待望のエアーEX投入で販売台数は伸びているが…ホンダ「ステップワゴン」は、1996年に初代が登場して以来、ファミリーカーの定番として長年にわたり親しまれてきたM(ミドル)クラスのトールミニバンです。 2025年4月3日にマイナーチェンジが行われ、「エアー」に待望の上級仕様となる「エアーEX」が加わり、パワーテールゲートや2列目シートのオットマンなどの快適装備が追加されました。 また、「スパーダ」には、より装備を強化した「スパーダ・プレミアムライン」が新たに設定され、その派生モデルとして「ブラックエディション」がラインアップに加わりました。 マイナーチェンジ後の2025年7月のステップワゴンの販売台数は5487台に達し、前年同月比で124.3%と大きく向上しています。 では実際に、ステップワゴンに対して販売店にはどのような反響が届いているのでしょうか。 #エアーEX #ステップワゴン #ミニバン #セレナ #シエンタ ハイブリッドは年内、ガソリンは来年5月以降に納車あるホンダの販売店担当者は、ステップワゴンの現時点での反響について次のように話します。 「ステップワゴンはホンダの主力車種であり、非常に多くのお問い合わせをいただいています。 なかでも『エアーEX』が登場してからの反響は大きく、『スパーダ』のかっこいいデザインではなく、優しい雰囲気の『エアーEX』を選ぶお客様も多く見られます。 ただ、全体の半分以上はハイブリッドモデルが選ばれており、その中でも『スパーダ』のハイブリッドモデルは依然として高い人気を維持しています。 また、ハイブリッドモデルは燃費の良さだけでなく、静粛性や加速性能も好評で、試乗後にガソリン車からハイブリッド車に変更するお客様も少なくありません。 納期に関しては、ハイブリッドモデルはグレードに関わらず、2025年内には納車可能です。需要の高いハイブリッドモデルは生産台数が多いため比較的早い納車となっています。 一方で、ガソリン車の『エアー』は2026年5月ごろ、『スパーダ』は2026年6月ごろの納車予定となっており、ガソリン車は納期に時間がかかる状況です。 ハイブリッドモデルとガソリンモデルの価格差は39万4900円であり、価格差に悩むお客様も増えているため、納期にも少し影響が出ているのかもしれません」 「セレナ」との違いはシート収納と“スタート価格”また、前出の販売店担当者は、ステップワゴンの競合車について次のように話します。 「ステップワゴンを検討しているお客様は、日産『セレナ』と比較されることが多く見られます。 3列目シートが床下に収納できるため、3列目の空間を広く確保できる点がステップワゴンの特徴で、この使い勝手の良さはファミリー層にとって大きな魅力です。 一方で、セレナは271万円から購入可能なのに対し、ステップワゴンは334万円からと50万円以上の差があり、この価格差を懸念するお客様も少なくありません。 ただ、価格が高いぶんステップワゴンは使い勝手の良さや走行時の乗り心地に優れ、長距離移動も快適だと思います。 また、ハイブリッド車は高速道路での走行時にも力強い走りを実感でき、日常の買い物から家族旅行まで幅広いシーンで活用できることが、ステップワゴンの魅力として評価されていると感じています」 ベースグレードが300万円台半ば~と価格で苦戦しかし、2025年7月の新車販売台数において、セレナは6401台でステップワゴンの販売台数を上回っています。 インターネット上では、「コストパフォーマンスでライバルに劣る」「オプションを一通り付けると総額500万円近くになり、手が出しにくい」「平均的な20〜30代の子育て世帯には、フリードやシエンタクラスが現実的」といった意見が見られ、やはり価格面が購入判断に影響している様子がうかがえます。 たとえばベースグレードの「エアー」(ガソリン車、FF)は改良前の316万9100円から改良後の334万8400円へ17万9300円の値上がりとなっており、こうした価格改定も販売台数に少なからず影響を与えていると考えられます。 ステップワゴンは装備や走行性能で強みを持つものの、価格とのバランスを重視する層にとっては、セレナや「ノア/ヴォクシー」といったライバルのほうが魅力的で、結果として販売台数で後れをとっている可能性があるのかもしれません。 (終わり) (写真:トヨタ、日産、ホンダ) |
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