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「誰かにやってほしかった…」 CX-80に課せられたデザインの制約と苦悩、違いを生み出す工夫とは? ...

2024-8-27 07:00| post: biteme| view: 702| コメント: 0|著者: 文:編集部/写真:小林 俊樹、マツダ

摘要: CX-80に隠されたデザインの工夫とは マツダは8月22日、新型SUV「CX-80」を国内発表した。発売は今秋を予定している。CX-80は、環境負荷の低減と安全性の向上、上級志向のユーザーニーズに応えるために新設計された「 ...

「誰かにやってほしかった…」 CX-80に課せられたデザインの制約と苦悩、違いを生み出す工夫とは?

CX-80に隠されたデザインの工夫とは

マツダは8月22日、新型SUV「CX-80」を国内発表した。発売は今秋を予定している。

CX-80は、環境負荷の低減と安全性の向上、上級志向のユーザーニーズに応えるために新設計された「ラージ商品群」の第4弾。

ラージ商品群はCX-80のほかに、2022年に発売された2列シートSUVの「CX-60」、北米を中心に販売されている「CX-70」、「CX-90」の4車種で構成され、“群”の名の通りシャシーやエンジンなどのコンポーネント、基本骨格を同じにしながら、各仕向地に応じてキャラクターやボディサイズを変えている。

ざっくり分けると、偶数が主に日本や欧州向けのナロー系、奇数が北米などに向けたワイド系で、数字が小さい方がスポーティなキャラクターの2列シート車、大きい方が優雅さを強調した3列シート車となっている。

CX-60(ナロー/ショート):スポーティな2列シート車(日本・欧州向け)
CX-70(ワイド/ロング):スポーティな2列シート車(主に北米向け)
CX-80(ナロー/ロング):ラグジュアリーな3列シート(日本・欧州向け)
CX-90(ワイド/ロング):ラグジュアリーな3列シート(主に北米向け)

>>CX-80とCX-60のデザインの違いを写真でチェックする

ショートとロングの違いはホイールベース。CX-70、CX-80、CX-90のホイールベースは同一の3120mmとなっている。マツダの年間生産台数は約125万台(2023年)でトヨタのおよそ8分の1。この規模で完全新設計の大型SUVを4台市場に投入するには、できるだけ共有部品を増やすしかない。

しかも、ラージ商品群はマツダにとっても久しぶりの新規車種。決して失敗できない大きなチャレンジなのだ。当然投資コストも抑える必要がある。

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#マツダ #CX-80 #CX-60 #SUV #新型 #3列シート

気が重かったCX-80のデザイン

CX-60とCX-80でチーフデザイナーを務めた玉谷聡氏は、CX-80のデザインに関し「最初は気が重くて、できればほかの誰かにやってほしかった……」とデザイン初期の苦悩を語ってくれた。

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なぜか。前述の通りCX-80はCX-60のホイールベースを伸ばしたいわばストレッチ版。フロント~前席ドアまでがCX-60と共通、さらにリアゲート周辺もCX-70と同じだという。つまり、前半分と後ろの“蓋”が予め決まっておりデザインする余地はほとんど残されていなかったのだ。“ダックスフンド”になってしまうのが最初から目に見えていたのである。

「デザインがわがままを言えば色々変えることもできるが、マツダの体力でラージ商品群を全世界に展開するためには『これだけの決まり事を最初に決めないとできない』というのが最初から見えていた。だから気が重かった。絶対に変えられない幅と長さがあって、それをカッコよく見せるのは難しい(玉谷氏)」

>>CX-80とCX-60のデザインの違いを写真でチェックする

パッケージを担当した企画設計部の髙橋達矢氏が補足する。

「(ホイールベースの長さは)航続距離で決まってくる。バッテリーと燃料タンクに共通性を持たせることで(ラージ商品群を)成立させるという計画が初めにあった。航続距離とバッテリーはCX-60とCX-80では一緒。CX-80では車重が重くなる分燃料タンクが大きくなり、その分ホイールベースが長くなる。

