SUV全盛の現在、ライバル不在の新型「プレリュード」2025年9月(発売予定)、ホンダから「プレリュード」が復活します。1980年代に“デートカー”として一世を風靡、若者が憧れたスペシャリティカーが久しぶりに帰ってくるのです。 6代目となるプレリュードの開発は「新しいハイブリッドスポーツ」。電動化時代におけるスポーツカー像を追求する中でたどり着いたのが、新型プレリュードといえます。 現時点(執筆時)では、パワートレインの詳細や価格帯についての情報は不明ですが、「新しいハイブリッドスポーツ」が開発の根幹にあるわけですから、ハイブリッド・パワートレインを搭載していることは確実ですし、それこそが新型プレリュードの存在意義ともいえます。 ティザーサイトや、各種イベントでのチラ見せ具合からすると、新型プレリュードのイメージカラーは新色のムーンリットホワイト・パールのようですが、1980年代のプレリュード全盛期を知っている世代からすると、「プレリュードは赤いボディでしょう」と思うのではないでしょうか。もちろん、新型プレリュードにも“フレームレッド”という明るく鮮やかな赤いボディカラーが用意されています。 プレリュードの名前と伝統にふさわしい、低められたノーズや流麗なルーフラインの2ドアクーペボディは、SUV全盛の現在においてライバル不在でしょうし、鮮やかな赤いボディが似合うクルマも多くはないでしょうが、あえて国産モデルの中から新型プレリュードと比較されそうなクルマを考えてみたいと思います。 <次のページへ続く> #ホンダ #新型プレリュード #クラウンスポーツ #スポーツカー #スポーツSUV 最有力候補は「クラウンスポーツ」?異論はあるでしょうが、筆者が考える最有力候補はトヨタ「クラウンスポーツ」です。実質的にはハイブリッド専用車(2.5Lハイブリッド/2.5Lプラグインハイブリッド)でありながら“スポーツ”を名乗っている点も、プレリュードのコンセプトと共通性を感じます。 なにより赤いボディカラーが似合うクラウンスポーツのスタイリングは、電動化時代のハイブリッドスポーツカー像を示していると思うからです。 2ドアクーペスタイルのプレリュードに対して、クラウンスポーツは5ドアのハッチバックボディのためスポーツ度が薄いように思うかもしれませんが、巷で「フェラーリ(プロサングエ)に似ている」と評判のクラウンスポーツのスタイリングは、ハイブリッドスポーツを求めるユーザーにとって好ましいポイントかもしれません。 ちなみに、クラウンスポーツが発表されたのは新型クラウンの4モデルが一斉にお披露目された2022年7月ですが、クラウンスポーツのスタイリング自体は2021年12月に開催された「バッテリーEV戦略に関する説明会」において“Crossover EV”という名前で公開されています。 世間では「フェラーリに似たクラウンスポーツ」という評判かもしれませんが、時系列でいえばトヨタの方が圧倒的に早く、このスタイルを披露しています。むしろオリジナルはクラウンスポーツと捉えるべきでしょう。 <次のページへ続く> かつての「プレリュード」もスーパーカー的な雰囲気だったそれはともかく、イタリアンスーパーカーに似た雰囲気というクラウンスポーツの評価は、ハイブリッドのスポーツカーを求めるユーザー層にはポジティブな要素といえるでしょう。 とくにデートカーとして人気だった1980年代のプレリュード(2代目~3代目)をリアルタイムに知っている世代からすると、スーパーカー的な雰囲気は重要といえそうです。 なぜなら、かつてのプレリュードもスーパーカー的な世界観を表現していたからです。2代目~3代目におけるFFと思えないほど低いボンネットとリトラクタブルヘッドライト、そして赤いボディカラーは、プレリュードが当時の若者文化におけるアイコンのひとつとなった要素といえるでしょう。 スーパーカーの雰囲気、国産ならではの安心感、そしてハイブリッドによる新しい走り味――。 こうした視点で見ると、新型プレリュードのライバルは、やはりクラウンスポーツが最右翼でしょう。 残念ながら、筆者はまだ新型プレリュードを陽光の下で見たことがありません。あくまで2023年のジャパンモビリティショーに展示されたプレリュードのショーモデルを見た印象に基づいています。 はたして、量産バージョンとなるプレリュードが、新しい時代のハイブリッドスポーツとして、どのようなムードを漂わせるのでしょうか。 公道で新型プレリュードを目にするその日が、今からおおいに楽しみです。 (終わり) (写真:ホンダ、トヨタ、フェラーリ) |
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