カローラクロスとヴェゼルは販売台数もほぼ拮抗今年上半期(2024年1月~6月)に日本で最もたくさん売れたクルマ(軽自動車を除く)は「トヨタ カローラ」でした。 そのカローラの国内販売台数のうち、実は半数近くを占めているのが「カローラクロス」です。 カローラクロスの属するコンパクトクロスオーバーSUVは、今とても勢いがあるカテゴリーといえます。 ここではそんなカローラクロスをライバルと比較してみました。 カローラクロスの最大のライバルといえるのは、やはり同じく今年上半期のSUV新車販売台数で第1位を記録した「ホンダ ヴェゼル」でしょう。 カローラ(上半期約8万5000台)の販売の半数がカローラクロスだとすると、ヴェゼル(上半期約4万4000台)とほぼ拮抗、この2台は販売台数でし烈な首位争いをしている可能性が高そうです。 そして、今回連れ出したもう1台は、4輪駆動車の老舗スバルのエントリーSUVともいえる「クロストレック」です。 >>カローラクロス、ヴェゼル、クロストレックの内外装をチェックする >>218万円の激安カローラクロス「G“X”」はアリかナシか? 装備をチェックしてみた! 【トヨタ カローラクロス】>【クルクル動かせる!】360ビューはこちら 広さはカローラクロス。ボディが小さいヴェゼルも優秀SUVのメリットといえば、大きめの車高が生み出す開放的な視界と、広々とした室内空間とトランク。家族や仲間との旅行やレジャーの際にも便利なのがSUVの魅力です。 今回の3台の中でボディサイズが最も小さいのがヴェゼルです。 カローラクロスとクロストレックの全長が4.5m弱なのに対して、ヴェゼルの全長はそれより140~150mm短い4340mmとなっています。 >>カローラクロス、ヴェゼル、クロストレックの内外装をチェックする これはヴェゼルが、ある意味で1クラス下ともいえるBセグメント用のプラットフォームを土台としているからでもあります。 しかし、そんなコンパクトなボディサイズやクーペ風のスタイルからは想像できないほど室内空間が広いのがヴェゼル伝統の魅力で、2020mmというヴェゼルの室内長は3台中トップ。 その背景には、ホンダ自慢のセンタータンクレイアウトが大きな役割を果たしています。 自動車の部品の中ではかさばる燃料タンクを、通常の後席下ではなく前席下に配置するセンタータンクレイアウトのおかげもあって、ヴェゼルはボディサイズに似合わない404リッター(5名乗車時)というトランク容量を誇ります。 対するカローラクロスの室内長は1800mmとヴェゼルよりは短めですが、全長、全幅、全高のすべてが3台中で最も大きなボディサイズもあって、トランク容量は487リッター(5名乗車時)とヴェゼルを凌ぎます。 さらに、1620mmという高めの全高を確保しつつステップ高(前席)を425mmに抑えたことで、子供やお年寄りも乗り降りしやすくしている点は、日本の大衆車としての歴史を刻んできたカローラらしい美点といえそうです。 これら2台と比較すると、クロストレックの315リッター(5名乗車時)というトランク容量はやや小ぶりですが、これは基本的なボディをハッチバックの「インプレッサ」と共有しているからでもあります。 そのかわり、クロストレックはSUVらしからぬスポーティなプロポーションが魅力です。 >>ヴェゼル・WR-V・ヤリスクロス。超売れてるコンパクトSUVを満足度の高さで選ぶならどれ? 【ホンダ ヴェゼル】>【クルクル動かせる!】360ビューはこちら 走破性能トップはクロストレック、ヴェゼルも本格派SUVはもともと悪路走破性を重視したクロスカントリー性能に定評があります。 そんなタフなイメージがあるSUVだからこそ、オンオフ問わない安定した走りを求める方は多いでしょう。 そういう視点で見ると、3台の中で光るのはクロストレックの200mmという最低地上高です。 >>カローラクロス、ヴェゼル、クロストレックの内外装をチェックする これは3台中で最大であるだけでなく、世のSUVでもトップクラスといっていいほどで、この数値だけでもクロストレックの走破性の高さは想像できます。 