現時点でのラインアップからおすすめしたいクルマを紹介経営面での迷走が続いている日産。2025年2月には、日産の子会社化を提案したホンダとの経営統合協議が打ち切りとなり、今年度の決算で800億円の最終赤字を見込む業績悪化の責任を取る形で、内田誠社長(当時)は3月31日をもって退任。さらに生産や技術開発を担当する2人の副社長も退任し、新社長にはメキシコ出身のイヴァン・スピノーサ氏が就任した。 とはいえ、これによってゴタゴタと赤字体質が解決するわけではまったくない。そのため日産はこれからもゴタゴタし続け、今後も自動車愛好家各位から「何やってんだよ!」「もっとしっかりしろよ!」などの叱責を受け続けるものと思われる。 筆者も、我が日本経済の根幹を支える大切な自動車メーカーのひとつである日産の体たらくに対して「何やってんだよ!」と言いたい気持ちはある。そして日産の根本的な問題は「普通の人々が『ぜひ欲しい!』と思える新車がラインナップされていないこと」であるとも思っている。 がしかし、そんな現在の日産車ラインナップの中にも――ごく少数ではあるが――心から「欲しい!」と思えて、なおかつ「おすすめですよ!」と人様に言いたくなる車種は存在する。 >>日産でおすすめのクルマのフォトはここからチェック! |あわせて読みたい| ノート オーラはよく出来たコンパクトカー例えばプレミアムコンパクトカーである「ノート オーラ」だ。 車名が「ノート オーラなのか、それともオーラなのか?」という部分に若干いらつかされるクルマではあるが(※正式名は「オーラ」だと思われるが、日産自身が「ノート オーラ」と表記している場合もある。……どっちなんですか?)、素晴らしいコンパクトカーであることだけは間違いない。 ご承知のとおり、オーラ(ノート オーラ?)は、2020年末に登場した現行型日産「ノート」の3ナンバーサイズ版。 というか、そもそも最初にオーラ(ノート オーラ)のデザインがあり、それを無理やり(?)5ナンバーサイズに縮小したのが現行型ノートなのではないかと筆者は推測している。それぐらい、オーラとノートの寸法上の差異はわずかだが(主には全幅が40mm違うだけ)、フォルム全体としての完成度と美しさはオーラのほうが圧倒的に上である。 エンジンは発電に徹し、そこで生まれた電気によって動くモーターがクルマを駆動させる「e-POWER」システムに使われる1.2L直3エンジンは、ノートもオーラも同一。しかし駆動用モーターはオーラ用のほうが20ps分力強いため、動力性能は普通に余裕たっぷりであり、ハンドリング性能や乗り心地も普通に秀逸だ。 そして、e-POWERゆえにWLTCモード燃費も27.2km/Lと優秀。もちろんe-POWERには「本来であればエンジンで走るほうが高効率であるはずの高速道路でも、モーターの力で走らざるを得ない」という短所はある。 だがここに関する評価は、人それぞれの使い方にもよるはずだ。筆者個人としては、もしもオーラを購入するとしたら「ご近所中心+たまに高速道路」という使い方になるはずであるため、ここはさほど問題にならない。そして筆者と同様に問題視しない人も多いはずだ。 >>日産でおすすめのクルマのフォトはここからチェック! |あわせて読みたい| このクルマの魅力は「たたずまい」とはいえ、オーラ(ノート オーラ?)の最大の魅力とは、ここまで挙げてきたようなハードウェアに関するもろもろではなく、「たたずまい」なのではないかと考えている。 より具体的に言うのであれば、これまでまあまあ立派なクルマに乗っていたユーザーが「自家用車のダウンサイジング」を検討する際に、真剣に検討してみても良いと思えるほぼ唯一の国産車である――ということだ。 自家用車のダウンサイジングというのは、実はそう簡単に行えるものでもない。頭では「今や車格うんぬんにこだわるのはナンセンスであり、ダサい考え方でもある」とわかっていても、身体というか、本能のようなものがそれを許さないのだ。 「18歳から22歳ぐらいの頃に社会人となり、最初は安月給だったが、努力を重ね、時には上司や取引先の靴を舐めながら、自分は一歩ずつのし上がってきた。いや『のし上がった』というほどではないのかもしれないが、自分としては一歩ずつ、しっかりと階段を上ってきた自負はある。その結果として今、自分の目の前には⚫︎⚫︎社の◯◯◯というクルマがある。……そんな自分に◯◯◯を手放し、△△△という(しょぼい)クルマを買えというのか? ……できるはずがなかろう!!!(怒)」 ――というのが、やや大げさな表現ではあるものの、まあまあ立派なクルマを所有している社会人一般の「心の声」だ。もちろん、そういった心の声をいっさい持っていない社会人も多いとは思うが、ある一定数の賛同は得られるものと確信している。 >>日産でおすすめのクルマのフォトはここからチェック! |あわせて読みたい| ダウンサイザーにおすすめしたいだが、ダウンサイジングの行き先をオーラに定めれば、上記のような葛藤と否定は生じにくい。 まったく生じないわけではないだろうが、オーラの上質でハイセンスなインテリアが放つ(それこそ)オーラを目の当たりにし、そしてちょいと試乗し、その普通に骨太で上質な走行フィールを五感で感じ取れば、「……これからはコレでいいのかもしれないな」と、多くの人が思うはずなのだ。 そして自家用車のダウンサイジングを検討し始めている人というのは、それなりに年齢を重ねたことで、自分の目や運転能力などに若干の不安を覚え始めた人が多いはず。 だがオーラはそういった年齢のユーザーに対して、標準搭載される360°セーフティアシスト(全方位運転支援システム)によって安心感と説得力を与えてくれる。 そういった意味でもオーラはダウンサイザーにとって最適なコンパクトカーのひとつであり、日産の経営状況が今後どうなったとしても、「とにかくおすすめですよ!」と言いたくなるクルマなのだ。 (終わり) (写真:日産) >>日産でおすすめのクルマのフォトはここからチェック! |あわせて読みたい| |
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