「現行クラウン」が“今なら”買える！ 中古車相場を調べてわかった「クロスオーバー」から「エステート」までの意外なお得度 ...

クロスオーバー｜走行3万kmで300万円台後半は余裕

高級セダンの代名詞として昭和の時代からお父さん世代の憧れだったトヨタ「クラウン」シリーズは、現在は中核モデルがクロスオーバーSUVへと変貌を遂げ、若年層にも人気を集めている。

時代ごとにスタイリングは変わっても、「いつかはクラウン」とステップアップを夢見るファンは多いが、若者にとって大きな壁となるのが高すぎる価格だ。

実際、最も安い「クラウンクロスオーバー」でも車両本体価格は515万円からであり、収入が伸び悩む日本の20代・30代にはなかなか手が届かない。

しかし、実は中古車に目を向ければ選択肢は一気に広がり、新車と違って即納も期待できるという話も出ている。そこで今回は、中古車サイトのデータを参考値に、クラウンシリーズの中古車事情と知られざる“お買い得度”を紹介する。

まずは現行シリーズで最初に登場し、中古登録台数も700台超と最多の「クラウンクロスオーバー」。過走行車を除外しても300万円台後半から見つけられる。

特にお得感があるのは、2年落ち・走行距離3万km台の個体。ディーラー認定中古車でありながら「G」（新車価格515万円）が359.7万円という車両を見つけることができる。

年式の割にやや走行が多めとはいえ、走行距離無制限保証付きで新車より150万円以上安く、しかも即納の可能性大となれば選ぶ価値は十分だ。

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スポーツ｜一番人気も球数少な目、強気の500万円超だが…

次にシリーズで最も人気のある「クラウンスポーツ」。クロスオーバーより約1年遅れて登場したため、中古車の登録台数はクロスオーバーの半分程度と少ない。

「修復歴なし」に限定すると中古のスタート価格は500万円超と強気であり、やはり人気モデルだけあって価格は高止まりしている。

ただし注目したいのは、500万円台前半で出ているのがエントリーの「G」（新車520万円）ではなく、中級グレードの「Z」（同590万円）であること。本革シートなど装備差を考えれば、この点は大きなメリットだ。

さらに最安帯に並ぶ多くが認定中古車であり、安心と即納がセットになっているのも強みである。

セダン｜燃料電池モデルは意外にも“新車の300万円安”

続いて「クラウンセダン」。こちらは登場時期がさらに新しく、シリーズ唯一のFRモデル。新車価格は730万円からと最も高額だ。ところが中古市場では意外な展開があり、もっとも高価な燃料電池車（新車830万円）が最安で549.9万円から見つかる。新車より約300万円安く、水素ステーションが生活圏にある人なら検討の余地があるだろう。

一方、通常のハイブリッド車（同730万円）の中古は最安590万円と、新車との差は小さい。ただしこちらもほとんどが認定中古車なので、その安心感を考えれば「買い」と判断する価値はある。

エステート｜最新モデル＆長納期で…ややプレミア価格気味

最後は登場したばかりの「クラウンエステート」。中古の最安値はエントリーグレード「Z」（新車635万円）で638万円。新車の納期が長いこともあり、むしろプレミアがついている状況だ。

したがって現状では「どうしてもすぐ欲しい」という人以外にはお勧めできない。今後供給が増えるにつれて価格は下がると予想されるため、根気よくチェックするのが賢明だ。

以上のように、中古車まで視野に入れると、クラウンシリーズはお手頃とは言えないまでも意外と手が届く存在である。

新車価格の高さに二の足を踏んでいたファンも、中古市場まで含めて検討する価値は十分にあるだろう。

（終わり）

（写真：トヨタ）