パスワード再発行
 立即注册
検索

AMG GT Sで富士スピードウェイを走る。果たしてその実力は?

2015-7-15 10:45| post: biteme| view: 903| コメント: 0|著者: 文:五味 康隆 /写真:菊池 貴之

摘要: 急激に変貌するメルセデスの頂点モデル メルセデス・ベンツが、スーパースポーツの世界でポジションを確保するために導入する新車種が「AMG GT」だ。よりハッキリ言えば、他のAMGモデルのように既存モデルのパフォー ...

AMG GT Sで富士スピードウェイを走る。果たしてその実力は?

急激に変貌するメルセデスの頂点モデル

メルセデス・ベンツが、スーパースポーツの世界でポジションを確保するために導入する新車種が「AMG GT」だ。よりハッキリ言えば、他のAMGモデルのように既存モデルのパフォーマンスを向上させて到達できる領域には限界があるということ。より高い頂を目指し、その領域に生息するポルシェなどのライバルを圧倒するべく、シャーシから全てをこのモデルのためにAMGが独自開発。2010年に発売され、マクラーレンと別の道を歩み始めたSLS AMGに続き、技術力を世に示してAMGとメルセデスを牽引する役割を担う独自開発第2弾モデルとなるのだ。

ちなみに、このモデルと期を合わせるかのように、メルセデスは「AMG」を「メルセデスAMG」として、独自ブランドではなくメルセデスの究極のパフォーマンスを求めるブランドとする戦略に変えた。つまりAMG GTはメルセデスのスポーツシーンの頂点に君臨するブランドヒーローとなるモデル。同時に究極のエクスクルーシブを求めるブランド「メルセデス マイバッハ」も立ち上げられ、今はSクラスにのみマイバッハが展開されているが、予想と期待を込めると今後は他の車種にも…なんて展開があるのかは定かでないが、メルセデスはいま急激に変貌を遂げている。

何はともあれ、サラブレッドのなかのサラブレッドとして登場したAMG GTのハイパフォーマンスモデル「AMG GT S」に、今回は富士スピードウェイで試乗できたので紹介しよう。

走行中の操作を最優先したコックピット

AMG GTは2010年に登場したSLS AMGに引き続きロングノーズ&ショートデッキで、リアタイヤの直前にドライバーを座らせるパッケージを採用。この様子から、全てをパフォーマンスのために…と予想できるが、実は実用性も最低限は確保されている。

まず室内に乗り込むと、包まれ感と言ったありきたりなレベルではなく、全てが運転のために作られたコックピット空間が広がる。それは走行中の操作最優先の人間工学に基づいたと読み取れるもので、本来ならシフトレバーは室内一等地にありがちだが、肘を窮屈なほど後方に引かなければ操作しにくいところにある。これには前進後進の切り替えなどは特定の環境でしか使わず、走行中に大事な変速はクルマに任せるかパドルシフトで行えば良いという考えが伺えて、まさに走ることを第一に優先したサラブレッド感が得られる。

ちなみに本来ならシフトセレクターがある一等地を見ると、もっとも自然と手が行く場所にドライブモードセレクトがあり、その右側にはセンターモニターを使った各種設定を操るコマンドコントローラーがある。少し手を伸ばせばドリンクホルダーと、全てが走行中の機能を優先しているのだ。

この手のモデルの最大の悩みは2人で乗る時にある。1人で乗るなら手荷物は助手席に置けば良く、問題はシートのリクライニング角が浅いので仮眠がとれない程度だ。だが2人で乗ると、まずハンドバッグをどこに置くのかが問題になってくる。助手席の足元? それとも走行中に荷物が転がってしまう荷室?  このあたりはスーパースポーツで、なおかつ2シータークーペの永遠の課題だろう。

とは言いながらも、リアハッチを開けると深さこそないが奥行きがあり、ゴルフバッグが2個も入るパッケージは見事。この手のモデルは土日のゴルフなどの非日常にこそ乗って行きたいが、積載力や実用性の観点から乗っていけない…そんな我慢はしなくて済みそうだ。

限界ギリギリでは気難しいキャラクターも

AMG GTは日本で最も人気のあるレース、スーパーGTに出ているGT300のレースカーにも似た扱いやすさや速さを備えている。簡単な話が、自然と勝手に4つのタイヤを使いこなせるし、クルマのポテンシャルを引き出せる。その気になれば驚異的な速さを得られる。しかも各種電子制御装置が4つのタイヤを的確に使えるようにするだけでなく、車両の安定性までも保つので、試乗日は晴れだったが雨でも安心してサーキットを走れそうだ。

