では採用していない。

気になる点はあるが良いクルマだと評価できる

2つめは結構衝撃的だったのだが、USBポートが標準で採用されていないことだ。ハイブリッドカーらしく、AC100Vの1500Wのコンセントを備えるし、オプションではセンターコンソールのトレイに携帯の非接触充電システムを用意するほどの電化ぶりなのに、USBはオプション設定となっている。

最近のクルマは標準で装備しているものがほとんどかつ、新世代モデルだとポートを2つ用意しているクルマも珍しくない。ましてや新しい時代に相応しいクルマであるプリウスなのだから、USBポートが2つ備わっていても不思議ではないが…。この辺りに関しては、シガーソケットを使って社外品のUSBポートを使うことができるため、問題としては大きくない。しかし現代人のライフスタイルを踏まえた上で、最近のクルマというのは当たり前にスマホやタブレット、その他を「充電できる場所」でもあるわけだ。そう考えるとせめてUSBポートは標準化してほしいと思えた。

と、気になる点を上げてきたが、総評として僕は新型プリウス、良いクルマだと評価している。というのもトヨタはこれまで、どちらかといえば「安くて良いもの」を提供することが主で、例えばそこに質や味、個性みたいなものを重んじてはこなかった(一部そうしたクルマも確かにあったが総合的に)。それが豊田章男社長の就任後、「もっといいクルマ」という言葉のもとに、新たな価値を模索し始めた。そうした動きの先に生まれた新型プリウスには、確かにこれまでのいわゆる“大衆車”とは異なる雰囲気が漂っている。

これぞ日本の定番。今後の意気込みを感じる1台

より多くの人が触れるだろう新型プリウスで、根っこの部分では大衆車の要件を全て押さえて、さらにハイブリッドカーとしての性能も高めてはいる。そして今までならばこれで完成していたのがトヨタ車だった。

しかし、今はそこに好き嫌いが分かれそうなデザインを与えたり、走りをさらに良くしようとする仕掛けを行なったりと、ずいぶんと意欲的なクルマ作りが見える。脱大衆車を図って、トヨタの明確な立ち位置を見出そうとする雰囲気を感じる。そうして出来上がった新型プリウスを実際に走らせてみると、世界の定番と比べても確実に独自性に溢れた1台になっており、これぞ日本の定番! といえる雰囲気が強く漂っていると感じるのだ。

エコカーとして世界最高の燃費を実現しながらも、今回は単なるエコカーに終わらせることなく、世界の定番名車たちと戦っても光る部分があるような1台へとその存在をシフトしたようにも感じる。先にも少し記したが、フォルクス・ワーゲンといえばゴルフ、メルセデス・ベンツといえばCクラス…みたいな定番があるのと同じように、トヨタといえばプリウスといえるような、様々な意味でトヨタを象徴する1台になった。

そんな新型プリウスを支える新たなクルマ作りの考え方であるTNGAによって、今後はさらに様々なバリエーションが展開していく。そうしたことを考えた時にも、その源となるこの新型プリウスは、なるほど優れたベースだとも感じるのだ。そう考えると新型プリウス、クルマ作りにおいてさらなる進化を遂げようとしているトヨタの、今後の意気込みを感じるような1台だった。

スペック

【 Aプレミアム(FF) 】
全長×全幅×全高=4540mm×1760mm×1470mm
ホイールベース=2700mm
車両重量=1380kg
駆動方式=FF
エンジン=1.8L直列4気筒DOHCアトキンソンサイクル
最高出力=72kW(98ps)/5200rpm
最大トルク=142Nm(14.5kg-m)/3600rpm
トランスミッション=電気式CVT
モーター最高出力=53kW(72ps)
モーター最大トルク=163Nm(16.6kg-m)
電池=リチウムイオン電池
サスペンション=前:マクファーソンストラット式
        後:ダブルウィッシュボーン式
タイヤサイズ=195/65R15
JC08モード燃費=37.2km/L
使用燃料=レギュラーガソリン
車両本体価格=310万7455円

【 A “ツーリングセレクション”(FF) 】
※下記以外のスペックはAプレミアム(FF)と共通
車両重量=1370kg
タイヤサイズ=215/45R17
車両本体価格=292万6800円


さようなら

なるほど

共感した

ありがとう

相关分类

Archiver|携带版|BiteMe バイトミー

GMT+9, 2025-6-25 11:40 , Processed in 0.054147 second(s), 18 queries .

Powered by Discuz! X3.5

© 2001-2025 BiteMe.jp .

返回顶部