発売から半年経った「クラウンエステート」の販売比率はシリーズ全体の約2割の背景とは。PHEVの受注再開は年明け濃厚 ...

当初は受注停止や抽選販売など様々な情報が錯綜…

2025年3月13日、トヨタは「クラウンエステート」を発売しました。

クラウンシリーズとして4つ目のモデルとして登場したクラウンエステートはワゴンとSUVを融合させたレクサス風のデザインも注目され、「クラウンクロスオーバー」「クラウンセダン」「クラウンスポーツ」に続く、新たな選択肢として位置付けられています。

とくに販売当初は、受注停止や抽選販売など様々な情報がインターネット上で錯綜するほど、高い人気を集めました。

では発売からおよそ半年が経過したクラウンエステートの、現在の販売はどのような状況なのでしょうか。

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駐車事情や使用環境で評価が大きく分かれる

あるトヨタの販売店担当者は、現在のクラウンエステートの状況について次のように話します。

「クラウンエステートは、クラウンの中では最も新しく登場したモデルとなるため、注目度が高いと感じております。

しかし、発売から半年経過した現在、『クラウンスポーツ』や『クラウンセダン』と比べ、販売店での反応は少し控えめだと感じています。

エステートはよく比較されるクロスオーバーと比較すると、ラゲッジスペースはもちろん、幅や高さ自体にも余裕があるため、積載性をより求めるお客様には、非常に実用的であると感じていただけているようです。

ただ、車両サイズが大きくなったことに関して、懸念の声も少なくありません。全幅が大きくなっているため、狭い駐車場や都心部での取り回しに不安を感じるお客様もいらっしゃるようです。

この点については、お客様の駐車事情や使用環境によって評価が分かれるところですが、荷室の広さや室内空間の充実度に関しては、高い評価をいただいております」

ハイブリッドは11月納車可、PHEVは年始に受注再開か

また、前出の販売店担当者は受注状況について、次のように続けます。

「現在クラウンエステートの受注は可能です。発売当初は受注停止によりお待ちいただくケースもありましたが、現在は比較的スムーズな案内が可能になっています。

ただし、生産台数がもともと限られていることに加え、ハイブリッド車に比べ需要の少ないプラグインハイブリッド車は新規の受注を停止しており、現在は在庫のみの販売対応となっています。なお、受注の再開は2026年1月頃を予定しています。

ハイブリッド車については、今月中の注文であれば11月までの納車が可能ですが、今後の状況によっては1〜2か月程度の遅れが生じる可能性があります。

ボディカラーはブラックとホワイトがとくに人気ですが、レッドなどほかのカラーも一定の需要があります。カラーバリエーションが豊富なことは、従来からクラウンを愛用しているお客様にも好評です。

オプションではパノラマルーフを選ぶ方が多く、広々とした開放感を求めるお客様から支持を集めています」

販売比率はシリーズ全体の2割程度

2025年7月の新車販売台数を見ると、クラウンシリーズは全体で5390台を記録し、前年同月比110.1％と好調な結果となっています。

前出の販売店担当者によれば、クラウンシリーズの販売比率は「全体のおよそ半分が『クロスオーバー』であり、『クラウンスポーツ』と『クラウンエステート』がそれぞれ2割程度、『クラウンセダン』が1割程度」といいます。

クラウンエステートの比率はそれほど多くないですが、クラウンシリーズ全体の販売台数増に少なからず貢献していることは間違いないようです。

（終わり）

（写真：トヨタ）