【まさかの】トヨタ「カローラ クロス」が欧州で販売苦戦？ 現地幹部が語る「この市場に足りない魅力」とは ...

発売から5年、デザインの訴求力が課題に？

欧州トヨタが販売する「カローラ クロス」が、販売面で苦戦しているようです。

今年5月にビッグマイナーチェンジが施されましたが、それでも勢いは今ひとつ。トヨタの欧州幹部は、「カローラ クロスが欧州市場で成功するためには、より表現力豊かなデザインが必要だ」と認めています。

トヨタがカローラ クロスを投入してから、すでに5年が経過しました。従来の小型ハッチバックに魅力を感じにくい層の取り込みには貢献してきたものの、最近実施されたフェイスリフトを経ても、消費者の心を強く揺さぶるだけの魅力には欠けている……これが、販売の伸び悩みに影響しているのかもしれません。

トヨタは、今年最初の4ヶ月間で欧州において1万1259台のカローラ クロスを販売しました。これはコンパクトSUVカテゴリで25位という結果ですが、前年同期比では14%の減少となっています。

一方で、よりスタイリッシュで華やかなデザインが好評な「C-HR」は、同期間中に4万1950台を販売し、前年比9.6%の増加を記録。両モデルのデザインが明暗を分けた形となっています。

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デザイン刷新による巻き返しに期待感も

マイナーチェンジ前のカローラ クロスは、日本仕様と欧州仕様でエクステリアデザインが大きく異なっています。

日本仕様では、人気SUV「ライズ」を彷彿とさせるメッシュタイプのグリルとセパレート式のロアグリルを採用し、スポーティな印象が強調されています。

対して欧州仕様では、大型のエアインテークを配した、よりプレーンなデザインとなっており、ここにも“欧州らしさ”とのギャップがあるのかもしれません。

トヨタ・ヨーロッパの製品戦略・マーケティング責任者であるアンドレア・カルルッチ氏は、海外自動車メディアのインタビューにて、「カローラ クロスはグローバルモデルとしては優れていますが、欧州市場に最適な形とは言い切れません」とコメント。

その上で、「欧州らしい要素をもっと取り入れることができれば、販売は伸びるはずです」と今後の巻き返しに期待を寄せています。

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次期型の登場は2027年～2028年か

トヨタは先月、カローラ クロスの2026年モデルを全市場に向けて刷新しました。日本と欧州では新たに「GRスポーツ」が追加され、スポーティさが強調されつつありますが、市場の声は厳しく、「C-HRやカローラ スポーツと比べると、デザインに刺激が足りない」といった評価も少なくありません。

なお、次世代カローラ クロスの登場時期については現時点で明らかになっていませんが、現行モデルの販売開始からすでに5年が経過していることを考えると、2027年から2028年頃にフルモデルチェンジが行われる可能性が高そうです。

果たして、次期モデルでの“逆襲”はあるのか。今後の動向に注目が集まります。

（終わり）

（写真：APOLLO NEWS SERVICE、トヨタ）

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