さらにスバル独自のシンメトリカルAWDは重量バランスも良く、ヒルディセントコントロール付きのXモードなど悪路走行を支援するデバイスも充実。 同時に、デュアルピニオン式パワーステアリングなどによる、舗装路でも質の高い走りもクロストレックの自慢です。 ヴェゼルの主力となるハイブリッド車もクロストレックと同様にプロペラシャフトを用いた本格的な4WDシステムを採用し、その上質な走行フィールは高く評価されています。 ハイブリッドならではのモーター駆動による緻密なトルク制御も雪道などでは効果的とされており、雪道やぬかるみなどでの扱いやすさを誇ります。 また、乗用車ベースのクロスオーバーSUVとしては比較的大きな180mm(4WD)の最低地上高も頼もしく、クロストレックでも挙げたヒルディセントコントロールも標準装備しています。 一方、カローラクロスの最低地上高は160mm。オンロードカーといえるカローラツーリングやカローラスポーツと比較すると大きめですが、3台中では最下位。 特にクロストレックと比較すると、悪路走破性能で見劣りしてしまうのは否めません。SUVらしい4WDが用意されるのはハイブリッドのみで、その4WDシステムは後輪をモーターで駆動するオンデマンド式のE-Four。常時4輪に駆動力が配分されるプロペラシャフト式の2台には見劣りします。 リアモーターの性能(最高出力41ps、最大トルク84Nm)からも、良くも悪くも“生活4WD”的な割り切ったコンセプトがうかがえます。 >>【フルハイブリッド版にも期待】「クロストレック」が改良&値上げへ。ライバルとの価格差は? 【スバル クロストレック】>【クルクル動かせる!】360ビューはこちら 燃費や価格などコスパで選ぶならカローラクロス一方で、カローラクロスがリードするのは燃費性能。 その1.8リッターハイブリッド(4WD)はWLTCモード燃費で24.5km/リッター。 これはマイルドハイブリッドに近いe-BOXERのクロストレック(4WD)の16.4km/リッターはもちろん、よりコンパクトなヴェゼルのe:HEV(4WD)の21.5km/リッターすらしのぐ燃費性能です。 仮に1年間の走行距離を1万km、レギュラーガソリンの価格をリッター170円で計算すると、カローラクロスの年間のガソリン代はクロストレックよりも約3万3000円節約できる計算になります。 さらに、カローラクロスのもうひとつの強みは価格の安さです。 4WDのハイブリッド(クロストレックは全車がマイルドハイブリッドのe-BOXER)という条件で合わせると、カローラクロスの車両本体価格は1.8リッター269万円~348.9万円。 ボディサイズも排気量も小さいヴェゼルはe:HEVの4WDで310.86万円~377.63万円ですから、明らかに手ごろです。 さらに、2.0リッターe-BOXERのクロストレックの価格は、この9月の一部改良で価格がアップしたこともあって、4WDで316.25万円~344.85万円。 やはりカローラの価格は魅力です。 それでは結論。 コンパクトなボディサイズや広い室内、上質感を求める方にはヴェゼル、高い四駆性能やスポーティな走りを求める方にはクロストレックをおすすめします。 一方、もしも1825mmの横幅を許容でき、四駆性能をはじめとする走りの味にはそこまでこだわらず、燃費や積載力を重視するなら、コストパフォーマンスの高いカローラクロスがおすすめです。 >>カローラクロス、ヴェゼル、クロストレックの内外装をチェックする (終わり) レポート:モンキープロダクション >>コンパクトSUV「キックス」が仕様向上 日産創立90周年記念モデルは装備が充実! 【日産 キックス e-POWER】>【クルクル動かせる!】360ビューはこちら <写真:トヨタ、スバル、ホンダ> |
GMT+9, 2025-6-20 19:56 , Processed in 0.054026 second(s), 18 queries .
Powered by Discuz! X3.5
© 2001-2025 BiteMe.jp .