手軽にイメチェンできるディーラーカスタムの世界。リセールバリューにプラスになるケースも ...

今や定番。ディーラーカスタムとはなにか？

ディーラーカスタムとは、メーカー系ディーラーがあらかじめカスタムパーツを装着した状態で販売するサービスです。

基本的には、見た目の変化をメインにしたカスタムであり、搭載されるエンジンなどは一般的なカタログモデルと変わりませんが、エクステリアをスポーツタイプにするなど、気軽に見た目を変えて楽しむことができます。

このディーラーカスタムは、2010年ごろから輸入車を中心に人気が高まり、現在では国産車にも定着しています。

とくに、見た目を個性的にしたり、車体をスタイリッシュに見せたいユーザーに支持されています。

実際に、エクステリアだけをスポーティにカスタマイズすることができるため、スポーツカーほどの高性能は求めないが見た目は格好よくしたい、という層に好評のようです。

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セットで装着し統一感のある外観に

今回は、トヨタのGRパーツを例に話を進めていきます。

トヨタの人気車種の「ヴォクシー」や「プリウス」などに、ディーラーカスタムパーツを取り付けることが可能です。

これらの車種には、専用に設計された「GRエアロパーツ」や「GRパフォーマンスパーツ」が用意されており、外観をよりスポーティに仕上げることができます。

ヴォクシーのGRエアロパーツセットには、GRフロントスポイラー（LED付）、GRサイドスカート、GRリアバンパースポイラー、GRフロントバンパーガーニッシュがセットとなっています。

これにより、エクステリアが一層スタイリッシュでスポーツ感のあるデザインに変わります。

価格は素地のままで25万7400円、塗装済みだと28万500円となっています。

また、プリウスの場合は、「GRパフォーマンスパッケージ」が26万4000円で提供されています。

このパッケージには、フロントスポイラーやテールゲートスポイラーといった外装パーツに加え、ボディ前後に取り付ける専用設計のダンパー、GR「パフォーマンスダンパー」セットが含まれています。

このダンパーは、走行性能を向上させるために設計されており、より安定した走行をサポートします。

これらのように、ディーラーカスタムパーツはセットになっていることが多く、エクステリアの各部分を統一感のあるデザインで仕上げることができるようになっています。

では、ディーラーカスタムの効果は、見た目や走りだけなのでしょうか？

人気につきリセール価格がアップする場合も

あるトヨタの販売店担当者は、次のように話します。

「納期については、基本的にディーラーカスタムを追加したからといって、大きな変動はありません。

ディーラーカスタムについてお問い合わせいただくことはもちろんありますが、全体的にはそれほど多くはないように感じます。

しかしプリウスの場合、セットでカスタムパーツを取り付けた場合、リセール価格が高くなることが多いためパッケージでのカスタムでよりお得になることがあります。

ヴォクシーも、カスタムパーツが付いていてもリセールでマイナスになることはなく、むしろリセール市場で人気があります。

当店でのヴォクシー購入者のうちおよそ3分の1がディーラーカスタムを希望しており、とくにGRパーツが装着された中古車を求めるお客様も多く見られます。

そのため、リセール市場においてはカスタムパーツが付いたモデルは比較的人気があると感じています」

本気のパフォーマンスはいらないけど手軽に個性を追加

このように、車種によって異なるものの、ディーラーカスタムを楽しむユーザーは少なくありません。

GRパーツを取り入れることで、外観のデザインに変化が生まれノーマルとの差別化が可能になります。

実際に、GRパーツをカスタムしたユーザーからは、「サーキットで走る予定はないが、やはり見た目がカッコいいからGRパーツをつけた」という声があり、GRパーツはとくにスポーティな印象を強調するため、見た目を重視するユーザーに人気のようです。

納期に関しても基本的には大きな変動はなく、GRパーツを選ぶことによって納期の遅延などの懸念が少ないため、より個性を出したいユーザーにとっては魅力的なカスタマイズ手段と言えそうです。

（終わり）

（写真：トヨタ）