国産4座クーペ新型「プレリュード」と「GR86」を比較ホンダの新型クーペ「プレリュード」がいよいよ、9月に発売される予定です。 現在は、まさに秒読み状況。そこで同じ4座クーペであるトヨタの「GR86」と、新型プレリュードを比較してみました。2台には、どんな違いがあるのでしょうか。 ホンダがプレリュードを復活させると発表したのは2023年10月の「ジャパン・モビリティ・ショー2023」でした。 「ホンダ・スペシャリティ・スポーツ・コンセプト」として初披露された流麗なクーペは、2025年1月の「東京オートサロン2025」において「プレリュード・プロトタイプ」として再び披露され、市販化への期待を高めました。そして、ようやく、2025年9月の発売を迎えることとなったのです。 #プレリュード #GR86 #スペシャリティ #スポーツカー #比較 「プレリュード」の価格は“600万円級”の可能性もここまでわかっているプレリュードの内容は、以下のようなものとなります。 2.0Lエンジンを搭載した「e:HEV」と呼ぶ、現在のホンダのハイブリッド・システムを搭載していること。運転を楽しくさせ、鋭い加速を実現する新機能「ホンダ S+シフト」が採用されることです。そして肝心な駆動方式はFF(前輪駆動)となるとか。 また、エンジン自体が進化していることで、同じ2.0Lのハイブリッドを搭載する「シビックe:HEV」よりも高性能であることも予想されています。さらに、「シビックタイプR」のシャシー技術を流用していることで、ハンドリングは相当に楽しいものになっているようです。 ちなみに現行シビックe:HEVの駆動用モーターの出力は135kW(184PS)ですから、200PS級になると嬉しいですね。後輪をモーター駆動する電動4WDも開発中らしいので、もしかすると、発売後に4WDモデルが追加になるのかもしれません。 価格は、シビックe:HEV以上になるはずですから、最低でも440万円以上。シビックタイプRの499万7300円という価格は、どう考えても大バーゲンプライスなので、それ以上になってもおかしくはありません。 そして「アコード」の価格が599万9400円〜なので、「プレリュード」の価格はアコードに近くなるのではないでしょうか。 手の届く価格の本格スポーツ「GR86」一方でライバルとなるトヨタのGR86は、どのようなクルマでしょうか? GR86は2012年に初代モデルが「86(ハチロク)」の名称で誕生しました。トヨタとスバルの共同開発で、スバルの水平対向4気筒エンジンを搭載し、スバルの工場で生産されるのが特徴です。 86(ハチロク)の名称は、1980年代の人気モデル「カローラ・レビン/スプリンター・トレノ」の型式名「AE86」の人気にあやかったもの。手ごろな価格の4座FRモデルを現代に復活させたとして、人気モデルとなりました。 2021年には第2世代にモデルチェンジ。基本的なコンセプトを継承しながら、エンジンを2.4Lに拡大して性能をアップさせています。 その特徴は、後輪駆動のみのFRであることと、6速MTと6速ATが用意されていることです。本格スポーツカーとして、ワンメイクレースも大いに盛り上がっています。 2.4Lになった現行モデルのエンジンは、173kW(235PS)/250Nmのパワーを発揮します。価格は293万6000円~361万6000円。300万円を切るのはレース用の特殊なグレードで、通常グレードの価格帯はおよそ320万円~となります。 「スポーツ」か「スペシャリティ」かではいよいよ、プレリュードとGR86を比較してみましょう。 走りに対して言えば、速さ、MT、後輪駆動というスポーツカー的な価値観で「GR86」が圧勝しています。「純粋なスポーツカーが欲しい!」というのであれば、間違いなく「GR86」一択です。 一方の「プレリュード」は、スポーツではなく“スペシャリティ”を標榜するクルマです。 今では絶滅してしまいましたが、昭和の終わりごろにかけて「スペシャリティ」は圧倒的な人気を誇っていました。「スポーツカーは汗臭くてダサい。それよりもデートに使える、おしゃれで快適なスペシャリティの方が良い」というのが社会常識だったのです。 今でもそうでしょうけれど、「クルマの速さ」よりも、「異性とのデート」の方が重要であり、そのためのクルマが「スペシャリティ」だったのです。 そうした「デートに使う」を主眼とし、そのおまけとして走りも楽しみたいというのであれば、「プレリュード」をおすすめします。さらに、外から見て、「落ち着いた大人」に見えるのは、間違いなくプレリュードです。 “若い走り屋風”に見られてもいいならばGR86ですが、酸いも甘いも知る大人としてスポーティなクルマに乗っているように見せたいならプレリュードでしょう。 ちなみに価格は、圧倒的に「GR86」の方がお手頃価格になっています。価格差は100万円以上になるはず。でも、その価格差こそが、プレリュードのスペシャリティとしての価値を高めることができるのです。 プレリュードとGR86は、同じようなサイズの4座クーペですが、その狙いは、まったく異なります。 そして、プレリュードのスペシャリティ路線も、GR86の古典スポーツ路線も、いまや共に絶滅危惧種となってしまいました。それだけ2台は貴重な存在です。どちらを手に入れても、きっと後悔はしないはずです。 (終わり) (写真:トヨタ、ホンダ) |
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