トヨタのイメージを覆すためのスーパースポーツ昨年のグローバル販売台数は1082万台で5年連続トップ。今年上半期も554万台を販売し、過去最高を更新するなど、世界首位の自動車メーカーとしての地位を盤石にしているトヨタ自動車。 プレミアムブランドのレクサスをはじめ、高級車としてのイメージも定着しつつあるが、依然として「壊れにくい信頼性」「手ごろな価格」「安定志向の走行性能」といった特長から、“万人向けだが個性に欠ける”という印象を持たれることも少なくない。 しかし、その固定観念を覆すべく、トヨタが超高性能モデルの開発を進めていることをご存知だろうか。今回は、登場が噂されるトヨタ製スーパースポーツと、同社が目指す新たなブランド像をわかりやすく解説する。 まず、新型スーパースポーツの成り立ちだが、ベースはレース参戦を前提としたGT3規格マシンで、プライベーター向けにサーキット専用仕様が販売される予定である。ただし、ホモロゲーション取得のため、公道走行可能なモデルも一定数生産され、ごく限られたオーナーのもとに渡ることになる。 (次のページへ続く) #レクサス #スポーツコンセプト #GTコンセプト #GTレーシングコンセプト #GT3 #トヨタ 「LFA」後継モデルなのか、トヨタのGTなのか?その市販化を示唆すると言われているのが、2022年の東京オートサロンに出展された「GR GT3 コンセプト」である。ロングノーズ・ショートデッキのスーパーカー然としたフォルムや、レース由来であることを強調する大型リアウイングなどが特徴的だった。 公開されたサイズは、全長4590mm×全幅2040mm×全高1140mm、ホイールベース2725mm。パワートレーンの詳細は不明だが、大型エアインテークやGT3というカテゴリーから考えても、高出力の内燃機関を搭載するのは確実と見られる。 その希少性もあり、多くのファンがレクサス「LFA」を思い起こした。GR GT3 コンセプトは、ラグジュアリー性よりも、サーキット直系の走行性能を追求したモデルになることが示唆されている。 当初はレクサスブランドから「LFR」として登場するとの噂もあったが、直近では今年7月の「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード」に「トヨタ GT コンセプト」と、そのレーシング仕様である「トヨタ GT レーシングコンセプト」が出展され、一部のメディアなどは、トヨタブランドからもGR GT3 コンセプト由来のモデルが登場する可能性が出てきたとしている。 (次のページへ続く) 新型スーパースポーツ「LFR」は予想約4000万円一方で、レクサスも動きを見せている。カリフォルニア州ペブルビーチで8月15日から開催された「モントレー・カー・ウィーク2025」で、スーパースポーツ「レクサス スポーツコンセプト」を発表しており、海外メディアの多くは、このデザイン&中身はグッドウッドのGTコンセプトで市販版の「LFR」が登場すると予想している。 パワートレーンについては、トヨタらしくハイブリッドを採用し、4.0L V8ツインターボにモーターを組み合わせ、800〜900psを発生すると言われている。価格は4000万円程度と予想され、ライバルはフェラーリ「296 スペチアーレ」(880ps/5911万円)、ポルシェ「911 GT3 RS」(525ps/3378万円)などになるだろう。 さらに、台数限定の“和製スーパースポーツ”という希少性もあり、世界的に「ジャパニーズカルトカー」への注目が高まる中、ライバル以上の人気を得る可能性もある。いずれにせよ、こうした超ハイスペックモデルをトヨタブランドで投入すること自体、“万人向けで個性がない”という従来のイメージを完全に過去のものにするだろう。 今後は「モータースポーツを起点としたもっといいクルマづくり」というGR GT3 コンセプト発表時のテーマ通り、BMWすら驚かせるほどのスポーティーなクルマづくりが、トヨタの新たなモットーになるのかもしれない。 (終わり) (写真:編集部、トヨタ、レクサス、ポルシェ) |
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