「なんでマツダって全部同じ顔なんですか?」「なんでマツダって全部同じ顔なんですか?」 インターネット上には、こうした投稿がたびたび見られます。 たしかに、マツダのラインナップを見ると、どれも非常によく似たエクステリアデザインをまとっています。もちろん、厳密に言えばモデルごとに微妙に異なるものの、よほどクルマに詳しい人でなければ「同じ顔」に見えてしまうのも無理はありません。 こうしたマツダのデザイン戦略に対し、インターネット上ではさまざまな声があるようです。 そのなかには「最近のマツダのデザインはどれもいい」という好意的なものもある一方、「上級モデルなのに安いモデルと同じ顔なのは残念」といったものも見られます。 では、なぜマツダは「同じ顔」を採用しているのでしょうか? #マツダ #アテンザ #MAZDA6 #デミオ #魂動デザイン 「同じ顔」は定番の“ブランド戦略”現在のマツダのデザインのベースとなっているのは、「魂動デザイン」と呼ばれるデザイン哲学です。 これは2010年に世界初公開されたコンセプトモデル「SHINARI」が起点となっており、その後、「MINAGI」や「TAKERI」「HAZUMI」といったコンセプトモデルにも展開されました。 その後、それぞれのコンセプトモデルは「マツダ6」「CX-5」「マツダ2」として市販化され、「魂動デザイン」はマツダの代名詞と呼べるものになりました。 このように、ひとつのデザイン哲学をラインナップ全体に展開する方法は、おもに欧州プレミアムブランドでよく見られるものです。 その代表格と言えるのがBMWです。BMWは「キドニーグリル」と呼ばれる特徴的なフロントマスクをほぼすべてのモデルで採用しており、BMWのアイデンティティとしています。 欧州プレミアムブランドがこうした戦略を採用する理由は、「ブランドを好きになってもらうため」としばしば説明されます。 つまり、ラインナップ全体を「同じ顔」に統一することで、個々のモデルではなく、ブランド全体のファンになることを狙っているというわけです。 マツダは「同じ顔」にせざるを得なかった?ある業界関係者は「マツダは『同じ顔』にせざるを得なかった」としたうえで、次のように続けます。 「『魂動デザイン』を採用する前のマツダは、極度の経営危機に陥っていました。 マツダは『選択と集中』の考え方により、欧州市場を最重要市場に据えることにしましたが、階級社会の色濃く残る当時の欧州では、プレミアムブランドと大衆車ブランドの境界が明確に存在していました。 そこでマツダは、大衆車ブランドでありながらプレミアムブランドに匹敵するデザインを持ったクルマという、当時の欧州市場におけるニッチを狙いました。マツダがクリーンディーゼルやMTを積極的に導入してきたのも、欧州市場重視の考え方と無関係ではありません。 そして登場したのが、マツダ6であり、CX-5であり、マツダ2であったわけです。 ただ、マツダのような中堅メーカーの場合、個々のモデルの力だけで勝負することが難しいため、『同じ顔』によってブランド一丸となって欧州市場を攻略する必要がありました。 さらに、より効率的なクルマづくりを進めるために採用された『コモン・アーキテクチャ』と呼ばれる開発手法も、『同じ顔』となった理由のひとつです。 モデル単体では十分なスケールメリットを得ることが難しいマツダは、ほとんどのモデルで共通の基本骨格を用いることとなります。その結果、各モデルで共通のデザインとしたほうが、都合がよかったと考えられます。 ほかにもさまざまな理由がありますが、当時のマツダが生き残るためには『同じ顔』にしなくてはならなかったのは事実です」 今後は「同じ顔」がもっと増える?前出のある業界関係者は、「今後は『同じ顔』を採用するブランドが増えていく」とし、その理由を次のように説明します。 「現代のクルマの多くは、技術の成熟により、性能や機能装備でモデルごとの違いをアピールすることが難しくなりつつあります。 誤解を恐れずに言えば、どのブランドのクルマを買っても、基本的な機能という点では大差がないということです。 そうしたなかでは、デザインやブランドイメージの重要性が相対的に増しています。つまり、性能や機能装備で差がつけられないからこそ、デザインで差をつけ、それをブランドのアイデンティティにするというわけです。 もちろん、電動化や自動運転といった先進領域では、今後も性能や機能が価値として評価されていくと思います。 しかし、多くの大衆ブランドでは、デザインによって差別化を図らざるを得ないというのが実情です」 レクサスの「スピンドルグリル」やトヨタの「キーンルック」、日産の「Vモーショングリル」など、2010年代にはさまざまな「顔」が生まれました。 各ブランドのオリジナリティが見られるこれらのフロントマスクが生まれた背景には、それ以外での差別化が難しいといった事情もあるのかもしれません。 (終わり) (写真:マツダ、日産、トヨタ、レクサス、BMW) |
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