8人乗りの新エントリーグレード「ハイブリッドX」登場高級ミニバンの代名詞であるトヨタ「アルファード」。まだまだ人気の冷めやらぬ同車だが、2025年1月の最新の改良では、新パワートレーン「PHEV」が登場。 環境性能だけでなく、高級車に求められる快適性も向上しているが、そのぶん価格はさらに高額となった。 そこで注目したいのが、同時に新設されたエントリーグレード「ハイブリッドX」だ。その特徴とコストパフォーマンスについて詳しく見ていこう。 ＞＞【画像】至れり尽くせり。アルファードの内外像をチェックする。 【あわせて読みたい記事】 125万円の価格差がある「ハイブリッドZ」との違い今回新たにラインナップされた「ハイブリッドX」は、単なる価格重視の最廉価グレードではない。新型アルファードとしては初の8人乗り仕様という点が、最大の注目ポイントだ。 子育て世代のマストアイテムとなっているミニバンでは、豪華なキャプテンシート仕様が人気を集めており、高級ミニバンであるアルファードにとっては、まさに“お約束”といえる装備である。 ただ、家族構成や使用環境によっては8人乗りの利便性に根強いニーズがある。 ハイブリッドXと他グレードの最大の違いとして、セカンドシートが左右独立のキャプテンシートではなく、3人掛けの6：4分割チップアップシートとなっている。 さらに一つ上の「ハイブリッドZ」より125万円も安い。より大人数が乗れるのに価格が安いなんて、超お買い得ではないか。しかし、単なるシートの違いだけでこれだけの価格差になるはずがない。そこで、両グレードの違いを分析してみた。 まずはパワートレーンだ。2.5L直4エンジンとモーターによるハイブリッドシステムは共通のため、走りに関する差はない。ハイブリッドXの方が30kg軽量であるため、燃費（WLTCモード）はX（18.9km/L）がZ（17.7km/L）より＋1.2km/Lとわずかだが良好だ。 ＞＞【画像】至れり尽くせり。アルファードの内外像をチェックする。 【あわせて読みたい記事】 実用性重視の「X」と充実装備の「Z」次に、機能面での違いも見ていこう。下記に装備内容の違いをまとめてみた。 ■ハイブリッドXとハイブリッドZ（ガソリンZ）の装備差一覧 一部の機能は省略したものの、以上が大まかな「ハイブリッドX」と「ハイブリッドZ」の装備の違いだ。 ビジュアル面では、アルミホイールが1インチ小さい17インチ仕様となり、デザインも異なるが、高級感はしっかりある。 タイヤはより肉厚な225/65R17サイズとなるため、燃費性能に貢献していると考えられるし、タイヤのエアボリュームが増したことで乗り心地の向上も期待できる。 さらにタイヤ代も安くなるので、見た目以外にも実用的なメリットがある。もし見た目重視でインチアップしたければ、好みの社外品アルミホイールを選ぶという方法もある。 ＞＞【画像】至れり尽くせり。アルファードの内外像をチェックする。 【あわせて読みたい記事】 装備の割り切りが鍵。装備重視ならガソリン車もあり装備に違いはあるものの、エントリーグレードとはいえ500万円を超える車だけあり、基本装備は十分に充実している。“あれば便利”な装備がいくつか省略されていたり、内装の加飾に差があったりする程度だ。 一方で、メーカーオプションで追加したい装備の多くは、ハイブリッドXにそもそも設定自体がなかったりする。たとえば、「左右独立ムーンルーフ」や、高度な運転支援機能である「トヨタチームメイト」、「JBLプレミアムサウンドシステム」などは、「ハイブリッドX」では選べない。 しかし、これらが不要で2列目キャプテンシートにこだわらないならば、「ハイブリッドX」はお買い得感の高い選択といえるだろう。 それでも「Z」グレードが欲しいという人には、予算は上がってしまうがガソリン車という選択肢もある。 パワートレーンは自然吸気仕様の2.5L直列4気筒ガソリンエンジンとCVTの組み合わせとなるが、ハイブリッドXと比較して、FF車であれば+55万円、4WD車であれば+42万8000円でZグレードを手に入れることができる。 ハイブリッドでなくても構わないならば、最も手頃な価格で、豪華なアルファードの世界を満喫できるため、ガソリンのZも悪くない選択だと思う。 （終わり） （写真：トヨタ） ＞＞【画像】至れり尽くせり。アルファードの内外像をチェックする。 【あわせて読みたい記事】 |
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