ちなみにその驚異的な速さとは、ある程度サーキットを走ったことがあり、速度への眼の慣れや、体に掛かる大きな走行エネルギーに耐えながらも的確な操作ができる方であることが条件だ。なぜなら富士スピードウェイの直線で、初めて乗った1周目からメーター読みで270km/hを軽く超える。こうしたトップスピードに乗ること自体、最終コーナーを相応の速度で曲がってきているから可能なわけだが、まずその速さを得る前に、身体的な限界を迎えてしまう方が多いと表現できる速さを持っているということ。これが今のスーパースポーツの世界であり能力だろう。

さらに一歩踏み込んだ話をすると、体が耐えられれば簡単に驚異的な速さが手に入ると言ったが、そこから先の限界ギリギリを使ったようなタイムアタック領域では、当然相応のシビアさは要求される。イメージとしてはタイヤが最後まで粘るように路面を捕まえているからこそ、滑った時には唐突であり、大きく滑る。まさに限界“付近”までは簡単に行けるが、限界“ギリギリ”を使おうとしたときに、突然乗りこなす難しさが出る印象だ。まさに今日のレーシングカーそのものであり、その最後を使いこなし乗りこなせたときの気持ち良さは、言葉にできないレベルにある。

もちろん、これだけスーパースポーツの世界観づくりを攻めているからこそ、エンジン音も気持ち良いし、すべての操作にダイレクトであることも言うまでもないだろう。最後にこれだけの運動能力が出せるからには、普通のクルマが採用しない様々な特殊な造りがあるのは当然であり、そこに触れていこう。そこを知ると、メルセデスの気合と技術力に驚く方が多いはずだ。

トランスアクスルと可変エンジンマウント

このモデルを理解するうえで、まずは通常のフロントエンジン&リア駆動の2シータークーペのフォルムに惑わされないことが重要。というのも、このモデルは完全なるフロントミッドシップモデル。だからこそ走るとクルマが小さく感じる俊敏かつ軽快さを備えているし、限界付近までは気軽に使いこなせるが限界直前を使いこなすのが難しい。

その中身の最重要項目に捉えるべきは、エンジン。圧倒的なパワーと扱いやすいトルク、そして高回転まで淀みなく吹け上がる特性と、アクセルの踏み込みはもちろん、戻し操作にも遅れずに回転が下がるダイレクトな反応、さらに言えば心を刺激する排気音。これらを備えた新開発の排気量4LのV8ツインターボは通常よりも55mmも低く搭載できるドライサンプ化を果たし、それをフロント車軸よりも全てを後方に搭載。ちなみにボンネットフードを開けると、通常のクルマのような位置にエンジンカバーが見受けられるが、その下には吸気系アイテムがあるだけで、エンジン本体はその後方に位置している。

これだけ後方に積めるのはトランスミッションを後方に持って行ったからだ。専門的にはトランスアクスルと呼ばれる手法だが、このモデルでは後輪車軸の後ろに7速のダブルクラッチトランスミッションを配置。言うなれば、前方のエンジンが発生した力を、一度最後尾まで持って行き、リアタイヤに戻している。こうしたレイアウトによって53:47の前後重量バランスが整い、4つのタイヤを自然に使いこなせるスーパーバランスが確立できる。さらに素材にもこだわった優れたボディ&シャーシが剛性と軽量を両立しているわけだ。

独自のエンジンマウントもマニアックな機構だ。激しい走りをする際には特殊な可変エンジンマウントを締め上げてエンジン振動を刺激的にダイレクトに伝えながら、エンジンをフロント周りの剛性を上げる構造体としても使っているのだ。逆に、街中などではエンジンマウントを緩めて振動を吸収して快適性を確保している。クルマで最も重い構造体のエンジンの動きを制御することで、驚異的な速さと乗り味を実現していると言えるだろう。

※走行中のモデルを中心に、輸送用の保護フィルムが貼ってあります。

スペック

【 メルセデスAMG GT S 】
全長×全幅×全高=4550mm×1940mm×1290mm
ホイールベース=2630mm
駆動方式=FR
車両重量=1670kg
エンジン=4LV型8気筒DOHC直噴ターボ
最高出力=375kW(510ps)/6250rpm
最大トルク=650Nm(66.3kg-m)/1750-4750rpm
トランスミッション=7速AT
サスペンション=前後ダブルウィッシュボーン
タイヤサイズ=前265/35R19、後295/30R20
JC08モード燃費=9.6km/L
使用燃料=プレミアムガソリン
車両本体価格=1840万円


さようなら

なるほど

共感した

ありがとう

相关分类

Archiver|携带版|BiteMe バイトミー

GMT+9, 2025-6-24 21:12 , Processed in 0.079766 second(s), 18 queries .

Powered by Discuz! X3.5

© 2001-2025 BiteMe.jp .

返回顶部