投資をものすごく下げているが、マツダの規模で4車種作るとなるとこれは必然。デザイナーさんには申し訳ないが『これで頑張ってください』となってしまう(髙橋氏)」

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参考にしたのは欧州モデルが持つ独特の存在感

マルチソリューション化でバッテリーを含めエネルギーソースをフロア下に全て収めたことで、ラージ商品群では他社のように「PHEVだから荷室が出っ張っている」、「このシートタイプは選べない」、といった制約が一切発生しないように作られている。デザインコンシャスなマツダにあってデザイン要件は後回しなのは少々意外でもあるが、これがデザインの実情なのである。

「日本車はデザインが……」と揶揄する人間もいるが、彼らが作っているのは芸術品でもなければ一点ものの高級品でもなく、工業製品なのである。そこには当然コストと量産性いう高いハードルが待ち受ける。

「難しい食材、人が滅多に食べない食材をお客さんに出せるものにしろ、しかも『さすがうちのレストラン(※マツダらしい)』と言われるようにしなさい、と命令された気分でしたね(玉谷氏)」

氏の苦悩も頷ける。しかも、北米を中心に展開されるCX-70とCX-90では基本骨格が同じなので、バンパーの意匠などでキャラクター分けを行ったが、CX-80ではそれもできなかったようだ。そこで玉谷氏は発想を転換したという。

>>CX-80とCX-60のデザインの違いを写真でチェックする

玉谷氏が参考にしたのは、欧州のハイエンドモデルたちが持つ独特の存在感だ。

「ヨーロッパのプレミアムモデルの中には、ウェッジシェイプやシャープさなど、僕らがカッコいいと思っている要素がないのに、立派に見えたり佇まいが大人っぽく見える。無理してシャープに見せることをせず、これまでのマツダ車のような悪く言えば“子どもっぽいスポーティさ”を捨てて、持っている骨格をリッチに見せることにした(玉谷氏)」

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影を潜めた「魂動」というパワーワード

今回の取材では、マツダ側からあまり「魂動デザイン」というワードが発せられないのが印象的だった。CX-80では、ボディサイズが大きいということもあり、CX-5などが持つスポーティさや生命感とは異なる雰囲気が漂っている。従来と同じ表現をしても、フラッグシップとしての堂々とした佇まいや雰囲気を生み出すことはできないそうだ。

「すべてをエモーショナル(な表現)にしてしまうとセカセカして余裕のない感じになってしまう。フラッグシップらしい“一歩引いた余裕”のようなゆとりを表現したかった。(3列シートという)空間をリッチに見せ、そこにマツダらしさである今にも動き出しそうな生命感を合わせ、センスよくフィニッシュさせるのが難しかった(玉谷氏)」

欧州のプレミアムモデルのように、シンプルで一見“デザインをしていない”ように見えながら高級感や存在感を演出するには、実は途方もない技術と資源がかかっている。玉谷氏も「マツダではそこまでお金をかけられない」と本音を漏らすが、「佇まいの中に豊かさを表現することはできる」と話す。

「当初、前と後ろの“蓋”を繋ぐデジタルデータを作り骨格に素性があるのかを見たら、使えないことはないけど……という状態だった。豊かさのポイントを掴み切るまでは自信がなかったが『この間の“つなぎ”だけでどれだけリッチさを表現できるか』という覚悟が決まったらあとは勝負のしがいがあるなと。やると決まったら自分のセンスを100%使って作り切るだけだった(玉谷氏)」

>>CX-80とCX-60のデザインの違いを写真でチェックする

コンパクトなキャビンにロングノーズというスポーツカーのような方程式でCX-60を仕立てた玉谷氏だが、CX-80では堂々とした体躯から従来のマツダ車にはないオーラを漂わせることに成功した。

実車をチェックする際は、玉谷氏のデザインへの想いを感じながら、空間的余裕があるからこそできるCX-80ならではのカーライフを想像してみてはどうだろうか。フロントグリル内の3本のメタル調ブローチや、太く直線的なDピラー部のブライトモールディングなど、細かなディテールの違い以上に、CX-60との雰囲気と方向性の違いを感じるはずだ。

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