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史上最強最速のゴルフヴァリアント、「R」の実力はいかに?

2015-6-3 10:35| post: biteme| view: 471| コメント: 0|著者: 文:塩見 智/写真:中野 英幸

摘要: 一見まじめそうなのに あの夜、何世代か前のスバル・インプレッサWRX STI(例の青。マフラー交換済)を運転していたドライバーは、信号待ちで後ろについた「ゴルフRヴァリアント」の走りを見て、どう感じただろうか ...

史上最強最速のゴルフヴァリアント、「R」の実力はいかに?

一見まじめそうなのに

あの夜、何世代か前のスバル・インプレッサWRX STI(例の青。マフラー交換済)を運転していたドライバーは、信号待ちで後ろについた「ゴルフRヴァリアント」の走りを見て、どう感じただろうか。あるいはこんな風だったかもしれない。

ゴルフか、まじめなおじさんが乗ってそうだな。ほう、フロントバンパーのデザインが攻撃的じゃないか、スポーティーなやつか?(信号が青に変わり、スバル、鋭く発進するものの、ゴルフ楽々追従)うっ、結構な加速をしているつもりだが、ゴルフが全然小さくならない。しかもこっちは手動変速で忙しいというのに、あっちは平和そうじゃないか!(ゴルフ、スバルを追い越す)速っ、えっ、しかもワゴンかよっ!

もちろん、スバルのドライバーに競走の意思はなく、不意を突かれただけだと思う。ちょっとだけグイグイついてきたけど。言いたいのはゴルフRヴァリアントがインプレッサWRX STIより速いなどという短絡的なことではなく、ゴルフの、しかもヴァリアントがこんなに速いイメージが世間にはないでしょ、ということ。そして、そのあたりがゴルフRヴァリアントの魅力なんだろうと、丸一日乗って感じた。

ゴルフヴァリアントの頂点に立つ「R」

歴代ゴルフにはスポーティーバージョンの「GTI」が存在するが、近頃はライバルにGTI並みの動力性能を誇るモデルが珍しくない。また、プレミアムブランドが次々にエンジン横置きのFF車をラインナップするようになり、やはりスポーティーなモデルを取りそろえるようになった。こういう動きに対するVWの返答がトップ・オブ・ゴルフの「R」シリーズということになる。

当初ゴルフIVに3.2リッター(狭角)V6エンジンを搭載し、大トルクを路面に伝えるため、4WD化された「R32」が追加された。ゴルフVにも同様の仕様が存在する。ゴルフVIからは時代を反映して従来のV6よりもパワフルなハイチューンの2リッター直4ターボエンジンが載るようになった。と同時に、車名もゴルフR32から単に「ゴルフR」を名乗るようになった。

現行のゴルフVIIは、最高出力280ps/5100-6500rpm、最大トルク38.7kgm/1800-5100rpmを誇る2リッター直4ターボエンジンが搭載され、6速デュアルクラッチ・トランスミッションと組み合わせられる。駆動方式は最新世代のハルデックス・カップリング式を採用した4WD。専用のスポーツサスが組み込まれ、通常モデルよりも車高が20mm低い。

これまでRシリーズは日本ではハッチバックのみに設定されたが、今回初めてワゴンの「ヴァリアント」にも追加された。パワースペックはハッチバックと同一で、車重はハッチバック比60kg増しの1560kg。重量増の影響か、JC08モード燃費はハッチバックの14.4km/Lよりも少し劣る14.2km/L。実際には乗り方によっては逆転してしまう程度の差でしかない。

“体感上の速さ”はトップレベル

ゴルフRヴァリアントはどんな走りを見せるのか。先に記したパワースペックは大したものだが、2リッター直4ターボといえば、例えばメルセデス・ベンツには最高出力360ps/最大トルク45.9kgmを発揮するエンジンがあるし、スバルのは同308ps/同43.0kgm、三菱のは同300ps/同43.0kgmと、もっと過激な数値を誇るものもある。だからゴルフRがクラスで一番パワフルというわけではないが、ゴルフRは実際のパワーに、さまざまな仕掛けというか演出が加わる。結果、“体感上の速さ”はトップレベルだ。

例えば音。エンジンサウンド自体は音量も音質も目立つ要素はないが、左右2本ずつで計4本出しのマフラーエンドから発せられる排気音が非常に野太く、迫力満点。打てば響くといった感じのアクセルレスポンスのよさもドライバーが感じる心地よさに貢献しているはずだ。

上級なゴルフに備わるアダプティブシャシーコントロール「DCC」は当然Rにも備わるが、これも操作次第で“体感上の速さ”を増す効果を得られる。これは「エコ」「ノーマル」「コンフォート」「スポーツ」「カスタム」からどれかひとつを選ぶと、ダンパーの減衰力、エンジンレスポンス、シフトタイミングなどが統合的に変化する仕組みで、Rに限っては「スポーツ」の代わりに「レース」が設定される。

いつでも臨戦態勢

「レース」モードにした際の変化はわかりやすい。過給エンジンのトルクの太さを活かし、早め早めにギアアップして燃費を稼ぐのがゴルフというクルマの特徴なのだが、ゴルフRのレースモードに限っては、全開加速時にかなり各ギアを引っ張るほか、巡航ペースに入っても他のモードの時より一段低いギアで走行し、いつでも鋭い加速で飛び出せる臨戦態勢を保つ。

このエンジンは1800-5100rpmと実用回転域のほぼすべてで最大トルクを発揮するので、レースモード時の追い越し加速の鋭さは相当なもの。どの回転数でどんな速度で走っていようが、踏めば即座にドカンと加速する。油断したWRX STIが後塵を拝するのも無理はないのだ。

