美しさと希少性を兼ね備えたレクサス「LC」物価が日々上がり続ける一方で、給料の上昇は雀の涙ほど。どんどん貧しくなっていく不景気の日本で、クルマ好きとして気になるのが、趣味性の高いモデルの消滅である。 そこで今回は、もうすぐ、あるいはこのまま絶版になりそうなモデルを5車種ピックアップしてみた。 まず、価格が高く実用性が低いという理由で、今すぐ国内市場から姿を消してもおかしくないのがレクサス「LC」。 流麗なクーペやカブリオレのボディに、今では希少な自然吸気V8エンジンを組み合わせたこのモデルは、ベントレーやアストンマーティンといった超高級ブランドですら、もはや見られない存在だ。 その意味では、確かに「買い」のモデルではある。しかし、実質2人乗りの2ドアモデルに1500万円前後を出せる人は、今の日本ではそう多くない。しかも、同じ高級車でも国産車では欧州勢ほどのブランド力はないため、富裕層であってもLCを選ぶ人はさらに少なくなるはず。 そのため、生産を左ハンドル仕様に絞り、レクサスの評価が比較的高い北米市場専売とする判断が下っても不思議ではない状況だ。 <次のページへ続く> #レクサスLC #GT-R #スカイライン #シビックタイプR #スイフトスポーツ 「GT-R」はすでに注文終了、次期型はEV化で“別物”に?次に取り上げるのは、トップグレードの「NISMO」が3000万円超えという、いつの間にかLCをはるかに上回る超高額車となった日産「GT-R」だ。 すでに現行モデルの新規注文受付は終了しており、NISMOはもちろん、通常グレードも最終の2025年モデルは非常に入手困難となっている。 そのため、フルモデルチェンジした次期型の発表と国内導入を望むファンは多いが、先行きには大きく2つの懸念がある。 1つ目は、国内の主力工場を閉鎖しなければならないほど経営が厳しい日産が、コストのかかるスーパーカーを新たに開発できるのかという点。 2つ目は、たとえ開発されたとしても、2023年に発表されたコンセプトモデル「ハイパーフォース」が示すように、バッテリー電気自動車(BEV)となる可能性が高いという点だ。 つまり、従来のGT-Rが持っていた内燃機関ならではの圧倒的なパワー感を、新車で味わう機会は二度と訪れないかもしれない。 <次のページへ続く> 「スカイライン」も風前の灯火。国産FRセダンも存続の危機GT-Rだけでなく、「スカイライン」もその存続が危ぶまれている1台だ。 和製FRスポーツセダンの代表格であるスカイラインだが、今や世界的にDセグメントやEセグメントの車種は、プレミアムモデルを除きほとんど姿を消している。 その意味で、スカイラインは世界的にも希少なモデルである。国外では高級ブランド「インフィニティ」から販売されているため、日本でもかろうじて生き残っている状況だ。 日産ブランドとして細々と販売が続けられているのは、もはやメーカーの意地と言えるが、それも経営状況次第で今後継続される保証はない。 だからこそ、もし手に入れたいなら、早めに動いておいたほうが良さそうだ。 <次のページへ続く> 欧州で生産終了の「シビックタイプR」もフェードアウト?次に紹介するのは、走り屋御用達のホンダ「シビックタイプR」。現在、注文受付は一時停止されているが、GT-Rとは違って公式には販売終了とされていない。 ただし、日本と同様にタイプR人気が高い欧州では、最終モデルとなる「アルティメットエディション」が40台限定で販売され、これをもって現行型の販売が終了している。 つまり、国内でもこのまま受注停止が続き、いつの間にか販売終了となる可能性は十分にある。もちろん、次期型が開発されて国内販売されることになれば、ファンとしては歓迎だろう。ただし、シビックタイプRも次期型でBEV化される可能性があるという点が気になるところだ。 もしそうなれば、MT(マニュアルトランスミッション)でハイパワーを操る楽しさは過去のものとなり、現行型を買い逃したファンは必ず後悔することになるだろう。 <次のページへ続く> 庶民派ホットハッチの星「スイフトスポーツ」も絶版の危機最後に紹介するのは、スズキの「スイフトスポーツ」だ。 これまで紹介してきた車種とは異なり、車両価格が200万円台前半と手頃で、「お金持ちではないけれど走りが好き」という層から絶賛されてきた。しかし、実はこのモデルも絶版の危機にある。 というのも、ノーマルの「スイフト」は2023年12月にフルモデルチェンジしたが、スイフトスポーツは旧型(ZC33型の4代目)が販売継続中で、現在は今年11月までの予定で最終限定車「ファイナルエディション」が生産中だ。 次期スイフトスポーツが登場するとしても、スケジュール的には来年後半以降と見られており、世界的な脱炭素化の流れを考えると、このままカタログから姿を消したり、ハイブリッド化する可能性もある。 「ZC33型スイフトスポーツが最後の純ガソリンホットハッチだった」と後悔したくない人は、今すぐファイナルエディションを契約すべきだろう。 運転の楽しさやスポーツ性能を追求したモデルが次々と姿を消していくのは、クルマ好きにとっては実に寂しいことだ。 トヨタ「スープラ」やホンダ「S660」「NSX」なども、多くのファンに惜しまれながら販売を終了してしまった。 こうした“一期一会”の状況は、今後さらに電動化が進むにつれて、より一層はっきりと表れてくるかもしれない。 (終わり) (写真:トヨタ、レクサス、日産、ホンダ、スズキ) |
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