バックオーダーで「それどころじゃないんです」それにしても……いつまでたっても、どれだけ待っても発売されませんねぇ。「ジムニー」の5ドアのことですよ。 現行型の3ドアが発売されたのは2018年7月だから……もう6年も前のこと。 そして日本でも根強い待望論がある5ドアは、2023年1月からインドで生産され、インド国内市場を賄うほか輸出もおこなわれています。 もちろん、ジムニーの本質は3ドアにあるし、オフロード走破性だって3ドアのほうが高いのも理解しています。 でも、昨今のSUV市場はロングボディタイプの5ドアが主流なのは皆さんご存じの通り。 >>ジムニー5ドアモデルと3ドアモデルの違いを写真でチェック 偉大な「ジープ ラングラー」だっていまでは“3ドアショート”ではなく“5ドアロング”が一般的だし、「ランドクルーザープラド」改め「ランドクルーザー250」や「メルセデス・ベンツ Gクラス」だって現行世代ではショートボディがなくなってしまうご時世。 ジムニーだって5ドアを出せば、(現行世代は3ドアでさえスズキの想定を超えた人気ですが)人気がさらに高まることは間違いありません。なのに、どうしてスズキは日本では5ドアを出さない……の? 実は筆者はスズキに幾度となくそんな疑問をぶつけているのですが、返ってくる答えはいつも同じ。 「3ドアのバックオーダーをたくさん抱えているので、それどころじゃないんです」というものです。 5ドアがなくてもお待たせしているお客さんがたくさんいるのに、(人気を得るであろう)5ドアの追加なんてとんでもない……というわけですね。 >>日本車なのに! 「ジムニー5ドア」がインドネシアやメキシコにも先を越される理由と予想価格 【スズキ ジムニー】>【クルクル動かせる!】360ビューはこちら >価格やスペックはこちら 「3ドアの納期が改善してから」の神のみぞ知る状態はい、みなさんの言いたいことはわかりますよ。 「そこまで言うなら、3ドアの生産を増やせばいいじゃないか!」ですよね。それはごもっとも。 しかしスズキによると「実は、日本向けジムニー(軽とシエラの合計)の生産規模は当初の約2倍。当初の計画よりもはるかに多く作っているんです。 でも、ありがたいことに新たに『欲しい』と言ってくださるお客様が多くて、なかなかバックオーダーが減らないんですよ」とのこと。 出荷しても出荷しても新たな発注が止まらない、ぜいたくな悩みを抱えているというわけです。 ちなみに、ジムニー5ドア(軽自動車ではなく1.5Lエンジンを積む「シエラ」をベースにした小型車)はすでに日本においても型式認定を取得済み。 つまりいつでも販売をはじめられるスタンバイ段階にあるということです。いったい、いつまでスタンバイしていれば気が済むのか(笑) というわけで「ジムニー5ドアはいつ日本で発売されるのか?」という疑問に対する答えは「3ドア(軽自動車含む)のオーダーが落ち着いたら」。それが一体いつになるのかは、神のみぞ知る……でしょうか。 筆者としてはたくさんのバックオーダーを抱えていた「日産 フェアレディZ」が「フェアレディZ ニスモ」を追加した時と同じように、「いま3ドア納車待ちの人も、5ドアへ変更できる」としてエイやっ!と発売してしまえばいいような気がするのですが、ダメですかね? ちなみに日本仕様の5ドアはいま販売している仕向け地向けと同じようにインド製となるのか、それとも日本で作られるようになるのかは現時点では情報がありません。 でも、昨今の流れからするとインド製になってもおかしくはない気もします。 >>ジムニー5ドアモデルと3ドアモデルの違いを写真でチェック >>ジムニー/ジムニーシエラが一部改良。何が変わった? 待望の5ドアはまだ先…? 【スズキ ジムニー】>【クルクル動かせる!】360ビューはこちら >価格やスペックはこちら 5ドアと3ドアは後席のコンセプトがぜんぜん違う!ところで筆者は先日、インドネシアのモーターショーを視察に行きました。 現地では正規モデルとして日本製の3ドア(シエラ)とインド製の5ドアが併売されていて、スズキブースには並べて置いてあったので、せっかくの機会なので乗り比べてみたわけです。 すると意外なことが。なんと、5ドアでも後席のひざまわりスペースがあまり広くないのですよ。だって5ドアのホイールベースは3ドアに対して340mmも長いのにですよ。 だったら後席はさぞかし広いんだろうと期待するじゃないですか。なのに、あんまり広くないんです。3ドアに対して、こぶし1つ分くらいしか広くない。 >>ジムニー5ドアモデルと3ドアモデルの違いを写真でチェック どうしてホイールベース延長分に比べると“わずか”しか後席足元が広がっていないのか? 理由はパッケージングにありました。5ドアのリヤシート取付位置は、3ドアに比べると後輪に対してけっこう前進しているんです。だから想像ほどは後席が広くはなっていない。 でもその分、ラゲッジスペースの奥行きが増して荷室容量が増えている。5ドアは3ドアに比べて、後席使用時でも荷物を積める量が増えているということ。そこも、3ドア対するアドバンテージというわけです。 ちなみにシートの作りは3ドアと5ドアでは別物。5ドアのほうが快適なつくりでした。 いっぽうで、畳むと完全に荷室床がフラットになる3ドア(まるで2シーターのバンのよう!)とは違って、5ドアはフラットにはならない設計。 それも「格納性重視の後席とした3ドア」と「座り心地重視の5ドア」で作り分けているというわけですね。 >>【悲報】世界各地で発売済み「ジムニー5ドア」の日本発売が2026年に遅れるかもしれない理由 【スズキ ジムニー】>【クルクル動かせる!】360ビューはこちら >価格やスペックはこちら (終わり) <写真:スズキ、トヨタ、メルセデスベンツ> |
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