タイプR を選びたくない“大人の”スポーティグレードホンダは9月販売開始予定の改良型「シビック」を初公開した。フロントマスクの変更やインフォテインメントシステムの刷新など、今回のマイチェンの内容はさすが北米におけるホンダの売れ線モデルといえる盛りだくさんなもの。 なかでも国内ファンの注目を一身に集めたのは、新たに追加されたスポーティな日本専用グレード「シビックRS」だ。そこで今回は、このシビックRSをライバル比較なども含めつつ購入目線で掘り下げてみたい。 まず、シビックのスポーティグレードと聞いて誰もが真っ先に思いつくのは、FFホットハッチの代名詞「シビックタイプR」だろう。では、タイプRと今回追加されるRSはどう違うか。 >>シビック RSとタイプRをギャラリーで見比べる その答えをひと言で言うと、“ぜんぜん別物”だ。というのも、タイプRは330psを発揮する2.0L直4ターボを搭載したモンスターマシンで、サーキットユースを前提とした足回りも含め日常使いにはあまりにも過剰性能なのだ。にも関わらず、人気爆発のため目下新規受注受付を停止している。 |あわせて読みたい| エンジンもMTも足回りも専用の本気モデル一方、RSのエンジンは、他のガソリンエンジングレードと同じ排気量の1.5L直4ターボで、最高出力も182psと上乗せされていない。では、RSは内外装だけドレスアップした「なんちゃって仕様」なのかと言えば、それは全く違う。 実はRSのエンジンは、スペックこそ変わり映えしないが、軽量フライホイールの採用など目に見えないところで他グレードのエンジンと差別化されているのだ。 さらに、RSは専用6速MTの採用により、これまでも高い評価を得ていた従来型のMTの上を行く小気味いい変速を実現。足回りも5mmローダウンされたサスで程よく強化されており、タイプRはやんちゃ過ぎと感じる大人にこそ似合うスポーティグレードと言える。 加えて、タイプR程のネームバリューはまだないから、転売ヤーらによって買い占められてしまう心配も今の時点では不要だろう。 (次のページで予想価格を解説) |シビック| 予想価格はタイプR と標準グレードの中間そうなると、走り好きな大人が気になるのはRSのお値段。この点、ホンダからはいまだ情報がないが、ネット上の情報では約420万円と言われている。 現行型のMT搭載グレードはエントリーグレードの「LX」が324万600円、上級の「EX」が359万400円なので、かなり痛い値上がりなのは認めざるを得ないが、専用チューンのエンジンや足回りに加えスポーティな内外装を手に入れたことを思えば、納得できる価格にも思える。 ちなみに、現行タイプRは499万7300円であり、タイプRSは標準的なグレードとタイプRの中間に位置することになりそうだ。 >>シビック RSとタイプRをギャラリーで見比べる |あわせて読みたい| 強いて挙げれるならライバルはマツダ3では、RSにライバルはいるのか。実は欧州等でコンパクトカーの王道となるCセグメントハッチだが、国産車ではSUVに押されて既に絶滅危惧種。さらにMTを設定しているとなると「GRカローラ」と「マツダ3」ぐらいしか見当たらない。 ただ、GRカローラは300psオーバーの最高出力や500万円超えの価格を踏まえると、タイプRのライバルと位置付ける方が適当。 となると、シビックRSの比較対象となりうるのはマツダ3だろう。なかでもスポーティなハイブリッド(HV)「e-SKYACTIV X」を搭載した「X Touring」(396万4400円)が価格も近くなりそうだ。 この2台の大きな違いは駆動方式(シビックRS:FF、マツダ3:4WD)とパワートレーン(シビックRS:純ガソリン、マツダ3:MHV)。もちろん、手が込んでいるのはマツダ3の方だが、MTシフトを介してクルマを操っているダイレクト感をより深く味わえるという点ではシンプルな構成のシビックRSが有利。 さらに、一時期“究極のガソリンエンジン”とも言われた「SKYACTIV X」は価格の割に乗り味等はフツーとの評価もあるから、そうした点も踏まえると、スポーツモデル好きならシビックRSに魅力を感じる人が多そうだ。 (終わり) |シビック| |
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