女性や初心者も気軽に乗れるコンパクトなジープ9月末に日本発売されたばかりのジープの小型SUV「アベンジャー」にショート試乗してきたのでご報告です。 アベンジャーは「レネゲード」よりも小さなジープブランドの最小モデルで、トヨタの「ヤリスクロス」などと似た大きさ。2023年には欧州カー・オブ・ザ・イヤーも受賞し、海外での評判は上々です。 <ボディサイズ> そして「ジープ初のBEV」というのも特徴。プラットフォームはほぼ同時期に発売されたフィアットの新型コンパクトBEV「600e(セイチェントイー)」とも共通です。 |あわせて読みたい| 実は欧州などでは1.2Lガソリンターボのマイルドハイブリッド仕様のアベンジャーも販売されていますが、日本ではまず“BEVモデルとして”発売されました。 前輪にモーターをもつFWDで、EV航続距離はWLTCモードで485kmと、国産EVの標準モデルである「リーフ」のロングレンジ版「リーフe+」とほぼ同等。ちょっとした遠出なら余裕だし、季節にもよりますが、都心~富士山麓の往復程度であれば往復無給電もイケるかもしれません。急速充電はチャデモに対応しています。 グレード設定は「アルティテュード」のみで(※発売記念の限定車あり)、運転席はランバーサポート付きの6ウェイパワーシート(※助手席は手動式)が標準。アップルカープレイやアンドロイドオートに対応する10.25インチのタッチ式ディスプレイオーディオ&6スピーカー、無線充電などに加えて、リアハッチにはハンズフリーパワーゲートが備わるなど豪華装備となっています。 >>ジープらしい“ゴツカワ”。アベンジャーを画像でチェック。海外仕様も! また、FFではあるものの泥・雪・砂地など6種類の走行モードが選べるセレクテレインシステムが備わるのもジープらしい点で、200mmというクラストップレベルの最低地上高と相まって、ちょっとしたオフロードや雪道の走破力にも期待できそう。ACC(アダプティブクルーズコントロール)やレーンポジションアシスト、歩行者や自転車も検知する自動ブレーキなどの先進装備も充実しています。 |ジープアベンジャー| #アベンジャー #avenger #ジープ #600e #EV #ハイブリッド #航続距離 ソフトな乗り心地とイージーな運転感覚撮影メインの2時間ちょっとのドライブでしたが、まずは18インチタイヤを履いた足回りが乗り出しから意外なほどソフトでびっくり。 ステアリングやペダル類の操作感や走行フィールも想像以上に軽快で、“あのジープブランド”という先入観で乗ると拍子抜けするほど運転がイージー。コンパクトでボクシーなボディは見切りや取り回しにも優れ、買い物などの街中ドライブ中心の女性や初心者ドライバーでも、国産コンパクカーと変わらない感覚で馴染めそうです。 モーター駆動(156ps/270Nm)のおかげで、1850kgと重量級のボディでも、出足から加速は余裕。やや高めの速度域では路面の継ぎ目で少しバタつく時もありますが、BEVらしいフラットかつ低重心な走行感で快適なドライブが楽しめました。 BEVなので当然ではありますが、静粛性もボディサイズ以上の仕上がり。18インチ大径タイヤのロードノイズも良く抑えられており、助手席とも会話が進みます。 パッと見では狭そうに見えた後席もちゃんと実用的で、身長だいたい170cmの担当が普通に座れました。前席の下に足先が入れられるので、送迎や中距離程度のドライブなら問題なく使えそうです。 >>ジープらしい“ゴツカワ”。アベンジャーを画像でチェック。海外仕様も! |あわせて読みたい| |ジープアベンジャー| 魅力はゴツカワなデザイン。ミニのライバルにアベンジャーの価格は580万円。CEV補助金や地方自治体の補助金などを差し引いた実質価格は、東京都在住の場合は475万円。 ・車両本体価格|580万円 国産EVの標準モデルとも言える「リーフ」と比較した場合、ほぼ同等のWLTC航続距離をもつ60kWh版の「リーフ e+」は「Xグレード」が525万3600円~。ACC(アダプティブクルーズコントロール)などの先進装備が充実した「G」グレードは583万4400円で同等の価格帯となりますが、ボディサイズはリーフのほうが一回り大きく、室内空間や積載性は上回ります。 また、リーフは国産モデルということもあってCEV補助金が20万円高い85万円となるなど、コスパは国産BEV有利。一方、同じBセグメントに属するBEVモデルの「ミニ」の、ほぼ同容量のバッテリーを積む「クーパーSE」は531万円~なので、コスパでやや不利な面もあるものの、リアルなライバルになりそうです。 ジープらしい「セブンスロットグリル」をBセグメントのボディに巧みに組み合わせたキレのあるデザインは秀逸で、欧州COTY受賞も納得の出来。見栄えのするBセグメントの欧州コンパクトカーとして、カワイイ系な“ミニではない”モデルを検討しているユーザーも一定数いそう。存在感でも、ジープブランドの先輩コンパクトモデルである「レネゲード」(455万円~)や「コンパス」(479万円~)を上回っています。 ちなみに編集部に割り当てられたボディはブラックでしたが、鮮やかなイエロー(サンメタリック)のボディは、キュートなデザインがいちだんと引き立って見えました。海外仕様にはターコイズブルー系のボディカラーもあるのですが、こちらも設定があれば人気化しそうです。 >>ジープらしい“ゴツカワ”。アベンジャーを画像でチェック。海外仕様も! 150台限定のローンチエディション(15万円高の595万円)の場合、そのイエローのボディカラーとブラックペイントルーフの2トーンや、ダッシュボードにもイエローのボディカラーが入って特別感が増します。 というわけでまとめです。プラスのポイントとしては 一方、要考慮のポイントとしては また、マンション住まいで充電インフラが整っていないといった諸事情をはじめ、まだなんとなくBEVに不安のある検討ユーザーは、今後“たぶん”導入されるのではないかと思われるマイルドハイブリッド版を待っても遅くはなさそう(あくまで担当の予想)。今後のアベンジャーやジープブランドの日本展開にも引き続き注目です。 (終わり) 写真|ステランティス、編集部 |あわせて読みたい| |ジープアベンジャー| |
GMT+9, 2025-6-17 20:06 , Processed in 0.115043 second(s), 17 queries .
Powered by Discuz! X3.5
© 2001-2025 BiteMe.jp .