「小さなステップワゴン」となったフリード2024年6月に登場した「ホンダ フリード」が好調なようです。 ホンダによれば、フリードは発売後1か月で月間販売計画のおよそ6倍となる3万8000台あまりの受注を獲得しているといいます。 「トヨタ シエンタ」と比較されることの多いフリードですが、シエンタが「多人数乗車を可能にしたコンパクトカー」であるのに対し、新しいフリードは「ミドルクラスミニバンをコンパクトにしたもの」と呼べるものとなっています。 つまり、一見似ている両車ですが、そのアプローチはまったく反対であることがわかります。 そうなるとフリードの本当のライバルは、シエンタではなく「兄貴分」の「ステップワゴン」と言えるかもしれません。 実際、フリードはフルモデルチェンジによって、内外装のデザインやグレード体系などがステップワゴンと共通するようになりました。 >>ホントに似てる? フリードとステップワゴンの画像を比べる その結果、フリードは「小さなステップワゴン」を求めるユーザーにとって待ちに待った1台であったと言えそうです。 >>【計画の6倍】新型「フリード」が好調。売れ筋グレードはHVの「エアーEX」。納期情報も判明 【ホンダ フリード】>価格やスペックはこちら 「車格」による装備差はない!もちろん、日常的に大人数乗車が想定される場合はステップワゴンを選ぶほうがベターです。 同様に、少しでもコストを低く抑えたいのであれば、フリードのガソリン車が筆頭候補となることは言うまでもありません。 しかし、1~4人での移動がメインで、なおかつある程度のコストを許容できる場合には、どちらも魅力的に映ります。 実際、ある販売店関係者は次のように話します。 「新型フリードの質感が大きく上がったことで、ステップワゴンと比較されるお客様が増えたように感じます。 >>ホントに似てる? フリードとステップワゴンの画像を比べる たとえば、フリードの『ハイブリッド エアー EX(6人乗り)』と、ステップワゴンの『ハイブリッド エアー』の価格差はわずか50万円ほどであり、値引きなどを考慮するとその差はさらに小さくなります。 現在ではかつてのような『車格』という概念は薄れつつあるため、コンパクトなフリードだからといってステップワゴンよりも明確に装備差があるわけではありません。 むしろ、フリードの『ハイブリッド エアー EX(6人乗り)』では前席シートヒーターやUSBチャージャーが備わっていますが、ステップワゴンの『ハイブリッド エアー』には備わっていないなど、装備面で逆転現象が起こっている部分も見られます。 そのため、両車を比較されるお客様には『ステップワゴンのほうが格上』という前提を捨てて、フラットな視点で見ることをおすすめしています」 >>新型フリードの絶対的オススメはハイブリッドのFFで6人乗り仕様と断言したいワケ 【ホンダ ステップワゴン】>【クルクル動かせる!】360ビューはこちら リセールバリューはフリード、納期はステップワゴンでは、両車を選び分けるポイントはどこにあるのでしょうか? 前出の販売店関係者は次のように話します。 「もちろん、まずは室内空間の広さや価格、燃費性能、取り回しの良さなどでご判断いただくのがよいと思いますが、それらの要素だけでは決めかねる場合は、リセールバリューについても比較されるとよいかもしれません。 両車のリセールバリューを比べると、どちらかと言えばフリードのほうが高い傾向にあります。 そのため、3~5年程度での売却される可能性が高い場合には、フリードのほうがよりお得感を感じられると思います。 たとえば、ライフステージに合わせてクルマを買い替える可能性がある場合には、ひとまずフリードを選んでおいたほうが、将来の選択肢を広げるという意味でもよさそうです。 ただ、乗り潰すつもりで購入される場合には、リセールバリューについてはあまり気にする必要はないかもしれません。 一方、納期に関してはステップワゴンのほうが短いため、納期優先の場合にはステップワゴンを選ぶのがベターです」 >>ホントに似てる? フリードとステップワゴンの画像を比べる >>新型「フリード」の最強グレードはe:HEV エアー。ダークホースはまさかの福祉車両! の理由 【ホンダ ステップワゴンスパーダ】>価格やスペックはこちら ステップワゴンはHV、フリードはガソリンに注目そんななか、最後の決め手になるのは意外にも「走り」だといいます。 前出の販売店担当者は「あくまで個人的な印象ですが」と前置きしたうえで次のように続けます。 「ミニバンは『走り』が重視されにくいものではありますが、フリードもステップワゴンも、気持ちのよい加速感や足回りのよさについて評価をいただくことが多くあります。 それぞれちがった魅力があることはもちろんですが、ステップワゴンであればハイブリッド車、フリードであればガソリン車が『走り』の面ではおすすめです。 大柄なボディを持つステップワゴンですが、電気の力を活かしたハイブリッドであれば、その巨体を感じさせずにスイスイと走ります。 一方のフリードは、ガソリンエンジンでも非力さを感じることはありませんし、アクセルを踏み込んだ際の吹け上がりの良さは快感です。 >>ホントに似てる? フリードとステップワゴンの画像を比べる とはいえ、お客様によって感じ方が違うのも事実です。そういう意味でも、両車を比較検討される際には、ぜひそれぞれをじっくりと試乗していただきたいですね」 (終わり) >>【今わかること比較】走りと後席の快適性は新型「フリード」優勢。「シエンタ」に勝る点、劣る点 【トヨタ シエンタ】>【クルクル動かせる!】360ビューはこちら <写真:トヨタ、ホンダ> |
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