東京・虎ノ門に誕生した専門店「ザ・クラウン」1月7日にオープンした都内初のクラウン専門店「THE CROWN 東京虎ノ門(以下、ザ・クラウン虎ノ門)」。高級車の代名詞である「クラウン」の専門店として同店がこの地に誕生したのは、70年前の1955年1月7日に初代「トヨペット・クラウン」の発表会が虎ノ門で行われたことに端を発する。 いまでは全国に6店舗(※執筆時点)まで増えた「THE CROWN」だが、店内は日本の伝統美を感じられるしつらえで、欧州プレミアムメーカーやトヨタの高級ブランド「レクサス」ともテイストが異なる、プレミアムな和モダンな雰囲気を醸し出している。 ザ・クラウン虎ノ門でグランドマイスターを務める伊藤裕氏は「虎ノ門という土地柄上、外国人旅行者も多く来店する」と話す。ドメスティックな“日本の高級車”として進化を続けてきたクラウンも16代目を数え、いまや世界40以上の国や地域で販売されるグローバルモデルとなった。 クルマが置いてあるだけの一般的なコンセプトディーラーとは異なり、ザ・クラウン虎ノ門では実際にクラウンの商談から納車、整備まで一気通貫できるのが特徴だ。コンシェルジュの数も一般的なカーディーラーより多く配置。ザ・クラウンのみで専売される限定モデルも用意され、基本的に4車系(「クロスオーバー」「スポーツ」「セダン」「エステート」)すべてが展示されていることから、客層も幅広いという。 近年のトヨタは、「GR」、「ランドクルーザー」そして「クラウン」と、各ブランドの個性を際立たせる専門店網を構築し、ブランド価値を高めている。伊藤氏も「自動車ディーラーの分岐点になるかもしれない。ザ・クラウンではお客様との絆を作っている」と、その取り組みの意義を語る。 伊藤氏によると、これまでクラウンの中心層は60代以上だったが、現在では40~60代が中心となり、4車型あることでユーザーも途切れずに訪れてくれるという。ここでしか買えないオリジナルグッズを買い求めるユーザーも多いそうだ。 さらに、ザ・クラウン虎ノ門ではその立地上、ハイエンドユーザーのセカンドカーとしての需要も取り込んでいるという。伊藤氏によると「トヨタならではの信頼感や安心感で選んでいただいている」そうだ。 (次のページ) #クラウン #ザTHE CROWN #ザ・クラウン虎ノ門 #クラウン専門店 #虎ノ門 「クラウン」ブランドをより強固にする様々な取り組みコンパクトカーから商用車までフルラインアップを誇るトヨタの中にあって、最も強固なブランドの1つであるクラウンだが、16代も続けばブランドの解釈や思い入れも人それぞれ。16代目が披露された際にネットでは「こんなのクラウンじゃない」という賛否が巻き起こったが、ザ・クラウンの展開によりブランドとしての強固な芯が一本通ることになるかもしれない。 そんなブランドを強固にする取り組みの1つが、6月から始まったクラウン生誕70周年記念プロジェクトである「47ROADS BY CROWN -THE EMOTIVE JOURNEYS-」だ。 日本が世界に誇る道をクラウンで走り、日本の伝統工芸を体験するこの試乗イベントは、クラウンの魅力をユーザーが体感するだけでなく、ディーラーとユーザーの新たな接点も育んでいるという。この試乗体験のほかにも、クラウン開発者のトークショーといったザ・クラウン独自の取り組みも好評だそうだ。 今回筆者は、ザ・クラウン虎ノ門を出発し、千葉県は鴨川の豊かな里山に囲まれたガラス工房「主基(すき)グラススタジオ」を訪れるプログラムを体験した。旅の相棒は、ホワイトとシルバーのバイトーンに彩られた70周年記念モデル「クラウンセダン(Z “THE 70 th”)」の燃料電池車だ。 その乗り味はさまざまな場所で語られているので詳細は割愛するが、クラウンらしいゆったりと上質な乗り心地に、エンジンがない燃料電池車ならではの静粛性が加わり、従来のクラウンのイメージをさらにアップデートしている印象だ。鴨川に至るツイスティで荒れたアスファルト凹凸を、しなやかな足回りが軽快にいなしていく。 走行中にCO2を排出しないクリーンさも、これまでのクラウンにはなかったものだ。シリーズのメインストリームは「クラウンクロスオーバー」に譲っても、亜流になったことでクラウンセダンは独自の先進的な魅力を獲得した。 (次のページ) 16代目「クラウン」の存在意義今回訪れた主基グラススタジオは、代表の鈴木氏がこの地で30年以上ガラス工房を営みながら、花瓶やグラス、テーブルウェアといったガラス作品を手掛けている。 1200度以上に熱せられた窯の前でガラスに施す着色の原料を選んでいると、鈴木氏が色の元は希少金属や鉱物であることを教えてくれた。 工房で窯の火を落とすのは3年に1度ほど。火は四六時中焚いているそうで、近年の燃料代の高騰の影響は大きく、多くのガラス工場が倒産の憂き目にあっているという。さらに、着色に必要なコバルト、クロム、マンガンなどの希少金属も、クルマの電動化に必要不可欠な素材として近年値段が高騰しているという。 トランプ関税の影響や輸送費の高騰といった世界情勢の混乱や環境問題は、自動車ビジネスだけでなく、里山の小さなガラス工房にまで影響を及ぼしているのだと実感する。決して他人事ではなく、だからこそトヨタは、カーボンニュートラル燃料、HEV、PHEV、BEV、FCEV、水素燃焼といった「マルチパスウェイ」で様々な選択肢を残しているのだ。 日本の歴史と伝統を肌で感じながら未来に想いを馳せる……そんなことができるのも、クラウンという70年の歴史を誇るモデルがなせることなのかもしれない。なお関係者によると、好評により現在、特別試乗プログラムの第2弾の開催を企画・検討中だそうだ。 (おわり) |
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