ところで、VWのデュアルクラッチには湿式と乾式があって、エンジンのトルク値によって使い分けられるが、湿式のほうが、効率はともかく、より滑らか、よりシームレスな印象を受ける。“デュアルクラッチらしさ”をより強く感じるのは湿式のほうだ。

レースモードでは、パワートレーンの特性の変化に応じて足まわりもスポーティーな方向に変化する。ダンピングレートが高められて明確に硬くなるため、ステアリング操作に対してクルマが敏感に反応し、より狙ったラインにぴたりとクルマをのせることができる。

といっても無闇やたらに硬いわけではなく、悪路じゃなければ、彼女はギリギリ助手席でアイラインを引ける。彼女がキレイじゃないと恥ずかしいのは自分なんだから、化粧を始めたらコンフォートモードにしてあげるべきではあるが。レースモードといってもホントにレースするわけじゃないんだし、この程度の硬さに留めるのが、よくわかった大人の仕事だと思う。

一粒で何粒分もおいしい

レースモードから「コンフォート」モードへ変えると、一転、快適なクルージングが手に入る。段差など路面からの入力をダンパーが懐深く吸収し、ドライバーの尻に達する頃にはトンというお知らせのみに丸まる。

市街地など、ペースを上げる必要がない場面では、コンフォートモードで過ごすのが正解。「ノーマル」モードはその中間で、すべてがほどよい感じ。もしも何年間か乗ってDCCに飽きるとしたら、ノーマルに入れっぱなしになるのではないだろうか。「エコ」モードはエアコンの能力を制限するほか、アクセルをオフにするとニュートラルに入り、コースティング状態となって燃費を稼ぐ。

「レース」モードはRをRらしく走らせるのに最適だが、かといってずっとその状態だと偏った性格のモデルになる。かつてクルマのセッティングは目指す方向をひとつ選んで固定するしかなかったわけで、DCCはクルマの性格をいく通りにも変えられる優れものだ。

ただ、「MODE」ボタンがドライバーからやや押しにくい場所にあり、切り替えの操作も少しまどろっこしい。ダイヤルか何かで即座に切り替えられれば、スクランブルでレースモードに入れられる。負けたくない場面はたいていいきなりやってくる。

中途半端なSUVの立つ瀬なし

ゴルフRハッチバック同様、Rヴァリアントも大トルクを余すことなく路面に伝えるため、4WD化されている。通常はほぼ100%前輪にトルクを配分し、必要に応じて後輪にもトルクを振り分けていくハルデックス・カップリング式。最近の高性能オンデマンド4WDの例に漏れず、前輪のスリップを検知してから後輪にトルクを振り分けるのではなく、前輪がスリップしそうな状況(ホイールスピードやステアリングのアングル)を判断し、早めに後輪にトルクを振り向ける。

4WDはトラクションはよいものの曲がりにくいという時代もあったが、現代のスポーツ4WDは電子制御の塊。VWが「XDS」と呼ぶ、フロント、センター、リアのデファレンシャルの締結力を自在にコントロールする機能によって、また必要に応じてESPも積極的に活用することで、どんな速度域のどんな曲率のカーブであっても、また加速中のみならず減速中であっても、タイヤの能力いっぱいまで使って曲がることができる。

柄にもなく走りに相当の文字数を使ってしまったが、冒頭にも述べた通り、このクルマの魅力は走りだけではない。Rでありながら、ステーションワゴンとしての能力も、ノーマル・ヴァリアントに比べ全く劣ることなく備わっている。ラゲッジ容量は通常時に605リッター、リアシートバックを倒せば1620リッターも確保される。通常時の容量が600リッターを超えると、ゴルファーからもキャンパーからも自転車乗りからも一目置かれる。多分サーファーからも。中途半端なSUVの立つ瀬なしだ。

やっぱりまじめ、そしてゴキゲン!

今どきの安全装備も抜かりなし。プリクラッシュブレーキはもちろんのこと、レーンキープアシスト、ブラインドスポットディテクション(斜め後ろのドライバーの死角に車両があるときにドラミラー内の警告灯が点滅)、リアトラフィックアラート(駐車場所からバックで出る際に左右から車両が接近してくると警告)なども完備する。全車速対応のアダプティブクルーズコントロールも備わる。

安全性、快適性、ユーティリティー性といった、本来ゴルフが得意とする“まじめ”性能をきっちり備えた上で、ハイパワー(とハイパワーを路面に伝える機能)という“ゴキゲン”性能も盛り込んだのがゴルフRヴァリアントだ。

加えて、実際のパフォーマンスに対して見た目の派手さが最小限に抑えられていることは「いい歳して(クルマで自己主張しちゃって)……」と言われたくない立場の人にとっては、ありがたい特徴ではないだろうか。羊の皮を被ったよく働く狼といったところか。価格は559万円。この価格帯になるとかなり選択肢が広がるが、万能性を重視するならゴルフRヴァリアントは本命となるはずだ。

スペック

【 ゴルフ R ヴァリアント 】
全長×全幅×全高=4595mm×1800mm×1465mm
ホイールベース=2635mm
駆動方式=4WD
車両重量=1560kg
エンジン=2.0リッター直列4気筒DOHC・直噴ターボ
最高出力=206kW(280ps)/5100-6500rpm
最大トルク=380Nm(38.7kg-m)/1800-5100rpm
トランスミッション=6速デュアルクラッチ
サスペンション=前:マクファーソンストラット式
        後:4リンク式
タイヤサイズ=前後:225/40R18
JC08モード燃費=14.2km/L
使用燃料=プレミアムガソリン
車両本体価格=559万円
発売日=2015年5月16日


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